体力の衰えを少し感じ始めているこの頃、岩場の山にいつまで登れるのか?
足が上がらなくなってつまずいたりバランスを崩してこけたり、それが重大事故につながることになる。
そうなる前に、しばらくご無沙汰している槍ヶ岳にもう一度登っておこうと思って出掛けてきました。
16年ぶり4回目の槍ヶ岳。
そして以前一度泊ったことのあるヒュッテ大槍にもう一度泊りたい、
最初の槍の時に歩いた西鎌尾根をもう一度歩いてみたい。
早朝の新幹線に乗れば上高地に11時過ぎには着いて、何とか夕方には槍沢ロッジに着けそうだけど
夕方薄暗くなってから樹林帯を歩くようになるのは怖いので、新島々の宿に前泊してのんびりと歩くことにしました。
コース 上高地~徳澤~横尾~槍沢ロッジ(泊)
槍沢ロッジ~大曲~氷河公園分岐~天狗池~氷河公園分岐~ヒュッテ大槍(泊)
ヒュッテ大槍~槍ヶ岳~千丈乗越~樅沢岳~双六小屋(泊)
双六小屋~鏡平~秩父沢~新穂高温泉
前日の雨の影響で奥穂山頂はガスがかかっています。
この日は晴れるけど風強くC判定だけど、ロッジまでの5時間の道程だから。
明神辺りの紅葉。
猿が沢山。30匹ぐらいの猿が次々現れてきました。
こんな親子ザルもいて山ガールたちは可愛い~と大騒ぎ。
こちらが何もしなければ猿も何もしないで普通に登山道を歩きます。
ヤマハハコ ノコンギク
横尾到着。
沢山の人で賑わっていました。
下山者もいっぱいいました。
紅葉の時期は涸沢が大人気でほとんどの人が涸沢へ行っているように見えましたが・・・。
槍見河原から槍ヶ岳。
槍沢ロッジは空いているかと思ったけど、すごく混んでいてびっくり。
でも女性部屋の二階は定員6人のところ3人でした。
夕食は5回戦。唐揚げのメニュー。
翌日の朝食は出遅れ2回目。5時の朝食にみんな4時半前から行列していた。
この日は氷河公園に寄って逆さ槍を見てからヒュッテ大槍に行く予定。
お天気いいはずだけど、空は白くて紅葉が冴えません。
振り返って空を見ると水平環が。
少しずつ青空が見えてきた。
まだもう少し早いのかな~。でもきれいです。
分岐にザックをデポし氷河公園へ。
雨の後冷え込んで、沢からしみ出した水が凍っていました。
この辺りのナナカマドはきれいでした。
槍ヶ岳も見えてきた。
天狗池到着。沢山の人がいました。
時々さざ波が立って逆さ槍が揺れるけど、何とか撮れました。
横尾尾根の斜面の方が紅葉がきれいです。
30分ほど遊んで分岐に戻ります。
まずまずのペースでヒュッテ大槍に到着。
ヒュッテ大槍は子供たちと表銀座を縦走したときに泊った小屋で、小ざっぱりとしてお料理も美味しく
機会があればぜひもう一度泊りたいと思っていました。
この小屋はリピーターも多く、ここに泊るのを目的に来る人もいるようです。
予約なしで行ったら、混む時期はやっぱり予約はしてほしいと言われてしまいました。
常念~蝶
大天井~常念
燕岳~大天井
針ノ木~蓮華。その向こうに爺、鹿島槍。
険しい北鎌尾根
前穂~北穂、奥穂
ヒュッテ大槍も唐揚げ~。でも美味しかった。
食前のワインが付き(私は飲めませんが)大皿でペペロンチーノも。
星空がきれいでした。これは8時ごろ。月が明るかった。
これは朝4時ごろ。オリオン座も見えてびっくり。
朝だから見えたのかしら。星の数もすごい。
朝食後、日の出を待ちます。
今日もいい天気。予報ではこの日がA判定で一番いい日のはず。
歩き始めはちっとも足が上がらずだるい。
30分ぐらいすると慣れてきて普通に歩けるのだけれど、年のせいなのか・・・。
ようやく槍の肩に到着。
