ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

収益格差

2006年10月10日 10時32分51秒 | Weblog
石油製品の販売価格には市況があります。業転市況が下がって仕切り価格が安くなりましたが、販売価格が一定なら当然「粗利益」は向上します。しかし、そんなうまい訳にはいきませんね、全国で安値が出てきました。問題は一般業者がどこまで販売価格を踏ん張れるかなのでしょう。本当はこんな時期が一番利益の出せる時期なのですからがんばってくださいよ。

灯油の話題ですが、「収益格差」というものは単純な「パーリッターあたりの粗利益額」ではありません。ご承知のとおり灯油外販には受注作業から配送作業、車両の二次在庫管理から現金管理、日報作成から手書き伝票でしたら売上データ手入力など関連コストが大幅に掛かってしまいます。まず、灯油収益とは「販売粗利益」 - 「販売に関する業務コスト」なのだという事を認識しなくてはなりません。

灯油外販の場合、アナログ的な手作業では販売量が増えるほどに当然業務関連コストも増加します。顧客管理の徹底やCTIシステムなどで受注業務の省力化を徹底し、ハンディターミナルPOSなどの活用でボリュームが増えても業務コストを一定に維持するような工夫が大切なのです。勿論配達スタッフの増員も必要になるはずですが、システムを駆使する事で業務を平準化する事が可能になります。灯油ビジネスは毎年の繰り返し作業で販売戦略の工夫もせずに「仕切り動向」だけに目がいくとせっかくの高粗利益率ビジネスでも妙味も薄くなってしまいます。

やはり、過去の販売データを詳細に分析し仕入計画から顧客管理を徹底しなくてはなりません。
最近特に傾注すべきは「新規現金顧客の獲得」でしょう。セルフ化の進行や合理化で配送体制が弱体化している地域などでは「配送過疎地帯」が多発しており、灯油配送サービスにはニーズと注目度が高まっています。当然ロイヤルカスタマーは戸建ですからホームタンク設置のケースも多く意外な油外収益の獲得も見込まれます。このへんでは地域性や企業の独自性に合わせた工夫も大切です。

ところで、最新の顧客囲い込み戦略手法としては、携帯電話のWEB受注体制が注目されています。ハンディPOSターミナルから発行される納品書や領収書に顧客個人のQRバーコード(2次元バーコード)を印刷出力、灯油の消費者は携帯端末のWebサイトから24時間で注文できるというシステムです。QRコードは消費者個人を特定する事ができます。消費者は企業サイトから個人のパスワード(電話番号等)で顧客管理データベースと直結し、リアルタイムに自分の獲得ポイントも参照できます。配送休業日、イベント案内なども参照できます。一度だけの「お気に入り登録」によりその後の灯油注文はワンクリックで終了します。

このシステムの出現により「灯油引き売り形態」は駆逐されつつあります。
現在、すでに実用化されており、現物を見ることも可能です。地方大都市などでは凄い効果を発揮しています。

ところで、このシステムがSSのフィールドの顧客管理で使用される日も近いのです。そうなるとリライトカードなども不要となるはずです。消費者は携帯電話のWEBサイトで自分の燃費データやオイル交換、車検管理などを自ら管理できてしまうのですからSSとしての企業サイドでは経費も掛かりません。セルフSSなどでの油外拡販や顧客管理などでも凄い効果を発揮するはずです。

「収益格差」が単なる「仕切り格差」で発生するという考え方はすでに古いと思われます。業転市況などがインターネットで参照できる時代ですからそのレベルの噂や情報はすでに周知の事実だと考える方が妥当です。

経営格差は業務管理コストの軽減化競争に入りつつあります。これが石油ビジネス最前線の現実なのです。すでに、先進的業者はその部分に着手しています。以前ご説明したERP構築などもその一例です。

大変な時代が到来しつつあります。

骨休め

2006年10月10日 08時20分48秒 | Weblog
職業柄、毎日PCにタッチしている自分ですが、8,9日の二日間全くPCにタッチすることなく過ごしました。友達に誘われて素晴らしい秋空の下でゆっくりとゴルフをして過ごしました。8日は天気は良かったのですが風が凄くて、9日は素晴らしい天候でしたので久し振りに堪能できました。

某中閑ありといったところで、水入りです。

友人から世相の流れや現実的な経済状況などを教えていただきながら勉強してきました。どうしても特化した業界の中での仕事だけでは摑みきれないものが見えてきたような気がしました。

自分たちの世代はどうしても目線や視野が偏りつつあるようです。過去の経験からの思い込みなどで、できる事、できない事が判らなくなる事が一番怖い事ですね、同世代で話をしているとみな同じ感覚を持っているようです。

自分の仕事は、まさにその事が一番の課題になっているわけですから身に沁みます。「チョイ悪親爺」同士で時代に取り残されないように足元を見つめようなんて謙虚な事をいいながらフェアウェイ(ほとんどラフですが・・)を歩き回りました。

スコアカードもつけずに、ワイワイガヤガヤ、ハーフ3時間半という長丁場も気にならず久し振りに骨休め、頭の脳みそにシワがなくディンプルだけだなんていわれていた昔のトッププレイヤーも今では有名なゴルフメーカーの社長さん。

これが本当のゴルフなんです。

今日からはまた、シーズンに向けて仕事に追われる忙しい毎日が始まります。

頑張りましょう!!