近所の公園で行われるイベントは沖縄県産の食材と花でいっぱいだ。
明日は旧正月ゆえ、飾り花と正月用食材を求める人たちでごった返しておった。
北朝鮮からミサイルが発射されて沖縄を通過します、とスピーカーから大音響で警告している最中でも、視線を上にする者はどこにもいない。
いいのだろうか。 まあ、いいか。
ワタクシのお気に入りはコレ。
ま~さっさ~(美味しい)とぅ~な~(ツナ)
沖縄水産高校のツナ缶だ。
人気商品ゆえ
すぐに売り切れてしまう。 シナ缶!ではありません。
沖縄ではツナ缶の消費量が本土の5倍と、県民に愛されまくっている食品なのだ。
サラダやサンドイッチのみならずソーメンチャンプルなどの炒め物、炊き込みご飯など、なんにでもぶち込んでしまえるから便利なのもあるが、スパム缶とともに戦後の食糧難での貴重なタンパク源として食卓に上ったという愛着のほうが大きな理由だと思う。
本土でたとえるなら、それはクジラのベーコンや竜田揚げのようなものだろうか。
それでは開缶の儀にうつるとしよう。
通常のツナ缶のようにパッカンではない。
よって久々に缶切りを使わねばならなくなった。 台所の引き出しで錆びておったのを洗って使う。
キコキコキコキコ・・・ピュ。 油が飛び出してきた。
「見ろ!手が汚れてしまったではないか!!」
と海原雄山のマネをつぶやくてみたが、家には誰もいない。
おおお、でかいブロック。
市販のツナ缶が、まるでおがくずのようじゃないか。
ツナ缶は沖水の生徒たちが実習船で漁獲したマグロを、自分らで解体して
蒸して、クリーニングして、詰めて、プレスして
ラベルを貼り、販売までしています。
これぞまさに六次産業。
マンガ「銀の匙」のようだ。
すばらしい。
市販品みたいにスープとかアミノ酸とか入ってません。
調味は塩のみ。
ゴロゴロとした肉の食感と味は、無骨な、武士のごとく質実剛健です。
「ま~さっさ~とぅ~な~」より「斬・武士鮪!」のほうがネーミングとしてはあってる気がします。
本来のマグロの味を楽しめる、素敵な缶詰でした。
(パッカンならなおのことよし)
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