このところ、GSユアサ製のリチウムイオン電池の事故によるトラブルが相次いでいる。
航空機のボーイング787のバッテリー溶解事故(これは怖い)。
最新鋭のシステムを持つとされ注目されていた「アウトランダーPHEV」の事故と販売中止。
事故は無いようだが、アイ・ミーブというEVや、JR貨物のハイブリッド機関車にも採用されているらしい。
別にGSユアサのみを問題視するワケじゃないんだけど、過去にバッテリーの事故が携帯電話やノートPCで多発してきた、リチウムイオン電池の安全性について再び考えさせられている。
高密度、大容量化がメリットのリチウムイオン電池だが、その特性上から発火や爆発の危険があるのはご存じの通り。
自分がRCで、重量や容量・電圧で不利なリチウムフェライトにあえてこだわるのも、リチウムポリマーが高可燃性ガスで爆発事故が絶えない中、同じトラブルでも発火率の低いとされる安全性を重視しての事。
基本的にリチウム系は内部の安全構造はともかく、充放電や温度に対して幾重もの安全回路で制御する必要があり、品質や環境によってはとても危険な起爆剤になる恐れがある。
これはRCフライトを楽しむ知人から聞いた話だが、機体重量を軽くする必要がある電動フライトが人気の中、車の荷台で充電中にバッテリーが発火し、車全焼、又は一部延焼という事故があったらしい。
プレーン用のリチウムバッテリーは軽量化のため、かなり不安定な作りになっているのが原因とも言われるが、ともかく扱いが難しい電源なのは考える必要があるようで。
因みに知人は帰宅後のバッテリーを、金属の缶容器に保存容量まで放電させた後、屋外で母屋から少し離れた場所に置いてるそうです。
そのまま屋内に放置し、家を全焼させた事例もあったため、怖くて完全防備の保管を心がけてるそうで(汗。
まぁリチウムフェライトも万が一の時は内部よりガスが噴出するらしいけど、火がつきにくい、強可燃性ではない事が違う程度で、不安定要素があるのは一緒なんですが、ね。
今後、更に大容量大出力なバッテリーの登場がネット上で騒がれてますが、安全性ってどうなのかな?
もう何年か前、タイ(だったかな)で「互換バッテリー」を携帯電話に使い、バックに入れてた女性が爆発で死亡しましたよね?
今のスマホより遥かに小さなバッテリーでも人が死んでます。
車や鉄道、航空機ともなればそのバッテリー容量は想像を超える大きさになり、爆発力は桁違いになるのではと素人の私でも考えてしまいます。
過去、乗用車が川になった国道を流されていくとか、転落した車がヘの字になって立木に引っかかったりとか事故や災害の現場を「見たいワケでは無いのに」見て来ました。
もしアレが電気自動車で、制御不能になったリチウムバッテリーの搭載車だったらと考えると背筋が冷たくなります。
何れも災難に遭うなんてオーナーは微塵も思っていなかった普通の人だったハズ。
誰もが遭遇する可能性のある、とてもイレギュラーな状況でした。
製造メーカー問わず、本当にバッテリーの安全性って命預けられるほど高いレベルにあるのか、真偽が問われるのはEV系が登場して間もない今ではなく、劣化していく今後なのでしょうね。
走行中に白煙を出しはじめ、暫くして出火したオリジナルのハマーやYJ型ジープや初期のチェロキー等、周りには構造欠陥から車を焼いた人が何人も居ました。
でもいきなり爆発した人は幸いおらず、人間はとりあえず無事でしたが…、これがEV系でいきなりドカンとなったとしたら…。
ハイブリッドとかEVとか興味深々ですが、「本当に安全なの?」。
この疑問への回答の一つが、今回のGSユアサ製リチウムイオンバッテリーの事故だったとしたら。