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4年目の左腕・田村、7回無失点の好投!(28日・甲子園)

2006-06-30 20:33:20 | Western League
 最近「好調」4年目の左腕・田村領平がこの日も7イニングスを投げて無失点の好投! 今まではスポーツ紙の結果でしか知ることができなかったが、この試合は当日CS【GAORA】で生中継された。最近、一部の格闘技ファンの間で評判が高い【GAORA】。いいタイミングでいい試合を中継してくれた。急成長した田村のピッチングをじっくりと見てみたい。

【1回表】1番・左バッターの坂口智隆(打率.340)に初球(136㎞)でストライク。随分、ピッチングフォームがスムーズになっている。2球目(137㎞)もストライク。コントロールも安定して低めに集まっている。球速は無い、が……4球目のスライダーでバットをへし折って、ピッチャーゴロ。
 2番(右バッターの)下山真二(.266)には「1-2」からの高めのボール球(135㎞)を打たせて、ショートゴロ。3番(左バッターの)早川大輔(.278)には「2-3」にするが、9球目(138㎞)を打たせて、サードゴロ。

【1回裏】先頭の赤松真人(.328)がレフト線にツーベース(2塁打)を放って、出塁。2-OUT後、4番・桜井広大(.232)がセンター前に弾き返して、4番の仕事。タイガースが1点を先制。因みにサーパス神戸の先発は「オバさま」ことウェス・オバミュラー、だ。

【2回表】4番・牧田勝悟(.417)に初球(135㎞)を打たれて、センターへ大飛球! センター庄田隆弘がフェンスにぶつかりながら捕って、1-OUT。5番・嶋村一輝(.207)は2球目のスライダーを打たせて、ファーストゴロ。6番・田中彰(.260)はフォアボール(四球)で歩かせて、7番「背番号55」ルーキー岡田貴弘(.237)にも高めに球が浮くが、強い当りのショートゴロ。ルーキー前田大和が難なく捌いて、3-OUT。

【3回表】8番・横山徹也(.229)には速球(136㎞)で詰まらせて、ショートフライ。9番オバミュラーは初球を打って、ライトフライ。ライトには赤松が入っている。1軍に上がった時を想定した守備シフト(位置)か? 坂口には早々に「2-0」に追い込むが、8球粘られ、センター前ヒットを許す。
 1塁ベース上で満面の笑顔の坂口。この笑顔が1軍で見られる日は来るのだろうか? 続く下山にはバッティングをさせず、ボテボテのセカンドゴロ。田村に全くタイミングが合わない下山。次の打席では代打を送られる。それも屈辱、だろう。社会人野球(日本生命)出身の下山。

【3回裏】先発のオバミュラーが、先頭の9番ピッチャーの田村にストレートのフォアボール(四球)で歩かせ、本当にこのピッチャー、1軍で投げていたのか? 元メジャーリーガーだったのか? 1番・この日「5打数4安打」の活躍を見せる赤松が「2-0」に追い込まれながら、落ちる球にバットを投げ出して、センター前に落ちるヒット! 
 2番・前田(.209)が手堅く送った後、オバミュラーがボークを犯して、3番・庄田(.272)も(前進守備の狭い)1,2塁間を抜いて、「3対0」。ここで「オバさま」は降板(KO)。2番手は軒作。軒作(けんさく)?  背番号は「00」。変わった人なのだろう。
 横手投げのピッチャーだが、4番・桜井にライト前に持っていかれ、5番・藤原通(.308)にデッドボール(死球)。6番・葛城育郎(.270)の2球目にワイルドピッチで「4対0」。葛城にライト前にクリーンヒットを放たれ、「5対0」。7番・狩野恵輔(.308)のサードゴロの間に「6対0」。

