この箪笥は亡母が母方の伯母の形見分けでいただいた物。
大正中期の物だと思います。
母の箪笥は二棹あり、一棹は戦後の物が無い時代の物でしたので、
洋風のチェストにリフォームしました。
過去記事「桐箪笥のリフォーム」をご覧ください。
この箪笥は前の箪笥と材が違います。
今時の桐箪笥は、桐の化粧板を表面に貼った突き板が多くなっています。
この箪笥の桐材は無垢です。
家具屋さんを介して、会津の桐箪笥工房に発注しました。
背板の一部が欠損しています。
引き出しの面も損傷しています。
聞き出しの底板にも隙間が。
金具にもさびが目立ちます。
3ヶ月たって、先日戻ってきました。
新品です。
家具屋さんの店員さんも「ここまで綺麗になるのですか」とびっくり。
背板も修復されています。
引き出しの隙間も埋木されています。
金具も新品に。
欠損していた引き戸の取っ手も修復されていました。
Before
After
今時分、この程度の桐箪笥を購入すれば、100万円は下らないでしょう。
その1/3で修復できれば嬉しいことです。
この桐箪笥、あと100年は十分に使えるでしょう。
家具はやっぱり無垢材です。
良い品質の家具を長く使う、これが環境に優しい生活だと思います。
高度成長期からの使い捨て家具の風潮はどこかでリセットしなければ
と思っています。
修復技術も素晴らしいですが、修復させたいとの強い意志!
これこそ一番大切なことだと思います。
箪笥さんも喜んでこれからもしっかりと役目を果たし続け
てくれることでしょう。
コメントありがとうございます。
基は私の大伯母に当たる方の嫁入り道具と聞いています。私も幼少の頃お世話になっていましたので、思い出があります。
今時の桐箪笥は外国産の桐が使われ、それも化粧桐を貼った突き板が多いようです。
国産の会津桐を使った桐箪笥は軽く100万円オーバーです。今後も大切に使っていきたいと思っています。
蘇ったのですね。気品があって美しい箪笥です
大伯母様、お母様もさぞ喜んでいらっしゃるでしょう。見せて頂きたいと思います。
これから100年持つであろうという製品にするのは
人です。そう言う人がこれからも存在できる社会を
みんなで継続しなくては( ^)o(^ )
コメントありがとうございます。
今桐材の多くは外国産の桐材が多いようです。
この箪笥の桐材は木目がとても緻密で、寒い地域で産出されたことがわかります。会津に単身赴任していたときにも会津桐箪笥を多く観ることが出来ました。
今度お越しの際は是非ご覧いただきたいと思います。
「油単」で保護しておきたいと思います。
いわゆる職人が少なくなってきています。
伝統技術を伝承するためにも、職人の技術が再認識される必要があると思います。