大判カメラ日記。

ワイズクリエイト オフィス・木戸嘉一のブログです。

大判カメラのピント面コントロールアオリ。

2010年09月24日 | 撮影
栂池撮影会でただベンチで休憩していたと言われない様に2回にわたり大判カメラのアオリ教室を行います。まず大判カメラのアオリの特長は2つある事をご理解ください。ひとつめはピント面のコントロールです。通常のカメラだとピント面はピントを合わせた任意の場所に1面しかありませんが、大判カメラの場合このピント面を起こしたり寝せたり、斜めにしたりする事が自由に出来てしまいます。写真(1)はカメラを普通にかまえ中間のブッシュにピントを合わせF8で撮影したものです。F8の絞りの持つ被写界深度では手前と奥の山にはピントがあっていません。写真(2)はピント面を一番手前の草に移動したので中距離、遠距離には全くピントは合いません。写真(3)は大判カメラのチルトアオリを使用してピント面を寝かせて近距離、中距離、遠距離全てにピントを合わせパンフォーカス写真にしています。いかがですか適切なアオリを使用する事により人間の目に優しい写真が完成しました。更にピント面のコントロールは全てにピントを合わせるだけでなく被写体の一部のみにピントを作り、まるでミニュチュア風景の様な写真にする事も可能なのです。写真(4)はチルトアオリをアップさせてピント面を手前に起こし一部にしかピントを出さないアオリを使用した作品です。如何ですか?このようにピント面は自由にコントロールできてしまうのです。もちろんこのコントロールは画面タテにも適用できますのでお試し下さい。なお、アオリに興味のある方は当社発行の「大判カメラマニュアル」をお求め下さい。絶対に大判カメラ、アオリが理解できると自信を持っています。(アマゾンにても購入可能です)あしたはアオリの二つ目の特長である形のコントロールをお話し致します。