広島県東部の宿場町、神辺も今年3月に福山市に合併した。近年大型スーパーが国道沿いに出来たり、飲食店が出来たりして大きな駐車場を併設するそうした施設に人々が集まるようになった。変わって、昔なら人が行き交い繁盛していたであろうJR駅周辺には店舗がまばらになり、さびれてしまっている。
こうしたことは今日本国内どこにでも進行している風景なのかもしれない。個人商店は店を閉じ大型スーパーの時代、それもただ商店街にできたかつての食品や日用品中心のスーパーではなく、専門店、温泉、美容院、飲食店、スポーツ施設、映画館まである。そこに大規模開発によって、一つの繁華街が創造されていく。すさまじいばかりの人、ないし車の流れをもたらしてもいる。
それも一つの時代の流れなのかもしれないが、そうした大規模な開発の裏には、長年先祖が守り耕作してきた農地も多く含まれ、それは日本の国から農地が無くなっているということを意味しているであろう。
一家を挙げて田植えに励む。もちろんそうして田圃を守っている家族もある。しかし殆どがお年寄りに任せて若い人たち、若い家族は何もしない、そもそも地元にも居ないので手伝わせることも出来ないで、お年寄り夫婦で何とか田圃や畑を守っているという情況なのではないか。
盆の檀家参りをするとその辺りの苦労話を良く聞かされる。もう出来なくなったので、人に頼んで、水利費や必要経費をすべて出した上で、2反で3俵ほどの米をもらうだけで耕作してもらっているという。しかしそれももう引き受け手自体が少々無理が重なるせいか病気になったり、割が合わないなど、色々な理由から引き受け手がいなくなり、遊ばしている土地が増えているという。
遊ばしている土地には草が生え、忽ち草ボウボウの荒れ地となる。そうしたことを田舎の人ほど周りに迷惑がかかると言って、気にして、畑にして野菜を作ったりということもあるだろうが、もともと畑は別にあるのだから、何かしなければいけないということになって、そこにひまわりを沢山植えてみたりする人もある。そして最終的には、地の利があればアパートになったりして農地が結局失われていく。
2年ばかり前に農地法が改正されて、株式会社が農地を取得できるようになった。今はまだ暫定的な処置か農業関係者以外が支配することを阻止する機能を残しているようではあるが、これからどうなるのか予断を許さない。本来農地の利用は、経営陣の過半数が農業関係者で構成される農業生産法人か農家にしか認めていない。利用権の移動を制限し、国民の食糧を生産する基盤であり、かけがえのない農地を守っていくことを目的とする農地法によって守られてきた。
しかし、私たちの食は既にアメリカ企業に支配されていると言ってもよい現実がある。最近野菜の種の袋を見たらアメリカ産となっていた。なんだこれは?と思い色々調べてみると、これは日本に限ったことではなく世界規模の問題であるとわかった。
現在地球上で20社に満たない多国籍企業が世界のすべての植物の種子の特許を所有しているという。その最大手がアメリカ・セントルイスに本社のあるモンサント社であり、農業バイオテクノロジーの世界的リーダーとして種子から食卓までの食の連鎖を支配する立場にある。また主要穀物の95%の種子の特許を支配しているのはロックフェラー財団であるという。
なぜ特許なのか? それは近年収穫量の多い作物を実らせるハイブリット種子なるものが市場に出回り、それまでの常識であった栽培した作物の種子をとっておいて翌年植えるという従来の方式をだれもがしなくなった。その為毎年ハイブリット種子を買うことになる。なぜならそのハイブリット種子は遺伝子に手を加え、わざわざ収穫した作物から取れる種子からは翌年作物を実らせることはないようにしてあるから。つまり一年物の種子であり、その種子の特許は当然のことそれら多国籍企業が握っている。(参考文献「The new world order exposed ・次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた」上 45頁ヴィクター・ソーン著 副島隆彦訳)
今や毎年種を扱う企業を経由して私たちは多国籍企業が遺伝子に手を加えた一年だけ大きく実る種を買うはめになってしまった。このことは日本ばかりか世界中の農家に浸透し、莫大な利益を彼らに貢ぎ、食の安全を彼らに握られてしまったということだ。誠に恐ろしい限りではあるが、この大事な事を指摘し対策を講じるマスコミも識者もないのが不思議なくらいである。
保険会社や銀行が外資系企業に市場を荒らされ惨憺たる情況にある。都会の目抜き通りに建つビルや土地がバブル崩壊後外国企業に底値で買いたたかれている現実もある。近い将来、農地を買いあさる外資系企業らによって日本のかけがえのない農業が支配されることのないことを願いたい。
家族総出で田圃に出掛け、田植えや稲刈りをする。そこには世代間の意識の違いから多少の言い争いもあるかもしれない。小さい子を抱えて若いお嫁さんが出られないということもあろう。しかしそれでもなんとか、農地を守って欲しい。私自身は何の知識も技術もないが、子々孫々どうか日本の食を存続させていって下さることを願う。豊葦原瑞穂の国と言われたわが国なのであるから。
