参議院での予算委員会の席上、
総理の答弁に「ご長寿医療制度」という言葉が出た。
-------ほら! やっぱり
よくよく考えてみて「後期高齢者・・・云々」の表現が
いかに不適切であったかに気づいたようだ。
公に提示する前に、
どうしてもっと深く思いをめぐらさなかったのだろうか。
国民の反発をかってから言い換えるなんて
--------------このていたらく。
老人にも何がしかの負担を願うことには
理解できないこともないが、事前のコンセンサスも取らず
年金から強制的に徴収するというシステムは
如何なものだろうか。
支払いの為、わざわざ窓口にまで出向かないでも済むからと
担当大臣は応えていたが、
これは徴収する側の都合のよい言い訳で
----------こういうのを詭弁と言う。
老人に支払うべき年金をどうにかしてしまって
取るものは有無を言わさずがっちり取る。
あまりにも一方的で、御互い様の精神が欠如してはいないだろうか。
これって、だれかが言っていた「国民に優しい政治」ですか?
恋猫の闇を纏ふて走りけり やす
〈 何だ、こりゃあ! 〉
初めて目にしたとき、そう声を上げた。
~~~~後期高齢者~~~~~
これほど無神経でインテリジェンスのない名称は初めてである。
こんなネーミングを考えたのは一体、何処のどいつだ!
承認の署名をして発行させたのはだれだ!
後期というからには当然、前期がある。
65歳になったとたんに高齢者としての烙印を押され
むりやり仕分けされて、後期の次は何と呼ぶつもりか。
鶏じゃあるまいし、75歳になったら廃鶏ですか!
言葉には言霊(コトダマ)が内在していて
にんげんの感情に深く作用し
言葉の持つイメージに見合った行為が喚起される。
嬉しくなったり、悲しくなったり、悔しくなったりするのも
それぞれの言葉による影響である。
言葉は大事、殊に日本語は世界一、繊細でうつくしい!
すばらしい言語が沢山あるのに、よりにもよってこんな・・・・!
言葉は用いるそのひとの人格が表われる。
霞ヶ関の奥まった部屋で、にんげんを線引きし
( ここからさきは、もう終りだよ ) と言わんばかりの冷淡さ。
偏差値とウオークマンによって造られた新人類には
人情の機微にふれることなど所詮不可能なことなのだろうが
こういう人種に国の方向が左右されていると思うと
背筋にゾッと寒気を覚える。
まるでナチスのやった「選別」と変わりないではないか、実に不快だ!
老人よ、声を荒げてもっと怒れ!
老人のストライキやデモがあってもいいじゃないか!
春爛漫さくらてふ町とほりけり やす