顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

梅雨明け未だ…偕楽園公園2019

2019年07月20日 | 水戸の観光
都市公園では世界第二位300haの面積を持つ偕楽園公園は、主要部分の偕楽園と自然の残る千波湖周辺の緑地帯で構成されています。

そもそも水戸という地名は、那珂川と千波湖との間に突き出した台地の先端の地形が、水の出入り口であることからといわれています。その海抜約9m程度の千波湖一帯に流れ込む桜川、沢渡川、逆川沿いには緑地公園が整備され野趣あふれる自然が残っています。

水辺の植物が多い公園には、流れ込む川が運んできた種子から出た樹木が多く見られます。
オニグルミ(鬼胡桃)は川辺に生える野生のクルミで雌雄同株、縄文時代から保存食とされていたようですが、その殻の硬さは尋常ではありません。

子供の頃、川の畔にあるこの実をセッケンボンボといって泡たてて遊びました。エゴノキは「えごい(えぐい)」味がすることから名付けられ、果皮にはエゴサポニンという有毒物質を持ち、かってはすり潰して魚を捕る漁法があったそうです。

「因幡の白兎」伝説のガマ(蒲)の穂、11月くらいになって穂を触ると綿毛が爆発するように飛び出してくる動画がYouTubeにたくさん出ています。

ハンゲショウ(半夏生)の群生です。夏至から十一日目の季節、半夏生の頃に咲く、葉の一部が白くなったドクダミ科の多年草、「半化粧」「片白草」ともいいます。

桜川沿いの似た花三題、どれも短い命の一日花です。ノカンゾウ(野萱草)は一重で上を向いて咲くユリ科の花です。

ヤブカンゾウ(藪萱草)も上向きに咲きますが八重です。ニッコウキスゲも同じ科ですが、花は横向きに咲きます。

ヒオウギスイセン(檜扇水仙)はアヤメ科で、野生化してあちこちで見られ、旺盛な繁殖力から条例によって栽培を禁止している自治体(佐賀県)もあるそうです。

※ブログ仲間の雑草さんから写真はヒメヒオウギスイセン(姫檜扇水仙)との指摘をいただきましたので、訂正いたします。栽培禁止もヒメヒオウギスイセンなのを見過ごしていました。調べてみるとウィキペディアにはヒメヒオウギスイセンは、ヒオウギスイセンとヒメトウショウブの交配種と出ていますが、そのひと回り大きいヒオウギスイセン自体の記述があまりなく、雑草さんもこの辺であまり目にしたことがないとのことです。ありがとうございます。
メタセコイヤの新緑がきれいです。2、30mにもなるヒノキ科の大木、いつか庭に植えてしまいどんどん伸びる樹高に驚き慌てて伐りました。よく似ているラクウショウ(落羽松)は細い枝葉が互生(互い違いに)しますが、メタセコイヤは対生(向かい合って)です。