1週間ほど前、上野に行ってきました。今年初の上野です。
すっかり冬の空。・・・って、この写真ではそんなにいつも変わらないかな。
で、どこへ何をしに・・・というと、大好きな「トーハク」、東京国立博物館です。
今は目玉の「清明上河図」の展示をしてるから、えらく混んでるって聞いてました。混んでるのはわかってたけど、平日だし少しはましかなあと思っていたら、博物館の入口にすでに・・・
ひえー。180分!!それって3時間・・・。
し、仕方ない。あきらめよう。それを待つ根性は私にはない・・・。
でも、ここまで来たのだから、というよりどちらかというとこっちのほうが見たかったという展示を見ることにしました。
本館へ。
ここの見上げた感じが好き。
2階の特別室で、今月29日までの展示「天翔ける龍」。
龍にまつわる作品が77点も展示されています。
展示の最初に「人間の想像力が作り出した架空の生きもの」って書いてあるのを見て、あーそうだ、架空なんだって気がついた私でしたが、龍って馴染み深い気がしませんか。怖い龍、なんとなくユーモラスな龍などいろいろあるようで、期待が膨らみます。
ゆったり見られていいなあと思ってると、ん?カメラを構えた人がちらほら。そっか、ここは撮ってもいいのか。本館は撮影禁止の表示がなければよいのです。
んじゃあ。私も。
パンフにあった「紫裾濃威筋兜」
かっこいい!!
「自在置物 龍」。江戸時代とは思えないモダンな感じ。生きているかのように動くらしい。動かしてみたい・・・。
「三彩貼花龍耳瓶」
「十二神将立像辰神」
か、かっこいい♥(^^;)
この他、面白かったのは月の満ち欠けを基にした江戸時代の暦「大小絵暦」。大の月(30日)小の月(20日)が年ごとに変わり、人々はお正月にその年の絵暦を交換したそう。それが干支が描かれてたり、パズルのような要素もあって、とっても楽しいの。またそこに解説が貼ってあってわかりやすくて。
ガラスケースの中に入っていたのでうまく撮れなかったのだけど、これこそご紹介したいおもしろさ。残念。
ぜひトーハクのブログを見てみてください。 →こちら
平成館での展示と違って、見方も空気も何だか自由な展覧会。とっても楽しい展示でした。
せっかくなので、平常展も見ていこう。
2日から15日は「新年特別公開」もやっていました。これが毎年すごいから見たくて、やっと今年実現。
だってね、「国宝 古今和歌集」(これ、字もさることながら、書かれている雲母刷りの料紙のきれいなこと!!)に、尾形光琳「重要文化財 風神雷神図屏風」、雪舟「国宝 秋冬山水図」、一休宗純墨跡「峯松」・・・など、こんなに普通に見ていいんですか、と言いたくなるくらい、大盤振る舞いの展示。
「風神雷神図屏風」なんて、デーンと大きな部屋に陳列されていて、写真撮影可能。おー、次から次へと構えてる。
私も撮りました。でも、携帯のカメラで撮ったそれをここに載っけるのは恐れ多いです。
だから、すみません、自分で楽しみます。
お正月らしい展示もありました。
私は作品じゃなくて、今日は建物の好きなところを撮って帰ろう。
階段あがったところのステンドグラス。とっても好き。
なんだか古い学校みたいです。
こういうのを抜けて次の展示室に向かう、それがなんとも私は楽しい。
時計。壁に埋め込まれています。仕組みはどうなってるのかなあ。
龍の企画展を見て、平常展を見て、あー私って、この建物が好きなんだなあ、と気がつきました。もちろん、展示も面白いのだけれど、この空間が落ち着くのです。
においも懐かしい気持ちに。昔の学校の油引きのにおいを思い出すのです。
あー、楽しかった。気がつくと長々と見て、ここで2時間位過ごしてしまった。まずいまずい。特別展あきらめて時間短縮したつもりなのに。
帰り、上野駅に向かう途中。また好きな木の空の道が。
おしゃべりしてるみたい。
ここから、銀座、松屋へ。
そう、はしごってこれです。展覧会のハシゴしたんです。
武家のお茶というものに初めてじっくり触れました。宗箇が作った道具から迫ってくるものは口では説明できません。
それと、会場内にあったVTRで上田宗箇流の点前を拝見。すごい。流派によって全然違うのだなあとじっくり見ました。
それにしても、この展示、ハンパではなかった。うーん、百貨店の中だからって完全になめてました。あまりの充実度と人の熱気で、ふらっとなってしまいました。
やっぱりハシゴは無茶でした。ところどころ記憶が途切れてるくらい、あーまずかったです。
新春早々、充実した一日だったけど、自分の体力とココロの許容量を知ることの大切さを実感したのでした。
ところで、この日から1週間と少し。トーハクは今日も激混みだったようですが、午後からは少しましになったみたい。でも、私は目玉はあきらめて、会期末までのどこかでのんびり行ってみようと思います。