裏ユキヒロック

ロックとバイクとラーメンが大好きだ。

第七章 「ワープ」

2007年05月07日 | ひとりごと・日記
会津若松に抜ける道は思っていた以上に、
険しいワンディングな坂道が続く峠だった。

必死で先頭のボロ君についていくが、初めはカーブ手前の減速を
全てブレーキを使っていたが、ちょっとしたカーブなら、
微妙なアクセルワークでも曲がれちゃうことに気づいたら、
運転がスムーズで楽になった。

頂上付近で思わぬ景勝のダム湖に遭遇、
記念写真などを撮って今度は下り道。
人生を転げ落ちるように坂道を下る。(嘘)

高速道路から始まって、山道や街乗りやら、バラエティー豊富な
今回のツーリングはすごく勉強になったし楽しかった。
これでようやくバイクの仲間に入れてもらえたようで、
すごく嬉しい気分で、後は会津若松のインターから
高速道路に乗って真っ直ぐ帰るだけだ。

今度はユウジ君が先頭を走ってくれることになり、

「ゆっくり行くから大丈夫、大丈夫!」

と言ってくれたので、何とかついていけるかな~?って、
思いながら高速に乗った時点で・・・ユウジ君が遥か彼方へ!
ジェット機のように消えた。(笑)恐らく200キロ超。

「・・へぇ~・・・これが・・ゆっくり・・なのかぁ~。」

この二日間で、ようやくバイク仲間に入れたような
錯覚に陥ってましたが、これが大型バイクの醍醐味なのでした。

「高速はそこが面白いんだよね~!」

時速300キロまで出そうと思えば出せちゃうマシンに乗ってる
ハジメちゃんに言われて・・・納得。

「どうぞ、どうぞ、僕に構わず存分にぶっ飛ばしてってくらはい!」

そう言いつつ、やっぱ悔しいので、とりあえず自分でも
限界に挑戦してみましたが、メーターで170キロを確認した
ところで、風圧に耐えられない・・マシンはまだまだ
余裕なのに自分の身体の方がギブアップ。

それに、気持ちの方もビビってしまい、
気持ちがリミッターをかけてしまう・・「ビビリミッター」だね。

100キロくらいまでは、まだ自分でなんとかコントロール出来る
ような気がするのですが、それ以上になると、
もう速過ぎて脳の処理がついていかない。
空気が水のように重さを持って身体にまとわり付いてくる。
SF漫画とかのワープ状態で周りの景色が後ろに飛んでしまう。
高速を降りると、今度は周りが止まって見えちゃうのです。

自分でコントロールのできないような世界に飛び込んじゃうと、
命の危険を感じてしまうせいか、
逆にアドレナリンが分泌されちゃうのだろうか
「ランナーズ・ハイ」のように、すごくハイになる
・・・気持ち良い。
・・バタバタバタ・・風切音だけの世界。
革ジャンに空気が入ってパラシュートのように膨らむ。
ヘルメットが後ろに引っ張られ顔がギュー・・歯を食いしばる
胸がドキドキ、ミラーを覗こうとするが顔を動かすことも
困難なくらいの風圧。速すぎてちょっと景色の色がなくなるのです。
夢の中に入っていくような感覚・・・。

初めてのツーリングは、出鼻からハプニングがあったものの、
事故も怪我もなく、天候にも恵まれて、最高だった。
高速道、山道のワンディング・ロード、街・・いろんな道を
走れたのも良い経験になった。

今年は何回くらい皆と出かけられるかわからないが、
なるべく多くのツーリングを楽しみたい。
一人でマイペースもいいのかもしれないが、
大勢でペースを合わせて走るのも実に気持ちが良いもんです。

・・・ってことで、おつかれさまでした~!

次回もよろしくお願い致します~!

・・って次回もあるんだろうか?

37歳にもなって
こんなお馬鹿なツーリングをしていていいのだろうか?

