活版印刷紀行

いまはほとんど姿を消した「活版印刷」ゆかりの地をゆっくり探訪したり、印刷がらみの話題を提供します。

『ぴあ』お前もか。

2011-07-21 11:24:53 | 活版印刷のふるさと紀行
 大型台風6号接近騒ぎでいつもより空いているいるのではないかと
書店めぐりをしました。幸い、東京はたいしたことがなく、ときどき
街が乳白色に煙って集中的に激しい雨が降るのですが、ほんのいっと
きでなんとか予定通り歩き回りました。

 最近の書店は大型店になればなるほど、店舗のレイアウトも書棚表
示サインも同じでつまりません。昔の「丸善に行ってきた、紀伊国屋
を見てきた、三省堂をのぞいて来た」といったそれぞれ「違った顔の
本屋さん」めぐりの楽しみが今はありません。

 それと、あの「平台」というのですか、「そこのあなた、この本を
買わないとオクレマスヨ」と、ベストセラー狙いの本を積み上げてあ
るのは気に入りません。棚を見て歩く楽しみ、自分の好みと勘で本を
探し出す楽しみを奪われてしまっているようです。それとも今は「店
頭備え付けのパソコンで検索しろ」というのでしょうか。
大型書店より個性のある本屋さんヤーイの気持ちです。

 ところで、いま、雑誌『ぴあ』の最終号が賑々しく並んでいます。
廃刊になるのでしょうか。雑誌の休刊や廃刊はめずらしくありません
ので驚くことはないのですが、『ぴあ』の場合、「『ぴあ』お前もか」
とある種の驚愕と感慨を覚えました。

 エンタティメント情報誌の走り、出版とチケット事業の複合経営、
あるいはニューメディアと手を結んだ新しい雑誌と、どちらかという
と時代をリードしている印象が強かっただけに残念です。
 私が覚えたのは『主婦の友』や『月刊プレーボーイ』のときとはち
がった「どうして」でした。

 とにかく、雑誌の休・廃刊にはインターネットやフリーペーパーの
影響もあるでしょう。近くは東日本大震災の影響もあるでしょう。
さらに広告収入のマイナスによる発行部数減も残念です。
 こうした現象は洋紙店や印刷会社の経営面にも影響なしとはしません。
いや、深刻な問題です。書店めぐりも考えさせられることが多い一日に
なりました。



コメント
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