ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

灯油ビジネス「待ったなし!」

2007年10月18日 08時01分24秒 | Weblog
春先にブログに書いた原油価格90㌦説が現実になりそうです。
ファンドの動きという見方が有力ですが、もはや相場は石油業界人の手を離れているということになるのでしょう。

こうなると、やはり素人が国内の目先の業転市況動向を論じてみても、
「木を見て、山を見ず」といった、詮無い井戸端会議のようです。

石油は今までの需給パターンや業界の常識を飛び越えて「未体験ゾーン」へ突入しています。一部では価格だけの問題に留まらないという説もあるわけですから今後の動向に注意です。

当然灯油配送価格も上がります。
今シーズンから消費者は高額な商品を購入するわけですから、付帯する付加価値サービスが求められます。中間溜分の需給状況をみると昨年のように暖冬でも需給が緩むということはないはずです。

それでも、今年も店頭安売り志向でいくのか、採算販売のビジネスフォームを構築するのか、もはや「勝ち組」の勝利の方程式は明確になってきたようです。

昔のオイルショックとは全く異なるパターンです。
減販の中での原油高騰にも拘らずリテール販売競争の激化で安売りをしていたら、国内石油業界の自殺行為となるはずです。

リテール販売業界はまさに、「場当たり的市況観測情報」に振り回されることなく、グローバルスタンダードな視点での冷静な経営展開を求められます。

昨年以降、セルフ化が進む半面、元売りや商系大手業者間では灯油販売戦略がリテール販売業界の明暗を分けるという方針決定があり、大手業者による広域ネットワーク構築が進んでいました。

今年から、まさに「SSフィールドを飛び出して」の販売戦略が明暗を分けることになるはずです。

グルーバルな視点から見て「ガソリンスタンド」の店頭に固執した拡販ビジネス手法の工夫だけではどうしても限界があります。

まさに、複合的なシナジー効果を模索する経営が効果を発揮する時代の到来です。

大きな曲がり角に立ち至りました。
石油業界という「タライ」の中でアメンボが競争してみても、タライ自体が世界と時代というの「流れ」に漂っているわけですから、タライ(SS)を飛び出して視点もグローバルに変えましょう。国内の石油業界の「タライ」はやがて激流のその先の大きな「瀑布(滝)」に向かっています。

そして、その先には緩やかな流れの大河があるはずです。

必ず、石油ビジネスに「次の時代」が見えてくるはずです。
まさに、「待ったなし!」の石油業界だと感じています。