かの天才・・っても・・天才バカボンのパパ曰く・・

「いいのだ! これでいいのだ~!!」

~終焉~

第六章 「城下町 白河散策」

2007年05月07日 | ひとりごと・日記
翌日の朝は快調にお目覚め。

ただ、やはり身体が痛い。

そりゃ、あれだけのデカくて重いバイクを操ってんだから、
体力を消耗してしまう。
(え?違うのにも乗ってんじゃね~のか?・・へへへ)

なにせ、初めての僕は、余計な力が入いちゃってるようで、
クビや肩、足が痛い。

ゆっくりホテルを出発。

「さらば郡山!」

よくよく思ったのですが、福島の女性は言葉の訛りのせいなのか、
すごく素朴だし、背が小さく可愛い女性が多いことに気が付いた。
「良かったよね~(お湯加減が) 郡山」そんなことを考えながら、
国道を5台のバイクが連なって走る。

向かうのは、福島県の南西に位置する「白河市」。
目的は、一時話題になった「白河ラーメン」の検証だ。
「確かにラーメン店多いんだけど、そんなに特徴もないんだよね~」
って言うのが、白河ラーメンを食したことのあるメンバーの
感想だったので、尚の事、
「それは本当なのか?」いや、「本当は美味しい店があるのかもしれない!」
そんなことをキチンとガッチリ調査の必要があった。

「白バイがやたら多い国道だから気をつけるべし!」
平坦な国道をのんびり縦走。
白河市役所にバイクを停めて、徒歩で調査を開始。
市役所には、白河の麺店をまとめたマップがあったんで、
それを元に散策を始めた。

地元の商店街は「端午の祭り」みたいなキャンペーン中で、
太鼓の見世物みたいなのを見たり、「一番」って書いた
バッタもんTシャツとかが売ってそうな怪しいメンズ・カジュアル店とか
に入ったら、ロックTがやたら安くて良い店だったり、
お散歩気分で城下町のなんともいえない雰囲気のある街並みに感動。

「ここら辺で一番美味しい人気のラーメン屋さんってどこですか?」

街角を掃除してるおばさんに声をかけた。

「食に妥協は ないのだ!」

・・なのに、皆は「あ~あ、あんなおばちゃんに声かけてるよ~」
って、他人のフリで知らん顔してる。

「ね~?美味しいラーメン店って「英」だよね~?」

と店の奥にいるちょっと綺麗な娘さんが出てくると、
「ふむふむ・・へぇ~へぇ~・・」急に皆が話しかけ出す。

・・なんちゅー、変わり身の速さ。

「綺麗なおねいさんは好きですか?」

せーの!・・・「大好きで~す!」

てな感じで、お奨めいただいた「英」というラーメン店を探す。

革のブーツで歩くと結構、足が痛い。
更にこの日は4月最後の日なのに、なんと26度の真夏日。
汗だく・・・なのでやっぱりビールも飲むのだぁ~それでいいのだぁ~。
地元でも人気店のようで、繁盛してるようだ。
ラーメンは鶏&豚骨&煮干の正統派な濃口醤油で、
麺が手打ちで中平縮れ麺で、なかなか腰の強く歯ごたえもある。
「ほほ~ なるほど、なるほど・・」
やっぱ、どっかに喜多方ラーメンの影響も感じられるが、
さすがに地元お奨めのお店で、当たりだったと思う。

せっかくだから、もう一店も調査しようということで、
全国的にも有名なお店をバイクに乗って探す。
かなり駅周辺の商店街からは遠い場所に、
その店はあったのだが、酷い行列に閉口。

「並んでまで・・食わんでええ~」

って意見はまとまり、別のお店に・・中華料理屋さん系のお店で、
ラーメンを食べたが、甘めの醤油スープと、
ここもやはり手打ちの平麺の縮れ。
塩系のホタテラーメンってのやら、醤油系のもやしラーメンなど、
豊富なメニューからいくつかチョイス。
ラーメン食おうって言ってんのに、チャーハン頼む輩とかいて、
・・・う~ん、どうでしょう?(長嶋監督)

