ひとみさんのおうちごはん 「よろしゅうおあがり」

自然の恵みをいただいて、こころとからだが心地いい暮らし

映画「しあわせのパン」観てきました。

2012年02月24日 | 日々のこと

久しぶりに映画を観ました。っていっても、すでに3週間経過。

とってもよかったので、どう書こうかなあ・・・と考えているうちに、また後回しになってしまってました。

 

映画でも展覧会でも、公開終了間際に駆け込みが多い私ですが、これは封切り後すぐに見に行ったのだった。

たまたま数時間空いた日があったので、もしかしたら今行けってこと!?と、すぐネットでチケットを取って、車を飛ばして行ってきました。

 

映画って、昔はこうじゃなかったですよね。人気のロードショーなんか、前の回の最後のほうでもう中に入って、席を確保すべく後ろの方に立ってダッシュの用意。

だから、一番観たくないクライマックスはしっかり予習できてしまうという、がっかりな感じ。

・・・こんな話を子どもにしたら、いつの時代?って取り合ってもらえなかった。ふん。贅沢なやつらめ。

 

 

さて、「しあわせのパン」

この映画を知ったのは、アフタヌーンティーのメルマガ。ティールームでこの映画のコラボパンを作るという記事があって、それでサイトを見に行って。

そしたら、主題歌が矢野顕子さんと忌野清志郎さんの「ひとつだけ」で、2週間だけ「幻のライブ」の限定配信がありました。

「ひとつだけ」。

この歌は私にとって、とっても大切な歌なのだ。その歌のライブ映像。あったかくてやさしくて、期間中、何回も何回も見に行きました。

映画のサイトもとてもあったかく、素敵。これは絶対観ないといけないんじゃない!?・・・そんな思いが私を包み、劇場に向かったのでした。

   映画「しあわせのパン」公式サイト → こちら

 

 

映画の舞台は北海道・洞爺湖のほとりの小さなまち、月浦。この響きだけで惹かれてしまう。月が好きだから。

ここの湖が見渡せる丘の上に、東京から移り住んだ、りえさんと水縞くん夫婦が営むパンカフェ「マーニ」があります。

ここには宿泊設備もあって、日々いろんなお客さまがやってくる。そんなマーニの日々は全編あたたかさに包まれています。

 

そこには、私が好きな、日々の暮らしのエッセンスにしたいものがいっぱいです。

手作りの食事、かまどで焼かれた焼きたてのパン(めちゃくちゃおいしそう)、淹れたてのコーヒー、丁寧に煮込まれたポトフやスープ、採れたての野菜、きれいな景色に澄んだ空気、ナチュラルな木でできた家具、白い食器に木のカトラリー。そして、気のおけない友だちとの会話。

どれもこれも見ていてうれしくなるものばかり。でも、わぁっとあたたかさを感じつつも、なぜかさびしいのです。

 

パンの焼ける音、コーヒーを淹れる音、カトラリーのふれあう音、おりょうりの音、・・・好きなものばかり。でも、それもしあわせを感じるものなのに、なぜかかなしい。

かなしい音があるというのを初めて知った気がしました。いや、知っていたかもしれないけど、初めて気づいたというのかもしれません。

 

りえさん(原田知世さん)と水縞くん(大泉洋さん)は、とってもすてきな空気の漂うご夫婦。互いに深く思いやっている。ふたりにふれるひとはきっとしあわせな気持ちになる。でも、このふたりは少しさみしくてかなしい。

あたたかいのに、あたたかいと感じるほどさみしい。

笑顔がふんわりと包み込んでくれるのに、なぜかかなしい。そんな気がしました。

 

 

しあわせってなんだろう。観ながら、観てから、ぼんやり考えました。

しあわせそうに見えても、人は何かしらかなしみを抱えているように思います。

それは理由がわかるものもあれば、何かわからないけどそこはかとないかなしみもある。

かなしくて笑えない日もあれば、笑いたくなくても笑う日もある。そして、よけいにかなしくなることも。

 

十分しあわせで不足はないのに、でも澱のようにたまるかなしみを感じることを、罪悪のように感じていたことがありました。そして、そう感じる自分をさらによくないと思うことで、果てしないかなしみの中にいました。

でも、きっとしあわせとかなしみは隣り合わせ。

かなしみの気持ちを知っているからこそ、しあわせであること、今こうして生きていることの有り難さをより感じられるのかもしれない、観終わったあと、ぼんやり思ったのでした。

 

映画の中には、何度もパンをわって分け合うシーンが描かれています。焼きたてのパンを分け合って、口にほおばって、おいしさを分かち合う、心がつながる、とてもあたたかかったです。

