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Hanshin Tigers Series 2024

牧野塁、惜別のマウンド(18日・甲子園)

2006-06-20 21:31:22 | Western League
 売り子の「ビールいかがですか?」と、静寂に耐えられない(?)一人の若い男の意味不明な叫び声が交錯する、日曜日の昼間のウエスタン・リーグ。先発の左腕・中村泰広(4年目)が7イニングスを投げて、1失点の好投。しかし【2回表】に先制点を許す。1-OUT後、堂上剛裕(3年目)にスライダーのすっぽ抜けを内野安打され、6番・中村一生(2年目)に真ん中のストレート(138㎞)をレフトオーヴァーされ(2塁打)1失点。

【4回裏】タイガースは1-OUT1,3塁のチャンスを掴み、5番・桜井広大(5年目)のショートゴロの間に「1対1」同点に追いつく。しかし、それにしても、桜井。今シーズンの打率.212(ホームラン5本、打点11)。一体何をやっているのか……すっかり成長が止まってしまっている。壁にブチ当たって、弾き返されて、そのまま沈んだまま、のようだ。
 この後、6番・狩野恵輔(6年目)が三遊間を抜いて、2点目。上坂太一郎(7年目)が快足を利かせて内野安打で続き、高校生ルーキーの前田大和がレフトフェンス直撃のツーベースを放って、2者還って「4対1」。

【8回表】からは2番手で牧野塁(14年目)が登板。後日(20日)東北楽天ゴールデンイーグルスへの移籍が発表された牧野。この日は“お別れ登板”だったか……今シーズン19試合に登板して、防御率0.00(1勝0敗2セーヴ)。この成績でも1軍から一度も声が掛からなかった牧野。タイガース投手陣の層の厚さを感じる。イーグルスへ行けば、即1軍で活躍の場があるだろう。

 しかし先頭の藤井淳志(1年目)にピッチャー強襲のセンター前ヒットを浴び、ヒヤリ。2番・普久原淳一(2年目)にはカーヴと速球(146㎞)で追い込み、3球目のカーヴのすっぽ抜けで空振り三振! 3番・中川裕貴(3年目)には初球(142㎞)をライト前に弾き返され、マウンド上で苦笑いの牧野。しかしピンチを迎え、表情も引き締まり、4番のルーキー新井良太を144㎞で空振り三振! 5番・堂上にも147㎞の渾身のストレートで空振り三振に仕留め、OUTは3つとも空振り三振。牧野らしいピッチングで惜別のマウンドを締め括った。今度、甲子園に帰ってくるのは、来シーズンの交流戦になるか?  

牧野 楽天での活躍を誓う (デイリースポーツ)