ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

コスモ石油が外資系に・?

2007年09月19日 11時40分49秒 | Weblog
コスモ石油がアラブ首長国連邦の実質国営企業であるIPIC(Infinity Alliance Limited)に対し、第三者割当の方法により897億6千万円の普通株式を発行することを決議したということです。

いよいよ、中東オイルマネーの日本逆上陸です。
「産油国直送」、「メーカー直販」が鮮明になるのでしょうか?

そういえば、ここ数年、コスモ石油は日本各地の有力特約店を販社化したり、派手な直営セルフを各地で建設していたようですがこの戦略上をふまえての事だったのかも知れません。

数日前に知人のN県の老舗特約店さんも、販社化されるとかの噂を聞きました。

特約店の「足切り」や系列販売店の整理が一層進むことになるのでしょうか。
私などは系列販売業者にとってどんな影響が出るのかとつい考えてしまうのですが、『そんなの関係ねぇ~~!!!』という感じなのでしょう。

いわゆるシナジー効果が発揮されるのか、ドラスティックな足切りとなるのか、両方とも同時進行なのか、今後の推移に注目です。

コスモ石油は旧大協石油、旧丸善石油の時代から、元売りと特約店の経営者が非常に家族的で親密な関係を保っていた訳ですから頭の切り替えも必要になるはずです。

当時丸善石油の販売店でもあった私の父などは、あの合併時に「赤字のツバメが左前に飛んでいく」なんて言われて「妾の連れっ子」のような扱いだと怒り狂っていたものです。

コスモ合併時には「D系」だの「M系」だのと社員や特約店同時での派閥抗争も結構激しかったようです。

私もD系の関東支店長と伊香保温泉で大喧嘩をしたものです。あの時には今ではCOCの大立者のSさんも一緒にいて二人でふてくされて座敷で横になっていました。彼も曲がったことは大嫌い。お互いに若かった・・。実はSさんと私の父は石油以前からの親しい知人でして親戚のようなものでした。彼はその後最初の転籍をしました。

私はその後、N県のH社長が中に入って銀座で酒を飲んで丸め込まれてしまったのでした。

「親父の顔もあるだろう・」とか言われて、新しい部門だけ別系列の特約店として二枚看板を上げる事になったのです。それから、上州の暴れん坊としてインターチェンジに隣接した業転専用のオイルターミナルを建設し、石油業界、銀行、役所などの圧力に散々さらされたのでした。

今度は、アラブの王様が親分ですから、ア~ブラチョウダイなんてお祈りでもしなくてはならなくなりそうです。

こんな時代ですから、もう昔の話をしてもしょうがない。
かつての丸善石油の社員が総理大臣になる時代なのです。

時代は大きく変わります。
私は、消費者が灯油を便利に消費できるように、そして、販売業者は省力化や販売戦略で収益が上がりますようにと願いながら、「雪ん子」と軽油税納税管理システム構築のお手伝いでもしながら全国を飛び回ることにいたします。

よろしくお願いいたします。

今年の灯油戦略は値取り指向

2007年09月19日 09時04分00秒 | Weblog
石油製品市況の先高感もあり、今年の灯油は値取り指向でスタートする地域が多いようです。

店頭販売と配送灯油の価格差はかなり明確化してきました。
配送コストの価格転嫁は消費者の利便性などの観点からもかなり浸透しています。

配達の「配送灯油」と店頭販売の「灯油」はほとんどの企業でコード区分されています。価格差も7円から10円以上までの設定が多いようです。都市部のポリ缶配送などでは10円以上の値取りは当たり前となってきました。

この傾向は非常に業界にとっても良い事です。コストを明確にすることで収益性に対する認識が定着してきました。

昔のSS業界で「洗車有料化」などを推進した時代がありましたが、今考えれば懐かしい話です。配送灯油も完全に値取り可能な環境です。

今年は、さすがにホームセンターなどの走り値でも「バカ値」を提示するところは少ないようです。この傾向は昨年あたりから定着してきました。
ホームセンター激戦地の北関東エリアでも、「売り切れ御免」商法では消費者の信頼を失うということが学習効果として見えてきたようです。

あとは、天候の問題ですね、需給環境も気になります。
しかし、生活に密着したホームエネルギーですから適正な値取りは可能です。

灯油が石油業界の「優等生」になる年になることを願いながら、全国で灯油システムの構築を進めています。

いよいよ、準備段階も本番です。

石油業界も季節の変わり目ですね

2007年09月19日 07時15分52秒 | Weblog
何時になったら秋が来るのやら・・・
先週は九州でしたが暑くてまるで真夏のようでした。
連休の関東地方も暑くて熱帯夜でエアコンを掛けて寝てしまい風邪気味で大変です。体調管理が大変です。今になって「夏バテ」状態なのです。
それでも今朝は、小雨模様で過ごしやすくてありがたい。

確かに最近の天候は異常です。エルニーニョ現象だとしたら今年の冬は厳寒なのかも知れません。

最近の石油業界は「石油流通業」と「スタンド屋さん」に二極分化の様相です。「SSもやってます」のような特約店が増えています。運営しているSS数が少なくて直売部門などの流通ボリュームが多くて直営SSが少ない企業の経営者ほど余裕がありそうな感じがしています。

昔は、運営SS数が多いほど幅を利かしていた業界経営者の感覚も最近では様変わりです。

某スーパーディラーの役員さんがおっしゃるには、元売りが推奨している新たなセルフのSS新業態で300㌔程度では全然採算に乗らないとの事。さりとて、いまさらフルサービスSSでもないでしょうという事で手詰まり感が鬱積しています。

経営者自らがSS店頭で作業している規模のフルサービスSSではビジネスとしての可能性も見えています。必死で経費を切り詰めながら、閉めるに閉められないところも増えているのが現状です。

石油流通ビジネスの業態は実際には多様なのですが、SSという業態でしか生きられないとしたら、淘汰されてしまう時代なのです。

最近、灯油ビジネスではSS部門と切り離し独立して取り組む企業が増えてきました。関連ビジネスも「宅配」を切り口にいろいろと工夫されています。

石油ビジネスでは本流の部分で大きな変化を迎えています。
ITを駆使しての流通処理の変化などは外資系ではかなりの速度で進行しています。

私たちの仕事もいつの間にか「灯油の雪ん子」から、EDI(電子商取引)や基幹業務統合系ERPソリューションへと移行してきたようです。

これも、業界と時代の潮流だと感じています。