昨日は沢山の人で渋滞が起こったらしい。
槍に登る人は朝一番か、朝食後出発する前に登る人が多く、ヒュッテ大槍から一時間かけて登ってくると
もう渋滞は終わり、ポツポツと登る人がいるぐらい。
長野県でこの数年、岩場の山ではヘルメットを推奨していて、今の若い人たちは自分のメットを持ってきている人が多い。
過去登った時も劔でも穂高でもヘルメットなんか被らないで登ったから、今回も被らないつもりだったけれど、
いやいや、この年で登って何かあったときに『そらみたことか』と言われるのは確実。
ここはお薦めに従って素直にヘルメットを借りていこう、と思い直し、槍ヶ岳山荘に寄りました。
ヘルメットは2時間500円でした。
小槍で登っている人がいました。
ここは登山道はありません。登っている人を見るのは初めて。
30分ほどで槍ヶ岳山頂到着。
360度の眺望。
私が登った過去3回もいつも晴れて360度でした。
大喰岳、中岳、南岳の先に穂高連峰。
穂高の向こうに南アルプスと富士山
笠ヶ岳。その向こうに白山。
東鎌尾根と常念岳。
槍沢。ヒュッテ大槍と殺生ヒュッテ
北鎌尾根。燕岳~大天井。遠く後立山連峰(左端)。
手前硫黄尾根。左から薬師岳、水晶岳、立山、後立山連峰。
これから歩く西鎌尾根の先に双六、三俣蓮華、黒部五郎岳。
素晴らしい眺め。
30分ほど景色を楽しみました。
最初は沢山の人がいたけれど、最後は私一人になりました。独り占め~。
また登ってきた人がいるので、名残は尽きないけれど、槍ヶ岳とお別れ。
西鎌尾根から双六小屋を目指します。
千丈沢の斜面の紅葉がきれいでした。
千丈沢乗越。槍ヶ岳を振り返る。
千丈沢の紅葉。
西鎌尾根を歩いたのは40年以上も前のこと。
少しの鎖場と小さなアップダウンがあったという記憶。
鎖場はざれて歩きにくく、この日はC判定だったはずだけど風が強い強い。
左俣谷を隔てて、鏡平山荘が見えました。
紅葉はどうでしょう?
クモマミミナグサ シラタマノキ?
アップダウンばかり。ちっとも着きません。
飛騨側から風が吹きつけます。お天気下り坂?
鷲羽岳。
振り返る。雲が出てきたな~と思ったら・・・。
雲がどんどん増え
5分後には真っ白に。
ピークが見えるたび『樅沢岳?』と騙され続け
ようやく樅沢岳に到着しました。
と思ったら、こちらにも山頂標識。
ようやく、ようやく双六小屋に着きました。
コースタイムよりずいぶんオーバーしてしまいました。
時間があれば双六岳に登ってみようなんて考えていましたが、もう疲れてしまいそんな時間もない。
ライチョウのヒナ。4羽いました。やっぱり下り坂?
双六小屋は日曜日ということもあり、割と空いていました。
夕食は1回戦。
天ぷらはボリューム満点。
最終日。新穂高温泉に下山です。
天気予報は晴れのち曇りだったのが曇り後雨に変わり、早めに下山することにします。
何とか昼頃まで持ってくれればいいのだけれど。
でも稜線は見えています。鷲羽岳。
樅沢岳。
さよなら双六小屋。
西鎌尾根は見えず。
一瞬穂高が見えました。
鏡平。曇っていて色が冴えませんが紅葉がとてもきれいでした。
晴れていたらどんなにきれいだったでしょう。
鏡平山荘に到着の頃、とうとう降ってきてしまいました。
山荘前で雨具を着込み、カメラをザックにしまいます。
あとはひたすら下るのみ。
秩父沢で止み間があり、槍ヶ岳が見えました。
温泉に入り、さっぱりして帰ってきました。
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