「英」とはちょっと違うタイプだし、もっと喜多方に近かった。
恐らく、「白河ラーメン」スタイルというのはそんなに固く
定着してる訳ではない!ってのが答えのようです。
あの大行列のお店だったら、もっと答えがしっかり導かれたのかも
しれない。・・う~ん、機会があれば再調査の必要あり。

お腹も満腹になった所で、山道を通って白河から会津若松へ抜けて、
そこから高速で新潟に戻ることになった。

第五章 「帰ってきた郡山ホルモン・ナイツ」

2007年05月07日 | ひとりごと・日記
って、「オーーーーイィィ!」

え?ダメ?ダメっすか?(; ̄ー ̄)...

そんな事でいいのかユキヒ君?
君には説明責任があるのではないか?
それでもジャーナリストの端くれか!って?

・・・別にジャーナリストじゃね~よ!(w

ではせっかくですから郡山ナイツの続きも書きましょうか?

聞きたいの?・・・そんなに?
あんたも好きねぇ~ (/-\)いやーん


・・・そんな「素晴ら式ホルモン焼き」を食べてしまった我々に
残された使命は、煙と油にまみれた身体を早急に
洗い流す必要があった。

しかし、ホテルに戻るには遠くて時間も掛かってしまうではないか・・・
致し仕方なく・・あくまで仕方なく・・しかたな~くね・・
我々はこの駅前の繁華街の中でシャワーを
浴びれる場所を探さねばならないのである。

「ならないのである?」

そう、もうこれは我々の意志ではどうすることも
出来ない状況なのです。
例えば、雪山で遭難したとしますよね。
数週間も何も食べてない中に、一匹の子豚と出遭ったら、
「可愛い~♪」って言う前に・・食べちゃうよね?

つまり、そんな感じなのです。
好きだとか、嫌いだとかそういう問題ではないんです。
で、シツコイようですが・・仕方なく・・言い換えれば・・
・・もう・・どうしょうもなく、
シャワーを浴びさせてくれるお店を探した訳ですよ。

「案内所」ってとこがあったので、
嫌々ながら渋々ご案内される。

国の要人が、同じ飛行機に乗って移動しないという、
リスクの軽減策と同じなのだろうか?
我々もどちらかがどうなっても良いように二手に分かれて、
お店をチョイス・・・あ、しまった!
自分で「お店」って言っちゃってるし(w

こうなったら、

・・・誰かに聞いた話にするしかない!!

えー、聞いた話では・・・(突如)
あー、・・・あくまで聞いた話ではね。
郡山の特徴として、「レンタルルーム」ってのが主流でありまして、
お店はあくまで部屋を貸してくれるっていうシステムなのだそうです。
基本的にシャワーなのだけど、ヘルスなのにマットがあるのが凄い!!
・・・のだそうです。費用は1から1.5だそうです。

「だそうです・・・」

って白々しいなぁ~もう・・ダメだよボロ君!!

・・あ、一緒に行きました・・ゴメンなさい orz

結論としては、かなり良かったッス・・・

・・・あ、もちろん、シャワーの「湯加減が良かった!」の
良かったって話ですけどね。

だって、ホルモンで汚れた身体を洗いに行っただけですから~(笑)

そんな訳で夜の郡山ナイツを堪能した我々は、
いい感じでホテルに戻ると思いきや、
リスク低減の為に別のお店に行ったグループは不発だったようで、
その悔しさを打ち消す為に、更に飲み直せる
綺麗なおねいさんのいるお店を
散策するために夜の街へ消えた・・・。

ある意味、ホルモンを2回も食った夜は
満腹のまま夢の中なのであった・・・。



第四章 「素晴ら式 郡山ホルモン・ナイツ」

2007年05月07日 | ひとりごと・日記
・・・ということで、
この章はイメージを一言だけ箇条書きとさせていただきたい。

「・・・ということって・・・どういうこと?」

理由はただひとつ・・・素晴らしすぎる夜であったから。

もったいなくって・・・人に話せません!!(笑)

