熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。送料込み5000円。
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作品 文章 写真 販売品

巻菱湖写し

2022-09-29 19:06:13 | 文章

9月29日(木)、雨がち。

時折り小雨降る、涼しい一日でした。
仕事は、相変わらずの木地揃え。
その映像ですが、もう何日も続けております。

コメントで、東京の某碁盤店hpに関して、お尋ねがありました。
小生作「巻
菱湖写」についてです。

あの駒は、2週間くらい前に制作し納入した品ですが、碁盤店のコメントに「影水写しの巻菱湖」云々の記述がありました。

どういう意味でしょうね。作者たる私には、意味が皆目分からない記述です。
小生が、王将駒尻に「巻菱湖写」としているのは、書家「巻菱湖の筆跡を写した」という意味なのですが、それを何か取り違えているのかもしれません。
そもそもが、江戸時代の書家・巻菱湖の筆跡を駒の文字に仕立てたのは、大正年間になって、大阪の高浜禎という人。確か将棋五段だったかと記憶しますが、ある時、風邪で病臥中に、巻菱湖の書道手本の中から文字を選び出したり、偏と旁を組み合わせたりして駒の文字を作り、それを豊島龍山に作らせたのが始まりです。
その後の時代になって、宮松影水が十八番(得意)の駒文字として、人気不動のものにした功績は認めるところですが、宮松さんの真似をしても、しようがありません。
あくまで、ルーツは巻菱湖の筆跡そのものであり、それを基本として追及、制作しなければ、私は意味が
ないと考えており、それを実践するべきであります。
まあ、その辺のところをどう考えているか、ですね。

 

コメント (2)
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駒の写真集

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