活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

サラマンカ大学と樺山さんの『欧人異聞』

2011-07-03 12:02:37 | 活版印刷のふるさと紀行
 

日曜日の『日本経済新聞』朝刊に、私も属している神田川大曲塾の塾長
樺山紘一さんが『欧人異聞』を連載されております。
 クレジットに(西洋史家)とありますが、現職は印刷博物館館長で、東京
大学の文学部長や西洋美術館館長としても活躍して来られたことはみな
さん、ご存じと思います。大曲塾の方は長年、無報酬でご指導願っている
わけですから、ご著書やこういった示唆に富んだエッセイを読ませていた
だくとつくづくありがたいと思ってしまいます。

 さて、今朝の『欧人異聞』は「サラマンカのウナムーノ」と題されて、
サラマンカ大学で20世紀のはじめ三度も学長を務めた哲学者であり、作
家であり、詩人でもあったミゲル・デ・ウナムーノが政権圧力などに屈し
ないで二度まで学長の座を追われながら良心を守り続け、時が来れば帰り
咲いて大学の揺るぎない独立を護った話を紹介しておられます。

 サラマンカ大学は私も一度だけ訪ねたことがあります。
何を隠そうマドリードからサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼の道
ツアーの途中たちよったというわけです。
 ウナムーノ学長には無知でしたが、サラマンカ大学がヨーロッパで三番
目にできた大学であり、スペイン最古の大学であることは知っていました。
世界各国からの留学生も多く、日本人留学生もかなりの数と聞きました。

 サラマンカ大学で有名なのは建物外装のカエルが乗っているドクロのレ
リーフですが、私の印象に残っているのは、やはり外壁に、現在の天皇陛
下と皇后陛下の皇太子・皇太妃時代のAKIHITOとMICHIKOのお名前が刻まれ
ていたことです。(上の写真)ご訪問記念でしょうか。図書館や教室にも案
内されましたが、さすが、1218年創立、格調と伝統を感じました。
写真はホタテ貝のレリーフがいっぱいの大学建物の外装と落ち着いた雰囲気の
教室です。
 

コメント
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