ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

夢のお告げ

2008-04-21 13:15:11 | 日記・エッセイ・コラム

すでに鬼籍に入っている二人の叔父の夢を見た。
二人とも大正時代の洋館のような家に
ぼくの知らないひとたちと暮らしていた。
とりたてて会話はなかったが、彼らは穏やかに笑っていた。

日暮れ前にその家を出て
ふり返ると、ガラス窓から暖かな灯火がもれていて
暗がりへ帰っていくぼくの方が何だかとても寂しい気持ちであった。

夢・・・・・
過去の潜在記憶が、あるいは未来への予知・予感が
なにかの拍子に睡眠中に出現する。
昔から〈夢のお告げ〉とか〈正夢〉〈夢占い〉などと言われていて
決して疎かには扱えない深遠な精神分野である。

夢の中で悪い事が起きたら感謝しろ と昔、教えられたことがある。
人生の中で起こるべきことは必ず起きる。そこから逃れる事はできない。
しかし、先祖や仏に守られている人間は
起こるべき悪いことを夢の中で起こしてくれるというのだ。
だから日常ではもう同じことは起きないのである。
悪い夢を見たら感謝する・・・・・・

朝、夢の話を妻に話して聞かせると
「シロー叔父さんの命日が迫っているのよ」 と笑っていた。
ぼくはすっかり忘れていた。
その日にはビールと水仙の花を持ってお墓に行こうと考えている。

   
薔薇咲けり黄色は赤を夢見つつ    やす