ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

石油業界に向けて、緊急提案です。

2011年03月16日 14時42分18秒 | Weblog
石油業界の皆様へ
この際、
元売や全石連の立場で消費者の皆様向けにテレビで緊急の現状報告を流すべきです。
CM形式でもよいでしょう。

首都券、関東エリアでもすでに、SSに長い列が出来ており、
末端の業者が消費者との対応に苦労しています。

このままでは、昔のオイルショック時のように、
末端販売業界まで「諸悪の根源」と云う事にでもなったら業界全体の損害です。
安定供給のために国民の協力を頂けるようアピールする事を提案します。

こんな、事態が発生しているわけですから、NHKだって協力するはずです。
是非、石油販売業者の立場からのアピールをすべきだと思うのですが、いかがでしょう。

政府も枝野官房長官から国民に向けた「買占め」防止の要請がありました。

今こそ、業界団体として毅然として行動すべき時です。

「原子力」や「電気」に依存したホームエネルギーが危機的状況にあるわけですから、
化石エネルギーの強さをアピールする事も出来ます。

石油業界が底力を発揮することで、地域や広くは国民から見ても「頼りになる石油業界」を確立しましょう。
石油業界まで東京電力のような官僚的な体質に陥ったら、日本のエネルギービジネスに未来はありません。

すでに、末端市場では混乱が始まっています。

早急の対応をお願いしたいものです。

大災害。未曾有の体験、石油ビジネスの課題・・・①

2011年03月16日 05時46分42秒 | Weblog
私は、現在石油流通システムのソリューション開発が本業となっていますが
ご承知の通り、昔は石油ビジネスの現場最前線で仕事をしていました。
携帯電話やメールでメディアや多くの石油業界の方から問い合わせや見解を求められています。

石油流通部門は合併や統合などで世代交代も激しく、団塊の世代がほとんど退職しており、
第一次、第二次、オイルショックなどの体験者も少なくなっているようです。

SSリテール部門では、昔と同様、SSに車が並んで給油待ちの光景があちこちに見えます。
ベテランのSS運営者で過去の経験をお持ちの方は昔を想い出す方も多いはずです。

今回の、石油需給の混乱は過去、我が国において発生した「オイルショック」とは異なります。

公開ブログですから、
多くの消費者の皆様も御覧になる事が多いはずです。
いま、日本の石油業界は元売りから末端販売業者まで、全力を挙げて災害対策と国民生活安定のために頑張っています。

現段階では末端販売段階において、混乱が発生していますが、
リテール販売業者も経営環境が悪化している中、大変な試練を強いられている事をご理解いただきながら、
販売業者、消費者ともに高潔な意識を持って、行動することを切に望みます。

そこで、主にリテール販売業者の皆様にむけて
未曾有の体験となるであろう今後の石油流通への影響と混乱への対応を分析予測してみましょう。
現段階では、不明な点も多いため、異論もあろうかとは思いますが、
思い切った事を書かなくては、意味もないと考えます。
このブログは、あくまでも私独自の見解である事を前提に読んでみてください。

①.過去のオイルショックは、中東における紛争が原因で発生したものでした。
②.従って、日本国内の石油関連設備や貯蔵施設が物理的に被害を受けたり破壊された経緯はありません。
③.今回は、石油元売りの精製施設、貯蔵施設、出荷施設など多くの流通施設が大きな被害を受けています。
④.日本国内で発生した大災害が要因ですから、過去に発生した産油国の紛争や政治不安が原因となった、            過去の「オイルショック」とは全く異なると考えます。
⑤.ですから、今回、石油業界が体験することは未曾有の体験となるはずです。
⑥.災害が発生した、八戸から三陸地方の宮古、気仙沼、などは先日も伺いましたが、陸の交通の便が悪い事が特に問題です。
⑦.さらに、湾岸の石油関連施設、特に大手特約店企業の貯蔵施設までが破壊された事。                    津波による浮遊物が多く、また港設備の破壊もあり当面は海上からの接岸も不可能で供給体制の再構築が遅れそうです。
⑧.その為、当分は陸上輸送を中心に供給体制を組む必要があります。
⑨.すでに、関東地区のローリーまで被災地に向かっての供給体制を組んでいるようですから、                 間接的に関東以北の物流はかなり影響を受ける事が予想されています。
⑩.首都圏を中心とする関東全域まですでに石油物流が停滞しています。
⑪.この流通の混乱は、以前の「オイルショック」とは違い、以前よりも長引く事が予想されます。

今後のSS業界のビジネスについては、
①.「系列」に関する認識が改めて見直される。
②.各元売り、商社は当面「被災地優先」、「系列重視」を明確化する
③.リテール販売業者にとって当面は「価格」よりも、「数量枠の確保」が問題となる。
④.従って、「系列」と「非系列(PB)」業者間の仕入調達能力の格差は大幅に拡大する。
⑤.昔の「オイルショック」とは異なり、石油業界に対するバッシングは少ないようです。
⑥.今迄、「仕入価格」情報だけに固執してきたPB系業者はかなり大きなダメージを受けることになります。
⑦.結果として、SS業界からの脱落企業が相当数発生することになるはずです。

当面の課題
①.現在、国内の災害に視点が集中しているが、中東情勢と原油価格にも注意する必要がある。
②.国内販売価格については、市場連動を前提とした「新仕切り体系」などが見合わせ、または中止となる。
③.これまでの「スポット(業転)」マーケットは玉がタイトとなり、事実上、「閉鎖」または極端な高値取引となる。
④.これらの状況から、店頭販売価格は一時的に160円/㍑を超える事も予想される。
⑤.ガソリン価格が、3か月間にわたり160円/㍑を越えたら云々の、政府の減税政策は当然実行されないはず。
⑥.業転市場では仕入調達の「現金取引(COD)」比率が高まり、サイト物が極端に減少する。
⑦.東北地方では、これから地域復興による消費拡大が見込まれる。
⑧.オール電化などの家庭では炊飯等の問題が発生しており、石油エネルギーに対する再認識が強まる。
⑨.ホームエネルギーではソーラービジネスの動向に注目。

などが、予測できます。

その他、まだまだ、ありますが、

本日、私の会社も「グループ5」の計画停電が9時20分より見込まれています。
自家発電をスタートしたり、無停電装置を確認しなくてはなりません。

皆さん、落ち着いて行動しましょう。