何だか、ほんとうに時の経つのが早いです。のんびり、自宅にいたと思ったら、その後は転がるように忙しくなって、もう6月になってしまいました。さあ、そんな忙しかった先月もしっかりお月様だけは見てきましたよ~。
今回は、最初の方で頑張って、満月後、特に未明の月があまり撮れませんでした。でも、5月には「金星と水星と月が三角を作って地平に沈んで行く」といういい写真が撮れました。とても印象的でしたよ。下の写真も、その中の1枚ですが、上に小さく水星が見え、月の右に金星が見えますよね。水星が肉眼でしっかりこんなに見られたのは初めてでした。
そんな金星や水星は、今月はこれからどうなるのでしょうか。今月の惑星をみていくことにしましょう。
水星:最近夕方の天気がよくなくて、見る機会がなくなっていますが、天気が良ければ、6月4日をピークにまだ見やすいところにいます。まだ、みられていない人は、是非日暮れの西空の低めのところで水星を探して見て下さい。まだチャンスがありそうです。中旬以降には、だいぶ低くなってしまうと思うので早めにみて下さいね。
金星:早い時間に沈むようになりました。太陽のそば過ぎて見えづらくなりました。でも、7月には朝に登場します。今月は、金星とはお別れです。
火星:上って来る時間がすこし早くなってきたので、未明の暗い内に目が覚めたら、ちょっと外にでてみると、東から上ってくる赤い火星にあえるかもしれません。後で説明する木星から、左に土星、そしてさらに東に目を移していくと遅れて火星がいる感じですよ。6月13日に月がそばによって「これが火星だよ~」と教えてくれるのですが、見られる時間が(夜更け~未明の暗い内)と限られているので、ちょっと無理ですかね。
木星:夜更かしをして、ふと南東の空を見ると、明るい星が天気がいいと目に飛び込んできます。それは、きっと木星です。よく分からないと言う方は、6月9日に月が木星に近づいて、これが「木星だよ~」と教えてくれるので、夜11時過ぎになると思いますが、東の空を見て月のそばの明るい星を見つけて下さい!
土星:木星にやや遅れて、木星の左に、やや暗めの星を見つけたら、それが土星でほぼ間違いないです。
今の季節は、夕飯頃に空を見上げると、春の大曲線が見られます。そして、夏の星座が、東から上ってきます。
さて、最後になってしまいましたが。今月は部分日食がありますよ!しかも、日曜日。6月21日夕方。地域によって見え方は違いますが、全国で見ることができます。部分日食ですが、去年の1月6日にも見られ、本当は天気がよければ12月下旬にも見られるはずでした。そして、この6月と、実は今は日食ラッシュだったんですね。そのことについては、どうしてそんな日食ラッシュだったのか、国立天文台のココのサイトで教えてくれています。
日曜日の夕方、是非日食グラスを用意して見て下さい。コロナウィルスのために、まだ 国内の行き来もままならない状況なので、離れている家族と一緒に声を掛け合って一緒に部分日食を眺めるのも楽しそうですよ。
上の図をよくみると、南の方が欠け方大きいようです。実は中国から台湾にかけては、金環日食が見られます。今年は金環日食観察ツアーもままならないとは思いますが、インターネットでは、きっと金環日食の様子が見られるかもしれません。みんなで、わいわい一緒に電話をしながら見ると1人で見るよりきっと楽しさ100倍ですよ。
日食グラスがないという方は、買わないでも日射しが強ければこんな手もあります。
これは、さきほど書いた去年の正月の部分日食の時に、私が撮った写真です。食品の白いトレーに尖ったもので丸い穴をあけて、2019 日食と書いて、壁に影を映して見
みました。トレイを通して太陽をみては、絶対ダメですよ!太陽がトレイの影を壁に落とすようにして、よ~く影を見てみましょう。ほ~ら、「日」という漢字の左肩のところを拡大してみますよ。
分かりますか?丸がひとつひとつ「欠けた太陽の形」になってます。トレイがなければ紙でも大丈夫ですよ。このやり方は用意が簡単だし、面白い。しかも、太陽で目を痛める心配がないので お薦めですよ。
見え初めとかの地域での詳細は、国立天文台のココから調べて見て下さいね。さあ、この部分日食を見逃すと、2030年まで日本では見られません。天気が良ければ、しっかり忘れずに楽しんで見て下さいね。
そして、最後に、今日も月が静かに雲の多い空の中から、私たちを見守ってくれていますよ。
夜中まで沈まないお月様です。寝る前に、あなたもお月様に逢えますように!