そういえば、私もそういう風においしさを分け合う食事をしたことがあります。とてもしあわせな時間。一度きりでもその記憶はいつまでも私をしあわせにしてくれる。

そういうふうに人と関わっていきたい、ふとそう思いました。

 

 

とてもあたたかい映画です。

ていねいに、スタッフの方が愛情をもって創られたことがよく伝わってきました。涙腺弱い私は何度もうるうる。

映画のパンフが、またとてもいいです。小さいブックレットみたいで、パンやお料理、カフェマーニ、月浦の景色などの写真がとてもきれい。読み物もよくて、時々手にとりたくなる、そういう1冊です。

原田知世さんは美しくてかわいらしいし、大泉洋さんはおさえた演技で、寡黙でやさしさ漂う愛情深い男のひとで素敵。

もちろん、主題歌のすばらしさ。

思い切って観に行ってよかったです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2月23日の「ひとみさんのおうちごはん」~お豆づくしで~

2012年02月24日 | ひとみさんのおうちごはん(ママスハウス)

昨日のママスハウス 「ひとみさんのおうちごはん」は、お話も試食も全部お豆づくし。

赤ちゃんのインフルエンザで来られなくなった方がいらして、6組のご参加となりました。1才過ぎると病気にもかかりやすくなりますね。でも、お母さんは残念残念。また次回。

 

 

おそらく一番身近であろう「大豆」を中心に、簡単な茹で方、冷凍保存の仕方、いろいろなお料理に使うときのコツなどお話させていただきました。

質問も飛び交う、活気のあるいい雰囲気の中で、楽しい時間になったのではないかと思います。

ゆでただけの大豆も食べていただき、缶やパックのとはちがったおいしさを感じていただけたのではないかしら。

参加者の方々は皆さん今まで乾物のお豆を使ったことのない方ばかりでしたが、「この日参加したら煮てみよう」とすでに買って臨んでくださっている方や、「帰ったらいただきものの黒豆を煮てみる」とおっしゃった方もいらして、お話させていただいた私はとてもうれしかったです。

でも、いつもいつもは難しいのかもしれません。

缶詰などのお豆をおいしく食べるコツもお伝えさせていただきました。

 

 

大豆の他には、前日のブログに書いた赤いお豆の話を。

 茹でたらこんなふうになりました。

これは「紅しぼり」といいます。これ、すごくおいしい。ハマリそう・・・。

 

 

さて、今回はいろいろと、でも全部豆づくし。ひとりで勝手にワクワク。早く食べてほし~い♪と思いながら並べたところ。

これに、簡単な野菜とお豆のスープを初めに作りました。

皆さんがいらっしゃる前に仕上げておくつもりだったけど、やっぱり作り方を見て欲しいと思って、お話しながら順々に。

作ってしまっておいたほうが落ち着いてやれるのですが、一番知りたいのは手順ですものね。人数がそれほど多くない時はこんなふうに進めたいと思っています。

おだしはもちろん昆布がベース。途中経過の味見もしていただいて、赤ちゃんには取り分けて先にどうぞ。ぱくぱく食べてくれる赤ちゃんも多かったですね。

 

 

さて、今回のメニューはこんな感じ。

お豆と雑穀ごはんのおむすび(黒豆、大豆、小豆、押麦、もちきび、もちあわ、たかきびが入ってます)

お豆のサラダ

紅しぼりの甘煮

春の彩り野菜とちょっっぴりお豆のスープ

大豆とチーズのマフィン

三年番茶

 

 

ちと張り切りすぎちゃって、試食というよりちょっとしたミニランチ風になりました。

お豆はお料理によってゆで時間も変えているので、食感のちがいも楽しんでいただけたのではと思います。

マフィンは家にあった子どものお弁当のギンガムチェックの仕切りカップを使ったので、なんだか私っぽくない?かわいい感じに見えるかしら。

 

 

 

あー、楽しかった。お豆はやっぱり楽しい。

張り切りすぎたのか、昨夜はパソコンに向かったけど全然書けずに終わってしまいました。

でも、今も楽しい気持ちは続いています。

素朴でかわいい、調理法によっていろんな表情を見せてくれるお豆さん。いいなあ。そんなふうな女に私はなりたい、なんちゃって。

 

 

お豆特集はまた来年2月の予定。

でも、これからも毎回、お豆含めて何かしら乾物が身近になる話や試食を含めていきます。またぜひ次回、お待ちしています。

みなさま、ありがとうございました。

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする