ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

災害に強い、クラウドコンピューティング

2011年03月15日 16時30分34秒 | Weblog
本日もサポートセンターで、「計画停電」に備えて一日中待機しておりました。
ようやく、北東北方面からの電話で一安心。

三陸は、現在に至るまで依然として連絡が取れません。

福島県も心配ですが、ボーキ佐藤燃料さんの小名浜配送センターは無事のようです。
しかし原発に近いため、今後の推移を見ながら冷静に対応しましょう。

会津方面は、会津灯油配送センターをはじめとして「雪ん子」ユーザー様が多いわけですが、
特に、システム的な問題は発生していないようです。

今年のゼンセキ総会は福島県の郡山で開催と云う事になっていますが、どうなるか・・

原発の問題では
「シーベルト」という放射能の単位がどんなものなのか判りませんが、
日本人ですからやはり放射能には敏感に反応してしまいます。

一部には、関東から都内まで放射能の反応が出ているようですから心配ですね。

ところで、注意すべき点として
先日の地震発生時には道路が混雑しましたが、
停電で信号が消えたため交差点での通行が非常に危険だったようです。
当社スタッフも都内を脱出してから信号が消えて怖い思いをしたとのことです。
「計画停電時」の二次災害には充分注意しましょう。

システムについても考えていたのですが、
今回の災害に学び、今後、クラウドコンピューティングの重要性が高まってきそうです。
自社にサーバーを設置していると、今回のような大規模災害や火災などでデータ損失が発生する危険性があり、
売掛金などの金融資産データを瞬時に失い、企業の存続に直接的なリスクを抱える事になります。

いかに安全にデータを保持していくか、
すでに、SSデータは計算センターなどに委託しているケースも多いわけですが、
自社コンや「直売システム」などは「データセンター」のサーバーに保持する事がポイントとなるはずです。

当社は、既にシステムのクラウド化の開発を完了しております。
今後は、さらに災害に強いソリューション開発に努めてまいります。

全力で災害対応します。

2011年03月15日 10時18分02秒 | Weblog
ようやく八戸のお客様と全て連絡が取れました。
ハード的な課題はなんとかなりそうですから、あとはシステム復旧です。

まだ車で現地に入るのは難しいようですから、リモートでのメンテナンスとなります。

被災地での配送体制構築は緊急です。
なんでも、お申し付けください。

この際ですから、バージョンアップ作業まで一気に無料で行います。
もし、「雪ん子」を活用中のパソコンが壊れていれば、無料で提供します。
全国のヤマダ電気からお届け出来るようヤマダの本社と折衝します。

計画停電などにも負けるわけにはいきません。
なんとかして、WEBサーバーを死守するつもりです。

インターネットの時代ですから、
持てる機能と知識をフル稼働して、少ない人数ですが頑張りましょう。

心配なのは、
三陸地方ですが、いまだに電話連絡がつきません。

先日、車で走った、美しい、三陸海岸が目に浮かびます。

宮古の角登商店さん、気仙沼港の真ん前の「気仙沼商会」さん、
一体、どうなっているのか、心配です。

いつもブログを御覧のようですから、メール連絡でも頂ければ対応します。

suga@yukinkonet.com


緊急時における、石油リテール業界の使命

2011年03月15日 06時12分06秒 | Weblog
偶然の事ですが、先々週に第一次オイルショックの頃の混乱を書きました。
「虫が知らせた」とでもいいますか、今考えても我ながら「直感」とはいえ不思議な予知能力だと思います。

あの頃、石油業界は「売り惜しみ」という言葉で世論から悪者扱いされ叩かれたものです。

実際の当事者として現場で体験してきた私の経験でいえば、
あの時は石油販売のリテール業者は消費者のために一生懸命頑張ったのですが、
当時の大協石油密田社長の「千載一遇のチャンス」というその一言で業界そのものが悪者扱いされたという経緯がありました。

本音を云えば消費者の「買占め」により現場での混乱が発生していたという現実もあったと思います。
しかし、結果として全国の末端販売業者までが肩身の狭い思いをしたわけです。
あの頃、ガソリンスタンド=悪者、という烙印を押されて、一生懸命頑張った地域業者は悔しい思いをしました。

今回の需給状況を見ていると、
当時よりは薄いものの、依然として消費者の「買占め意識」が存在しているようにも見受けられます。
そこで、リテール販売業界としては、絶対に消費者とのトラブルを避ける必要があります。

幸い、今回は石油関連施設の火災発生などもありメディアも石油流通の非常事態を理解しているようですから、
過去のように悪者扱いされる事はないと思われますが、細心の注意をはかりながら消費者対応をはかる必要があります。

業界における現実的課題としては、
系列企業と、独立系の非系列企業における立場の格差が仕入価格よりも供給面で表面化することになるはずです。

すでに、15日付の日本経済新聞には、
「石油元売り各社は東北や系列店向けを優先しており、系列外のスポット品の取引はほぼゼロ」
割安な販売価格などで集客していた系列外給油所の入荷が回復するには多少の時間がかかりそうだ。
との、記事が掲載されています。

平常時に業転玉を仕入れている分だけ、PB系企業にとっては需給がタイトな時期には仕入環境が不利に作用する事が予想されます。

申し上げるまでもなく、今回の事態により石油流通業界における「淘汰と格差」に一段と拍車がかかる事は確実です。
非系列業者にとってはまさに「津波」のような事態が発生するかもしれません。
こんな時には、仕入業者との平時における人間関係がポイントになります。
平時における「価格」第一のシビアな仕入交渉が、引き波のように作用することもあります。

経営者としてのポリシーと人格も問われます。
「価格で逃げる客は、価格で戻る」という原則があります。
そこで、各流通段階においては、「売り惜しみ」や「買占め」は一時的な収益であり、
後々の商売に大きな影響を及ぼすと云う事を認識しておく必要があります。

この際、石油販売の商人としての矜持と礼節を持ち、
それぞれの立場で可能な限り冷静に「安定供給」を心掛ける事が前提です。

日本国民は、何度かの「オイルショック」を乗り越えて賢明になっています。

当面は、被災地域に対する優先供給がおこなわれるはずです。
まずは、現在の災害に対する初動対応が大切です。
重ねて、販売業者としては冷静な対応を心掛ける必要があると思います。

元売各社も全力で流通体制の再構築を進めています。
あと一週間程度でとりあえずですが、見通しが立つようです。

当面は3日分の備蓄放出報道により、これ以上の混乱が発生しない事を祈っています。

『朝の来ない、夜はない』
日本国民心を一つにして、災害復興に向けて石油業界も勇気を持って共に立ち上がりましょう。