草履で歩きながら考える

笑う門には福来たるで、マイペースでやりたいこと やってみよう♪基本PTAブログですが、日常やがんのことも綴ります。

「情報リテラシーとスマートフォンの使い方」:160629中学校PTA家庭教育学級

2016年07月02日 | 足元記 - 中学校PTA

中学校PTAの家庭教育学級(いわゆる成人教育)は、年間テーマを決めたうえで、講座を年3回開いています。世田谷区からPTAへの委託事業で、年間10万円の予算が下りています。

去年と一昨年は、なんだかとってもライトな講座ばかりだったので、正直、行く気がしませんでした。企画した人には申し訳ないんだけど、だって、税金使って保護者向けにやる講座が、アロママッサージだの、健康体操だのなんですもの。それ、家庭教育でもなんでもなくて、サークルでやればいいことじゃありません?

今年は、家庭教育学級の講座の内容が、共通テーマ「子育ての学びの場」として、3回のうち1回を下記のどれかひとつにするよう教育委員会からお願いされているそうです。 

  • 子どもの心身の健康
  • 親子でとりくむネットリテラシー
  • 子どもの気になるナントカと対応 

ナントカは、ノート取り損ねましたm(__)m

今回の「情報リテラシーとスマートフォンの使い方」は、ちょうど2番目のテーマに当たります。

娘に、4月からスマートフォンを持たせたばかりですので、これはちょうどいい機会だ、それに講師の先生が新聞社の方ですからきっと面白い話が聴けると思い、迷わず申し込みました。

***

講師は毎日新聞社の「教育と新聞」推進本部 こども環境・文化研究所長の須藤 晃さん。

須藤さんは、今回のようなネットリテラシーの講演をよくしていらっしゃるとのこと。わかりやすい内容はさすがでした。ネットリテラシーもさることながら、新聞社の裏話的なもの、情報って何か、という話の方が面白かったです。

講座の枕として、新聞を毎日読む子どもの方が読まない子どもに比べて成績が良い、との統計が出ている話しがありました。

まずはスマホの情勢から。 

  • 出会い系以外のネット被害が、毎年最多を更新している。
  • フィルタリングは大事
  • 盗撮規制はあるが、都道府県によって差がある。 

■新聞とインターネットの違いを、食事に例えると…

  • 新聞 ⇒ バランスのとれた食事(幕の内弁当)
  • テレビ・インターネット ⇒ 好きなものだけ食べている

うん。わかる!
新聞は、社説、政治面、経済面、社会面、教育面、地域面等があり、ひととおりめくっていれば、 社会情勢について行けます。ネットやテレビは、自分の興味のあるものだけを、つまみ食いしがちです。

■ネットの情報と新聞の情報は、どこが違うのか。 

  • プロのジャーナリストの目
    • 国民の知る権利に応える
    • 健全な民主主義社会を守る 

というスタンスを持った記者が、現場を見て感じて、記事を書くことだそうです。

  • 現場には、風が流れている。においがある。これは画像では伝わらない。
  • 記者は風やにおい等を5感をつかって感じ、記事で伝える
  • 災害現場でも、海外の戦争現場でも、どこへでも行く

なんか、かっちょえぇ~!
もちろんネットの情報にも、そういう スタンスで書かれたものはあるでしょう。でも、ネットの文字量は新聞よりけた違いに多いのだから、そんな情報に当たる確率は低くなりそうです。新聞は、社として情報を精査して作っているものだから、信用度が高いと、私は理解しました。

上記の話は、新聞の紙媒体だけではなく、デジタル媒体についても共通する話です。

■ネットへの書き込みとは?

じゃーん!「自宅玄関にメッセージを張るようなもの」、なんだそうです!!

どこの誰がこれを書いたか、ばればれじゃん。こんな感じの図を見せられた時、ショックでした。

ネットの匿名の世界だから、個人が特定されないと思ったら大間違い。普通に特定されてしまうと思う方がよい。例えば、子どもの写真を何枚かソーシャルに投稿するケースで、子どもと一緒に映り込むものに注意、とのことでした。

■デマの話

3.11のとき、コスモ石油の火災に関するデマがありました。これ、私のところにもデマメールが来たことを覚えています。ショッキングな内容が書いてあり、「危ないから、広めて!広めて!!」みたいに女性口調で書かれていました。コスモ石油千葉製油所のLPガスタンクに穴が開いたのは確かだそうで、コスモ石油サイトのお詫び文を講師の方が紹介されていました。

デマが嵩じると、大正12年の関東大震災で、朝鮮人が大虐殺されるような事態に発展するそうです。

  • 情報が、本当か、デマか?

これを判断するのは、どうすればよいんでしょうね。どんな人が、どんなシーンで、どんな口調(文体)で言ったか観察すること。情報の事実関係や背景を自分で調べること。この2つの態度が必要な気がします。

■書き言葉はむずかしい

書き言葉は、解釈がいろいろできるため、誤解を生みやすい。

例えば、部活で失敗した友達に向かって「しっかりしろよ」というケース。これは、励まし、叱責、どちらにもとれる。しかも、強い言葉を、相手は悪い方に受け取りがち。

他にもいろいろ盛りだくさんの講演でした。

須藤さんは、本当にお話上手でいらっしゃり、冗談あり、たとえ話あり、会場への質問ありで、楽しくお話を伺うことができました!いちばん面白いところは、実は何か所も伏せてあります。