やってしまった…
朝起きたらコタツがつけっぱなしでした。
昨日の夜からずっと?
あぁ、電気代が…
頑張ってきた節電が…
いや、やっぱり電気代がぁ~
いちシーズンに一度はやってしまうんですよね。
はぁ、洗濯する時にくつ下の片一方だけを忘れたりしない、そんなキチンとした人間になりたい。
最近読んだ本です。
有川浩さんの、
『ストーリー・セラー』(新潮社)
ちょっと前に出た本ですが、作家の女性とその夫で会社勤めの男性が登場します。
作者とダブるところも多々あって、有川さんが自分の夫に向けて書いたラブレター?
なんて思えてしまう♪
作家の女性が編集者と電話でやりあうシーンとかあって、すごい迫力!
ロマンチストなのに理屈っぽく、言葉を仕事としている彼女は理路整然と感情を吐き出します!
「あんたが悪いんだらか黙って私の怒りを受け止めなさい!」みたいな発言には、普段は男だからとか女だからという言い訳が嫌いな私も、思わず(女の人らしい)と思ってしまいました(苦笑)
ちなみに有川浩さんは女性です。
AパートとBパートに分かれているのですが、Aパートでは女性が不治の病におかされます。
親族との確執。
人気作家に対する嫌がらせ。
うつ病の発症。
それでも、一番の読者である夫のために書き続けたい。
私の小説を「面白い」といってくれたあの人のために…
彼女が最後まで書き綴った文章には、ジーンとくるものがありました。
実の父親が痴呆の祖母(父親にとっては実の母親)を放置し、汚いものにはさわろうとしない態度に、人間の弱さや卑怯さが垣間見れます。
主人公が自分の家族を評して「何も起こっていないときに普通に付き合ってる分には普通の善良な人たちだよ」と語るのが印象的。
人間って、”いざっ”て時にその真価が問われるんですよね。その時に、化けの皮もはがれてしまう…
有川さんの書く恋愛って、いつも読んでいてすごく照れくさいのですが、今回も恋愛パートはかなり恥ずかしく、強引で照れくさいことになっています☆
語りが一人称と三人称がごっちゃになっている感じなので読みにくかったりしますが、そこもきっと狙いなんでしょうね。
Bパートでは夫の方が病気になるパターン。
病気だからって急に優しくなった妻に、わざとケンカをふっかけるシーンが心に残りました。
自分の命があと少しだとわかったら…
愛する人がもうすぐ死んでしまうとわかったら…
人はどう接し、何を伝え、何を残すのか。
ラスト、すごく気になる作者と編集者のやりとりが収録されています。
作家が自分の一番プライベートな部分、内面や感情を切り売りして作品を書くというのは昔からずっとそうでしたが、このお話はどこまでが実話でどこまでがフィクションなの?
作者の「フフフ…」という含み笑いが聞こえてきそうなラストでした。