ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

被災地業者への手紙

2011年03月30日 11時20分07秒 | Weblog
宮古市の角登商店さん、先方からの電話でようやく連絡が取れました。無事で、よかったです。

現地を知っている我々は、
お伺いした際に道路脇に立っていた「津波到達地点」の見慣れない標識に驚いていましたが、
やはり、懸念されていた地震と津波が現実のものになってしまいました。

災害は一瞬ですが、復旧活動は永く掛るはずです。これからも腰を据えて、みんなで頑張りましょう。
及ばずながら、我々も応援させていただきます。

関東地方も「停電」で苦労しています。この電力不足はこれから数年続くと予想されています。
サポートサーバーは守る事が出来ましたが、
今後は、夏場の停電対策もありますからサポートセンターの移動を考えています。

被災地域の石油販売業者の皆さんは、本当に苦労していらっしゃると思います。

やはり、石油の課題は「二次配送」の体制でした。

品物があっても、大型ローリーがなければ現地に届きませんし、
さらに、被災現場の消費者や復旧現場へは、小型ローリーへ荷分けしての配送作業となります。

大型ローリーが品物を持ってきても、貯蔵施設は破壊され、さらに停電なのですから、
どうしても、パトロール給油用の小型ローリーで、しかも機械式ポンプ付きローリーでなければどうにもなりませんね。

実は、私も、日航ジャンボ機墜落事故の際の燃料の初動供給で苦労しました。
私の本宅は墜落現場の隣村でしたので、4㌧の小型4駆ローリーで緊急出動したのですが、
事故発生直後には、
道路のない御巣鷹の尾根に向かっての人命救助活動の重機用燃料供給を間に合わせるため必死で作業したものです。

災害発生直後の緊急対応は
現地でなければ、判らない苦労も多々あったとは思います。

今後も、宮古のリーディングカンパニーとして、
頑張ってください。

落ち着いたら、伺います。

ガソリンスタンド、ビジネス近未来予測

2011年03月30日 05時42分01秒 | Weblog
電力供給の見通しについて
1400万㌔Wので力が不足するため、「計画停電」、「供給制限」は今後数年にも及ぶという見通しのようです。
この事は、大震災の直接的な被害だけに留まらず、
日本の産業構造そのものを急速に変えてしまうとの予測が高まっています。

石油ビジネスにも大きな影響を及ぼすことになるはずです。

これまで、石油製品の需給動向だけで推移してきた市況ですが、
今後は電力供給の影響をも受けることになりそうです。
特に、中間溜分の動向に注意する必要があります。

電力不足で製造業をはじめとする産業界には生産低下による不況の波が押し寄せる事も予想されますので、
景気は当然のことながら、当分悪くなります。

今後、ガソリン販売を中心とする「SS店頭ビジネス」は相当なダメージを受ける事になるはずです。
SS件数が減る分だけ残存者収益が発生する可能性もあるのですが、

セルフ化や不況により消費者の財布の口が一層締まることが予想され、
「油外収益」に関して増収を見込む事も出来なくなります。

主要油種の需給と仕入環境を冷静に判断すれば、
供給パイプが安定している、元売販社、地域一番店有力ディラーなどが有利な展開になると思われます。

「SS店頭オペレーション」よりも、
停電による影響を受けやすい
冬場の灯油など「ホームエネルギー」が活況を呈することになるはずです。
「ソーラー」エネルギーの分野は特に注目です。

一般、SS業者はそれぞれのポジションを冷静に見極めて、
改めて、現在のビジネスを見直す必要があります。

もはや、『ガソリンスタンド』の店頭販売だけに依存して利益が出せる時代は終焉しました。

「次世代エネルギー」を見据えて
『ホームライフ事業』を強化してきたディラーが一気に力を発揮できる環境が整いつつあります。

原発による電力供給の停滞が起点となって
いよいよ、エネルギービジネスの「次の時代」が開幕します。