ヘッヘヘ~ (~_~)>

*狭すぎる店内に少し動揺しちゃうデブ。
 (あたし・・入れるかしら~)

*とりあえず・・・レバ刺し6人前!(^_^;)

*ライス・キムチ・ナムル食べ放題。

*生ビールは1時間880円・2時間1280円で
 セルフ・サービス飲み放題。

*安すぎるホルモン 一皿300円台。

*多すぎるメニュー なんと60種以上。

*「店内人気ベスト10」
 とにかく全部持って来いやぁー!

*さすが福島!桜肉 馬のホルモンに吃驚。

*日本昔ばなし風山盛りライスにも屈強に完食。

*え?火事?・・・想像を超えた煙に
 無煙換気もシステム・ダウン。

*素朴で可愛い19歳店員に、可愛い可愛いを連呼するオヤジ達。

とにもかくにも
・・・馬買ったッス・・いや、美味かったッス。

素晴らし過ぎます、郡山ホルモン・ナイツ!堪能させて頂きました。
オタケさんナイスチョイス!&ありがとうございました。

で、お腹も十分以上に満たされたので、
皆でホテルに帰って今夜は疲れもあったので、
早く寝ましたとさ・・・


めでたし・・めでたし!

第三章 「バイカーどもの秘密の花園」

2007年05月07日 | ひとりごと・日記
「腐っても黄金週間!」

いつもは寂れた胡散臭いサファリパークであるが、
今日は車の止め場所もないくらい満員御礼。
ホワイトライオンだの、ホワイトタイガーだの
ワーキャー・ワーキャー言ってるファミリーやカップルをよそに、
真っ直ぐボロやヨシオ君の待つサーキット場へ。

到着できたのは、2時過ぎくらいだったろうか?
(通常でくれば3時間弱なのにね。)
久しぶりのエビスサーキットだ。
昨年初めて、このサーキット場に来て、
命をかけて熱くレースをしてるオーバー30の少年のような
オヤジ達を見て、軽く眩暈を覚えた程のカルチャーショックを受け、
ついつい大型自動二輪の免許取得、
そして、うっかり大型バイクまで購入してしまった
云わば・・・野良レーサー達の聖地なのだ。

とりあえず、腹が減ったのでお約束どおりに、
ハジメちゃんにレース場の食堂で牛丼をゴチになる。
(改めてごちそうさまでした!ハジメちゃん!)

なかなか盛りの良い牛丼でなかなか美味しい。
恐らく、サファリパークで弱った
ホワイトライオンなどの肉なのかも
・・・って、嘘です。(^_^;)/

今日のエビスはレースとは違い、
「今シーズンも皆で頑張りましょう!」って感じの練習走行会で、
肩慣らしのようなところがあって、皆さんリラックス・ムード。
ほんと、30過ぎのオヤジ達が真剣に命がけでレースを
やってられるので、顔では仲良く笑っているけど、
とかくマシーンの調子とかの打ち合わせなんかを傍で聞いてると、
「この人達って本当にバイクが好きなんだなぁ~」って、
半分羨ましく・・半分呆れてしまう。(笑)

でも、ひとつの事に熱中するって姿や、真剣にかいてる汗、
少年のように輝いてる瞳・・そういうエネルギーは、
絶対的に人を感動させるよね。

「ああ、これが生きる、活きるってことなんだ!」

そんな事を改めて感じながら、写真をとったり、
残った豚汁を頂いたり、お酒を少し飲みながら、
お昼寝したりして楽しんだ。
ゴーカートのレースもあって面白かった。
ゴーカートって、遊園地のイメージだけど、
本物は全然、別物で結構な迫力だった。