こうしたことは今日本国内どこにでも進行している風景なのかもしれない。個人商店は店を閉じ大型スーパーの時代、それもただ商店街にできたかつての食品や日用品中心のスーパーではなく、専門店、温泉、美容院、飲食店、スポーツ施設、映画館まである。そこに大規模開発によって、一つの繁華街が創造されていく。すさまじいばかりの人、ないし車の流れをもたらしてもいる。
それも一つの時代の流れなのかもしれないが、そうした大規模な開発の裏には、長年先祖が守り耕作してきた農地も多く含まれ、それは日本の国から農地が無くなっているということを意味しているであろう。
一家を挙げて田植えに励む。もちろんそうして田圃を守っている家族もある。しかし殆どがお年寄りに任せて若い人たち、若い家族は何もしない、そもそも地元にも居ないので手伝わせることも出来ないで、お年寄り夫婦で何とか田圃や畑を守っているという情況なのではないか。
盆の檀家参りをするとその辺りの苦労話を良く聞かされる。もう出来なくなったので、人に頼んで、水利費や必要経費をすべて出した上で、2反で3俵ほどの米をもらうだけで耕作してもらっているという。しかしそれももう引き受け手自体が少々無理が重なるせいか病気になったり、割が合わないなど、色々な理由から引き受け手がいなくなり、遊ばしている土地が増えているという。
遊ばしている土地には草が生え、忽ち草ボウボウの荒れ地となる。そうしたことを田舎の人ほど周りに迷惑がかかると言って、気にして、畑にして野菜を作ったりということもあるだろうが、もともと畑は別にあるのだから、何かしなければいけないということになって、そこにひまわりを沢山植えてみたりする人もある。そして最終的には、地の利があればアパートになったりして農地が結局失われていく。
2年ばかり前に農地法が改正されて、株式会社が農地を取得できるようになった。今はまだ暫定的な処置か農業関係者以外が支配することを阻止する機能を残しているようではあるが、これからどうなるのか予断を許さない。本来農地の利用は、経営陣の過半数が農業関係者で構成される農業生産法人か農家にしか認めていない。利用権の移動を制限し、国民の食糧を生産する基盤であり、かけがえのない農地を守っていくことを目的とする農地法によって守られてきた。
しかし、私たちの食は既にアメリカ企業に支配されていると言ってもよい現実がある。最近野菜の種の袋を見たらアメリカ産となっていた。なんだこれは?と思い色々調べてみると、これは日本に限ったことではなく世界規模の問題であるとわかった。
現在地球上で20社に満たない多国籍企業が世界のすべての植物の種子の特許を所有しているという。その最大手がアメリカ・セントルイスに本社のあるモンサント社であり、農業バイオテクノロジーの世界的リーダーとして種子から食卓までの食の連鎖を支配する立場にある。また主要穀物の95%の種子の特許を支配しているのはロックフェラー財団であるという。
なぜ特許なのか? それは近年収穫量の多い作物を実らせるハイブリット種子なるものが市場に出回り、それまでの常識であった栽培した作物の種子をとっておいて翌年植えるという従来の方式をだれもがしなくなった。その為毎年ハイブリット種子を買うことになる。なぜならそのハイブリット種子は遺伝子に手を加え、わざわざ収穫した作物から取れる種子からは翌年作物を実らせることはないようにしてあるから。つまり一年物の種子であり、その種子の特許は当然のことそれら多国籍企業が握っている。(参考文献「The new world order exposed ・次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた」上 45頁ヴィクター・ソーン著 副島隆彦訳)
今や毎年種を扱う企業を経由して私たちは多国籍企業が遺伝子に手を加えた一年だけ大きく実る種を買うはめになってしまった。このことは日本ばかりか世界中の農家に浸透し、莫大な利益を彼らに貢ぎ、食の安全を彼らに握られてしまったということだ。誠に恐ろしい限りではあるが、この大事な事を指摘し対策を講じるマスコミも識者もないのが不思議なくらいである。
保険会社や銀行が外資系企業に市場を荒らされ惨憺たる情況にある。都会の目抜き通りに建つビルや土地がバブル崩壊後外国企業に底値で買いたたかれている現実もある。近い将来、農地を買いあさる外資系企業らによって日本のかけがえのない農業が支配されることのないことを願いたい。
家族総出で田圃に出掛け、田植えや稲刈りをする。そこには世代間の意識の違いから多少の言い争いもあるかもしれない。小さい子を抱えて若いお嫁さんが出られないということもあろう。しかしそれでもなんとか、農地を守って欲しい。私自身は何の知識も技術もないが、子々孫々どうか日本の食を存続させていって下さることを願う。豊葦原瑞穂の国と言われたわが国なのであるから。