ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

「変化」と「試練」の石油ビジネス、そして「次」のステージへ

2011年01月14日 05時24分11秒 | Weblog
最近、灯油配送ビジネスはかなり変化しています。

特に、充実した配送体制を有するSS業者と大手HCや大手商社系ディラーとの間での配送に関する業務提携が活発化しており、この現象は、全国各地で急速に浸透しています。

小規模SS業者などでも、配送体制の機動力を発揮すれば、大手企業とのコラボレ‐トでビジネス拡大のチャンスがでています。

ホームセンターやショッピングセンター併設SSなどでも灯油配送の受注をスタートしており、
SS側では「代行配送サービス」としての業務が新たなビジネスフォームとして確立されつつあるわけです。
ホームセンターやショッピングセンター系の「配送灯油」に関しては、値取りもしっかりとされており、「店頭販売」とは異なる動きとなっています。

今迄、敵対的な関係であった、SS業界の灯油ビジネスとホームセンターなどの店頭販売灯油の融合といった感じです。
ショッピングセンターやホームセンターの「○○カード」などをキーコードとして受注、配送を行っています。

まだ、配送指示書などをFAXなどで送ったりして業務としてはアナログの部分もありますが、
最近ではデータ転送などをシステム化する動きが進行中で、
「雪ん子」もシステム化に寄与しています。

自動車販売やEVに関する環境も大きく変わりそうですね、

ヤマダ電機が「車販売」をスタートするようです。
すでに、家電量販店舗で車に充電するCM場面なども流れているという事です。

先日、関係者とゴルフをしていて、自動車販売に関する話題がでましたが、
「そのうち、パナソニックやソニーが車を作る時代が来るかもしれないね・・・、」
なんて冗談が出ています。

家電量販店の自動車販売スタートや大手ショッピングセンターの「配送灯油」など、
SSビジネスを取り巻く経営環境は大きく変化します。

この事を「ビジネスチャンス」としてポジティブに考えるか、
それとも、悲観的にみるのか、

「変化を嫌う」既存業者にとっては、厳しい経営環境となるはずですが、

私の身の回りのSS経営者の見解は多様です。
「須賀さん、アメンボがタライのなかで競争してきたような、SS業界ですが、私は最近ふっ切れましたよ・」
という先進的な経営者の顔は輝いています。
業務改善や意識改革に否定的な「変化を嫌う」旧泰然とした社員をビシビシ排除して、
新しい感覚の若手を抜擢しながらリエンジニアリングによる企業創世に着手しています。

そういえば、最近では異業種に参入したり、多角化をはかるSS企業が増えています。
私の自宅の高崎には、
先日お伺いした北海道、帯広のSS先進企業が経営する「スポーツジム」がスタートしています。

SS経営者は、「実業家」なのですから、
どんなビジネスでも、可能性のある分野に展開をはかる必要があります。
全国どこでも、ビジネスに合ったマーケットを求めて展開をはかるのは当たり前の事ですね。

SSという既成概念に捉われた「タライ」の中のアメンボのようでは、事業家としての「勝ち組」にはなれません。
競合他社が非採算であっても、自らの工夫と経営努力で採算化をはかる事が伸びる企業の経営者の能力です。

現在、勝ち組として全国に君臨する企業はみんなこうして生き残り、そして「勝ち組」となったのです。
そんな企業のほとんどが「業界の異端児」とか「ゴン太」と云われた時期があります。

これまでの元売を中心とするビジネス情報管理、
系列を離脱した、PB系業者の情報

それだけで石油ビジネスの潮流を感じていたら、遅れてしまいます。
確かに、「タライの中」の情報だけでは、どうにもならない時代なのです。

「変化」と「試練」が人と企業を強くする!

月刊ガソリンスタンド誌、今年の私の原稿テーマです。