夕方の4時半に模擬レースがあって、
今回のポールポジションは我が「ボロRTハインズワークス」さんの
トップレーサー・ヨシオ君だ。

今シーズンのヨシオ君は、入院を乗り越え、
マシーンもパワーアップして意気込みや気合いが違う!
一時は、ドクターストップまでかかってしまい、
もう二度とレースも無理かもしれないような状態だったが、
脅威の回復力と気合で、腹の据え方が違う。
ライセンス取得も視野にはいってるようですよ。

同い年としては、信じがたいくらいの身体能力も
吃驚するけど、やはり気合いというか、スピリッツが
違うんだろう。目の奥がいつも輝いてるもんな~。

模擬レース結果は、見事にヨシオ君が一位!
・・・こりゃ~来月の耐久レースは期待してますよ~!

片付けをしてる間に、仕事で遅れて参加の
ユウジ君も合流して、行きは3人だったが、
ここからはボロ・オタケ・ハジメちゃん・ユウジ君そしておいらの
5台のバイクでのツーリングとなる。
(ちなみに、レーサーのヨシオ君は翌日もレースの為に車で移動)

皆でエビスに近い、まだ桜の散りはじめた温泉で汗を流し、
今晩の宿のある郡山市へ移動。
日帰り入浴も可能なホテルの優しいお湯の温泉に
浸かってる間に、すっかり陽も落ちてしまい、
国道の夜道を皆で走ってると、ちょっとした
暴走族気分になってきて楽しかった。

流れる街の喧騒、ネオンのざわめき、
ドーナッツショップの憂鬱・・
スクランブル交差点の少女達・・・

あ・・イカン、イカン、
もう少しで尾崎になるとこだったわ。

レースも面白いのかもしれないがいいけど、
こうやってゆっくり皆で街の中を走るのも楽しい。

郡山駅前から少し離れた格安ビジネスホテルについたら
すぐに、6時から予約してると言うオタケさん手配の
「秘密のお店」へとぞろぞろと、ご一行様のおな~り~。

思っていたより、全然拓けた郡山駅前の繁華街に
驚きつつ、自称・方向音痴のオタケさんのツアコンは迷走。

「店の名前くらい教えてくれれば一緒に探すからさぁ~!」

っても、「いや~、秘密、秘密。」

客引きの怪しいお兄ちゃんの誘いを無視し続け、
ようやくたどり着いたお店は・・・

「ほるもん道場」

そのままのネーミングの為に、
そりゃ~聞いても店名・・教えられないはずですな~。

第二章 「ハプニング」

2007年05月07日 | ひとりごと・日記
とりあえず、真っ直ぐ先発で朝早くサーキット場に行ってる
ボロとレーサーのヨシオ君が待ってるので、
「豚汁が振舞われる昼飯前までに着こう!」ってことで、
最速でつけるであろう三条燕インターから
高速道路を使って、福島の猪苗代インターまで
ひとっ飛びのルートを選択。

ツーリングも初めてならば、高速道路も初めて。
緊張してないと言えば嘘になる。

「あ!高速乗る前に油入れてくるわ~!」

ハジメちゃんがインター傍のGSに立ち寄ることに、
僕とオタケで暫く、料金所前で待ってるが、
一向に戻ってくる気配のないハジメちゃん。

「どこまで給油しに行ってんだろ?」

業を煮やしてると、ハジメちゃんからSOSの電話が入る。

「スタンドで給油したんだけど、
急にエンジンが掛からなくなった・・どうしよ?」

出発前からトラブル発生。

まー、急ぐ旅でもねぇ~、気長に行きますか~。

とりあえず、スタンドに行って、
数回、押し掛けにチャレンジするが、不発。
バッテリーがダメのようだった。

ラッキーな事に、バイクショップのレッドバロンが、
数百メートル先にあるので、渋々、引っ張って行くハジメちゃん。
リッターバイクと呼ばれる1000cc以上の大型二輪の中でも
国内最速モンスターマシーンであるSUZUKI 隼(ハヤブサ)号を
引っ張るのはかなり大変。タイヤはついてるけど
200キロ以上もあるからね。
運の良い事にレッドバロンには、
隼のバッテリーの在庫が、たまたまあったのです。

