三年前の今日7月26日は、宮城県北部の地震発生日。震度6強。そのとき僕は秋田市にいた。宴会が始まるのでホテルの3階の部屋で待っていた。16：56分突然上下にどさっときた。仲間たちは浴衣のまま階段を一気に駆け下りて外に飛び出した。ある者はエレベーターに閉じ込められ恐怖を味わった。階段を降りながら下の駐車場を見ると大型バスがダンボール箱のようにゆさゆさ揺れていた。いざという時、人は我勝ちに逃げ出すもので友人であっても頼りにならない。だから余震がつづく中、僕だけはきちんと服装を整えバッグを抱いて、いつでも逃げられるように1階のロビーで夜を明かした。
一旦、床に就いたが眠れないので起きだして深夜放送を聴く。丁度、好きなコンチネンタルタンゴが流れている。「夜のタンゴ」 「奥様お手をどうぞ」・・・・バンドネオンの調べが切なくて余計眠れそうにない。学生時代アパートの一室で聴いたマントバーニ楽団。あの頃の寂寥感がよみがえってくる。 ＡＭ3：00