明けましておめでとうございます。
惑いっぱなしの40代があっちゅうまに過ぎ、50歳になんなんとする私めに天命などわかろうはずもありませんが、日夜学びに励んでいきたいと思う所存でございます。
沖縄のお正月といえば、肉。
お雑煮にモツ肉を入れる家庭は多いです。山羊汁も食べます。
豚の角煮、ラフテーなんかもいいですね。
ま、しかし干支があれなんで元日の山羊はやめておきました。
2日の初仕事は肉焼き。 冷蔵庫で解凍した牛ロースでローストビーフを作ります。
数キロの肉を無駄しちゃったら大変です、久々のローストビーフ作りゆえ失敗するわけにはいかないし、ちょっと心配なのでネットで調べてみると、クックなんとかという巨大サイトが酷いレシピ満載で笑えました。
500グラムの肉をグリルで3分間あぶってホイルに包んで予熱だけで出来上がり、ってそれは牛のタタキのことですね。
あと炊飯器の保温で作って、白くなった肉のかたまりがドーンて。
スープ取ってどうするんでしょうか。
真似して泣いた可哀想な人も結構いるんじゃないないかな。
料理は「理を料る」っていうくらいなんで理にかなっていないとダメでしょう。
料理と科学は近いところにあると思っていますが、料理は「ねばならない」的なところが多いので厄介です。
一方の科学は進歩しますから。
いろいろ検証してみたいところです。
たとえば煮魚を作る際は沸騰したタレに入れるべし、って料理本には書いてありますよね。
昔は流通事情が悪かったので、そうやって臭みが出ないようにしたんだろうと思いますが、いっぺん急いで煮魚をつくった時に、冷たいタレにぶち込んでみたら物凄く美味しかったんですね。
後、NHKのガッテン流で紹介され、タレが冷たいうちに魚を入れると酒が染みこみ易くなり、結果ふっくらとしあがる、と説明していて思わず膝を打ちました。
昆布を濡れた布巾で拭くとかも、せっかくの旨味成分がもったいないとおもいますし、調味料を入れる順番「さしすせそ」も砂糖と味噌は解るけどあとはちょっと怪しい。
アク取りも難題です。アクと一緒に旨味をとってはいないか。
そもそもアクは不味いのか、試しにすすってみるが血のアク以外は違いがわからない。
カレー作るときにアク取りを全くしないといつもより数段うまくなるから一度試してみて欲しい。
ローストビーフも最初はフライパンでよく炙りますね。
「肉汁を逃さないため」って教わりましたが、これも今では全くのガセです。
だって焼いてる最中、ずっとジュージューいってるってことは肉汁がどんどん逃げちゃってることです。
まるこげにしたら逃げなくなるだろうけど、それでは苦くて不味い。
肉を炙る技術をリソレといいますが、これは肉の旨味を引き出すために行うんです。
で、逃げてフライパンにこびりついた肉汁でもってソースを作るんです。
むしろ肉汁を逃がすためにリソレするんですね。
これを科学では
メイラード反応っていうんですけど、要は肉を熱すると糖とアミノ酸が反応し茶色くなる(褐変する)し香味がでるということなんです。
炭火で炙った焼き肉がなぜ美味しいのかというと、これは高温短時間で肉を褐変させて風味を出しつつ、肉汁があまり逃げないうちにたべることができるからです。
コーヒーを焙煎して香りを出すのも、味噌や醤油が旨いのも、カレー作るときに玉ねぎをよーく炒めるのも、ラーメンのスープに黄色い鶏油や焦がしネギを入れると美味しいのも、ドミグラスソースもみーんなメイラード反応のなせる技です。
茶色いものはたいがい美味い、ってことになりますね。
あれ、いったいなんの話をしてたんだっけ。
酔っ払ったので、今回学んだ「失敗しないローストビーフの作り方」備忘録は次回に。
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