【4回表】130㎞台の速球で追い込み、最後はスライダーで見逃し三振! 先頭の早川に天を仰がせる、田村。続く4番・牧田にも追い込んでから、135㎞で空振り三振! 5番・嶋村には「2-2」からのインコース低目の真っ直ぐ(138㎞)が際どく「ボール」に判定され、将来ある若者の前途を妨害するファームの球審。結局フォアボールで歩かせて、6番・田中をサードゴロに打ち取って、3-OUT。

【5回表】先頭のルーキー岡田に対しても、コントロール良く「2-1」に追い込んで、138㎞でセカンドゴロに打ち取って、1-OUT。8番・横山も速いスライダー(!?)で3球三振! 代打・長田勝(.172)も「2-0」に追い込んで、3球勝負でアウトコース低目にズバッと138㎞を決めるが判定「ボール」。この球審、度し難い……この後「2-3」にして、11球粘られ、11球目を1,2塁間を抜かれて、2本目のヒットを許す。こういう審判がいるから、日本のプロ野球の試合は長くなる。
 1番・坂口にもフォアボールを与えて、2-OUT1,2塁。2番(途中出場の)三木仁(.242)をセカンドフライに打ち取って、事なきを得たが、随分、労力を使わされた。田村にとってはこれも勉強の内、か? 

【5回裏】1-OUT1,2塁で9番・田村が送りバントを決め、場内=甲子園の(数少ない)観衆から拍手。田村はヘルメットを取って、頭を下げる。こういう光景が好きだ。私が地元に住んでいれば、鳴尾浜や(昼間の)甲子園に入り浸っていただろう。この後、1番・赤松が三遊間に内野安打を放って、この日4本目のヒット。「7対0」になる。

【6回表】先頭の早川をセカンドゴロ。この回から代わった移籍の坂和彦が捌いて、1-OUT。代わったばかりで、いきなり打球が飛んできて、思わず笑顔の坂。背番号「35」。この笑顔も1軍で見られる日が来るのだろうか? 
 4番・牧田をファーストへの強いゴロに打ち取って、2-OUTにするが、5番・嶋村にまたしてもフォアボール。相性の問題か? 謎だ。6番・田中には初球を打ち上げさせて、セカンドフライ。坂で始まって、坂で締めた。

【7回表】先頭の岡田を「2-1」に追い込むが、スライダーに巧くバットを投げ出して当てて、レフト前に落ちる、この日許した3本目のヒット。0-OUTでランナーを許すが、途中出場の筧裕次郎(.270)をセカンドゴロ併殺に打ち取って、2-OUT。代打・小島昌也(.250)には「2-3」にするが、ラストボールはインコース高めに浮いたが、判定は「ストライク」。この球審は高めには「甘い」ようだ。

 田村、7イニングスを投げ切って、ヒット3本に抑えて、上々のピッチング。球速は無いが、非常に纏まっている。タイプで言えば、福岡ソフトバンクホークスの杉内俊哉か? ああいうタイプになれそうだし、ああいうタイプを目指しているのだろう。大化けしそうな予感を孕んで、マウンドを2番手、復活の左腕・三東洋に託した。

 三東は【8回表】先頭の坂口に初球(141㎞)をセンター前に弾き返され、マウンド上で思わず苦笑い。2番・三木の初球も139㎞でストライクを取って、マウンド上で思わず笑顔が出そうになる三東。それをぐっと堪えて、口元を引き締める。今は投げられるだけで嬉しい、楽しいのだろう。長いリハビリ生活からの復帰戦、今シーズン初登板、だ。「2-2」から141㎞のボール球を振らせて、空振り三振!
 代打・前田大輔(.326)には「2-3」8球粘られて、最後はこれも141㎞のボール球を振らせて、空振り三振! 1塁ランナーも挟まれて、三振ゲッツー!! 三東、復帰戦のマウンドは3人で終わらせた。まだ「全然」球速は戻っていないが、それでも空振りを取れる球威がある。彼=三東の笑顔こそ、早く1軍で見たいものだ。

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