「ハジメちゃ~ん! 昼飯 奢り決定!」

オタケ&ハジメちゃんのSM漫才の第二幕目が開く。

順調に高速を飛ばす。

飛ばすと言っても、初心者の僕に合わせて、
オタケ先輩はスローペースで前を走ってくれていた。
時速100キロ~120キロ。
このくらいであれば、まだ怖さは感じないで走れる。

通称仲間内ではイエローバードこと、
CRAZYでPUNKEYなV型二気筒の
黄色いHONDA VTRを踊るように転がしてる
オタケ先輩の余裕に、思わず拍手したくなる。
本当にまるでダンスしてるようなのだ。

「へぇ~ すげぇ~な~」

でもこっちは、手放しして拍手をする余裕もなく、
必死で風と闘う・・・こんなにも空気が重いってことは、
バイク乗りにしかわからないだろう。
身体全体に、ズッシリ重い風の壁がぶつかる。

僕のYAMAHA V-maxってバイクにはカウルがついてなく、
モトクロス系のように運転の姿勢が立ち乗りに近いので、
まともに身体全体に風の抵抗力を受ける。
妖怪で言えば「ぬりかべ~♪」状態なのだ。
しかも、給油タンクが小さく、燃費も悪い。
(てか、乗ってる人の体重にも大問題有り)

逆輸入車なので、全てマイル表示なのだが、
80マイルでリザーブタンクに切り替えで、
100マイルで完全に空になってしまう。

福島に入ってから途中で、リザーブに切り替えて、
あと20マイルしか走れない状態になってしまった。

「う~ん?次のGSのあるパーキングまで持つかなぁ~?」

「20~30キロくらいは多分・・走れると・・思う・・。」

いずれにせよ、そこまで走るしかない。
GSマークの出てくる看板までがすごく遠く感じた。
暫く走ると25キロ先にGSはあるようだ。

ドキドキ・ドキドキしつつも祈るような気持ちで走る。

「95・・97・・99マイル」

パーキングの入口に入った所で、
見事に「ガス欠」でエンスト。

「ア、ア、アッブね~~~~~~!」

スタンドの100メートルくらい手前だったろか?
あの馬鹿重い暴れ馬を引っ張った、引っ張った。

「マイルだけにわかりにくくて・・マイル(参る)なぁ~」

バイクを引っ張りながら、そんな駄洒落を考えつつ、
つまんないから絶対に使わないようにしようと思ったけど、
ついつい書いちゃったな~。(笑)

・・にしても、なんちゅうバイクなんだろ?
見た目では旅の友にしては、強靭で頼れる奴って感じ!
だけど、ただの大飯喰いのお馬鹿なバイクだった。
一応、カナダ仕様だし、一直線に伸びるアメリカの
ハイウェイや荒野を走ってるイメージあったけど、

「こんなんじゃ、ルート66を疾走するなんて・・無理だろうな?~」

でもですな・・・馬鹿な子ほど可愛いのが親馬鹿の宿命。

「今度から、早め早めにたっぷりガソリン飲ませてやっからな!」

一緒に走ってくれてる皆さんには申し訳ないが、
俺と一緒で大飯喰らいなんッス!すんません!
でも本当は良い子なんです~。

高速を降りて、爽やかな青空を感じながら
クネクネと山並みを走る。
残雪もあるが天候も良いし、実に気持ちが良い。

今日は同じようなツーリングを楽しむ
バイカー軍団とやけにすれ違う。
ちょっと手をあげて挨拶されたりして、
そういうの嫌いじゃないッス。
抜群のツーリング日和に ただただ謝々。

