顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

路傍の花…今年も早いぞ、春の訪れ

2021年03月21日 | 季節の花
首都圏1都3県の非常事態宣言が今日で解除されます。国会では野党の女性議員が本当に大丈夫なんですかと強い調子で首相に迫っていました。そんなの誰も分かる筈ないじゃないですか!
自信なさそうに答えている施政者も哀れですね、そんな中、自然も急き立てられるように季節のページを捲っています。

モミジイチゴ(紅葉苺)」がもう花を咲かせていました。モミジに似た葉からの命名で、初夏のみずみずしい黄色い実は、食糧難の少年時代の美味しい思い出です。

春の陽に輝くような「ヘビイチゴ(蛇苺)」の花、真っ赤な実が生りますが、名前と味からか食用にはされません。

ミツバアケビ(三つ葉木通)」の花です。まだ蕾ですが、雌雄異花同株で枝元の大きな蕾が雌花、先端に房状の小さい蕾が雄花です。


そろそろ咲くころといつもの「シラユキケシ(白雪芥子)」を見回ったら、5,6輪咲いていました。10日前の写真と比べると季節の速さに驚きます。

ユキヤナギ(雪柳)」が名前の通り、柳のように垂れ下がった白い花を畦道に溢れ出させています。

少し足を延ばして「ショウジョウバカマ(猩々袴)」の群落を見に車で出かけました。能楽などに出てくる架空の動物「猩猩」の紅い頭の毛からの命名といわれますが、咲き進むと色がだんだん褪めてきます。

春の七草、「ナズナ(薺)」はどこにでもある雑草ですが群生になると目を惹きます。「○○が歩いた跡はペンペン草も生えない」などとあまりいいイメージで使われない別名「ぺんぺん草」は、実が三味線のバチに似ているからの命名です。

何度も登場の「イヌフグリ(犬陰嚢)」の群生もいたる所で見られます。

近所の塀から顔を出している梅は、多分「江南所無(こうなんしょむ)」です。遅咲きの杏系の大輪で花梅のため実は生りません。

ハナダイコン(花大根)」はムラサキハナナ(紫花菜)ともよばれ、江戸時代に渡来して今は各地で野生化しています。

仙人の守備範囲での「フキノトウ(蕗の薹)」はすでに花が開いていました。良さそうなのを数個摘んで今年も蕗味噌に挑戦です。

刻んだ蕗を胡麻油で炒め、そこに味噌、酒、みりんを混ぜたものを加えて水分が無くなれば出来上がり。あまり甘くしないのが仙人流、春の香りと苦さがお酒に合います。

いつもの散歩コースに「災害時生活用水協力井戸」の看板のある湧水があります。通常は水田への給水に利用されていますが、七草に時々摘ませていただく「セリ(芹)」が大きくなっていました。