第一章 「旅立ちの時」

2007年05月07日 | ひとりごと・日記
「おっはよう!」

まだ眠そうな顔ではあったが、
髭の濃い笑顔がキュートなハジメちゃんがすでに待っていた。

「いや~寝れなくてさ~、眠いわ~」

昨夜まで、風邪気味なのか体調が優れなかったようで、
少しでも早く寝ようと床についたのだけど、
かえって慣れないことをして寝付けなかったようだ。

前日に意気揚々と、

「・・・明日は朝8時頃に集合ね!」

そう言っていた張本人、
今回のツーリングではバイク乗りの大先輩であり、
バイク置き場兼今回の集合場所の
会社オーナーでもあるオタケさんは、
一向に来る気配がない。

待ち合わせ場所の鍵が開かないと、
バイクの準備も出来ないので、暫く2人で世間話。

すると・・・

「あ!もし も~し!おはようでございます~!」

ハジメちゃんの携帯にオタケさんから電話が入る。

「出かける前にトイレに入ったんだわ~・・でさ、
ウォシュレット使ったら、肛門さまが刺激されて、
また出そうになるじゃん、・・んで、するじゃん・・・
・・そうなるとまた・・ウォシュレット使うじゃん、
またその刺激でさぁ~・・出そうになるんよ~・・・・」

際限の無い名づけて「ウォシュレット・スパイラル」

37歳にもなると、大概、いろんな遅刻の言い訳を聞いたり、
自分で使ってはきていたが・・まさかの

「ウォシュレット・スパイラル」

・・・そんな言い訳って・・・アリなのね。(w


2007年4月29日(日)快晴のゴールデンウィーク初日。

「春になったら、皆でツーリングに行こうぜ!」
って企画がいよいよ始動。

今回は福島県の東北サファリパーク内エビスサーキットで、
シーズン前の練習「走行会」ってイベントがあって、
友人のバイクレースチーム「ボロRTハインズワークス」
を応援方々、バイクでツーリングを楽しもう!
って企画です。

日帰りでも十分な短めの距離ではありましたが、
せっかくの黄金週間なので、エビスサーキットのある二本松から
郡山市へ移動して一泊し、翌日は白河あたりを経由して、
ゆっくりと福島路を楽しもうという計画を、
オタケさんとレースチームの監督ボロ君が綿密な計画を
立ててくれました。

「夕食の席は予約済み!・・でも教えな~い~秘密~!」

何かの魂胆がある素振りでオタケさんが、
秘密のお店の席上も用意済みだそうだ。
うん、シークレットでサプライズ・・・
マジカルミステリーツアー風で実に楽しみです。

ってことで、ようやく・・・
9時近くにはなってたような気がするが、
出発進行! れっつらご~!

「・・・洗車してもいい?」

暫くぶりのバイクの汚れを気にするハジメちゃんの
一言にキレ気味のオタケ先輩・・いつものSM漫才が始まった。

あ!出発前に僕からも、
ふたりにお礼を言っとかなきゃ・・・

えー、前日にギアオイルや、ブレーキオイル、
タイヤの空気圧など、バイクの点検をバッチシしていただき、
大変ありがとうございました!orz
>ボロ・エンジニア。 

そして、オタケ先輩がバイクに荷物を載せられるように、
ゴムひもを買っておいてくれたのですが、
ホラなにせ、初めてのツーリングなんで、
何を持っていけばいいのか?・・雨具でしょ?
寒いからコートでしょ?・・フリースに・・など、
どんどん心配になってくだけ、だんだん荷物が膨れ上がり、
僕だけ「今日は登山ですか?」状態のリュックになってしまったが、
ゴムひものお陰でなんとかバイクに積めて、
身体が楽に乗れましたのでマジで有難かったッス。
サンキューorz 
>オタケ先輩

「さぁー!いよいよ、今度こそ旅立ちの時が来たぜ!」

頭の中では、イージーライダーの曲が流れ出す。

「いざ行かん! うつくしまふくしまへ!」