どんな細胞にも変化可能な万能細胞が、ごく簡単な方法で製作できると発表し、世間をビックリさせた「STAP細胞」
その成果にも驚きですが、製作に成功した理化学研究所のユニットリーダーが、若い女性だということで日本のマスコミは騒いでいましたね。
理化学研究所の研究員、小保方(おぼかた)晴子さんは30歳。
白衣じゃなくて割烹着を着て実験しているとか、研究室にムーミンのキャラクターが貼ってあるとか、研究成果以外の情報も報道されていました。
マスコミの幼稚さはこの際おいて置いて(苦笑)、その小保方さんが中学生の時、読書感想文を書いてコンクールで最優秀賞を受賞したんだそうです。
その時に読んだ本が、ドイツの作家、アクセル・ハッケの書いた
『ちいさなちいさな王様』 (講談社)です。
講談社
発売日 : 1996-10-18
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挿絵は私の大好きなミヒャエル・ゾーヴァ。
ミヒャエル・ゾーヴァについては、小さなウサギの王子様が東西冷戦下のベルリンの町を駆け回る、『エスターハージ王子の冒険』も紹介させていただきました♪
小保方さん人気の影響で、『ちいさなちいさな王様』 はネット販売大手のAmazonのランキングでいきなり上位に躍り出ました。
中古本も定価近くで出品されていましたが、古本屋さんに行けば100円で買えます(笑)
田舎だから? 東京の古本屋さんが品切れってこと? 落ち着けみんな。
ある日突然、部屋のすき間から出てきたのは人差し指くらいの小さな小さな王様だった。
王様も最初は大きかったそうで、彼らの世界では大きく生まれ、齢を重ねるごとに小さくなっていき、やがて誰にも見えないほど小さく小さくなって、次の王様に代わるのだとか・・・
人間は大きくなるにしたがい、いろいろな事を覚え、そして現実を受け入れ夢をあきらめていく。
王様は小さくなるにしたがい、いろいろな事を忘れていき、どんどん自由に世界を夢見ることができるようになっていく。
それが素晴らしいことだという王様。
「STAP細胞」じゃないけれど、小さくなって子供に戻るってことは、何にでも変化できる万能性を手に入れるってこと。夢はどんどん増えていく。
サラリーマンの部屋の持ち主に、なぜ想像力を使って自分の頭で考えないんだ? と問いかける王様。この世界は自分の思う通りのものかも知れないのに?
仕事が現実。王様との遊びは夢みたいなもの。
しかし、現実が実は夢で、ベットに入ってからが本当の現実だとしたら?
その違いは何?
価値観の違いは『星の王子さま』みたいだし、現実と夢の話は「胡蝶の夢」みたい!
私が好きなのは、ベランダで夜空の星を見上げながら(王様は部屋の持ち主のお腹の上に寝そべりながら)、人は死んだら星になるという話をしているシーン。
大人になるにしたがい、不安になって不自由になっていく人間と、小さくなるにしたがい、開放され自由になっていく王様が対照的。
すごく哲学的なことをいっているのですが、内容は小さな王様が可笑しくて、中学生でも読むことができます。
小保方(おぼかた)さんに対するマスコミの姿勢には反発を覚えますが、この本が人気になるのは嬉しい♪
刺激を受ければ受けるほど、人間は変化する可能性があるわけですからね。
そういう意味では、とっても刺激になる本です。
最も強い者が生き残るのではなく
最も賢い者が生き延びるでもない。
唯一生き残るのは、
変化できる者である。
―チャールズ・ダーウィン―
嬉しい時のお酒も悔しい時のやけ酒もあるけれど、自分の死の報をきいたときに、世のどこかで、ひとり杯をささげてくれる人がいると思えば、死者たちはどんなにか満足してあの世へ行けるでしょうか。
IP細胞もSTAP細胞も、命長らえたい人々には福音ですが、長くても短くても、杯をあげてくれる人のいる生をいきていきたです。
明日の変化を心がけて、今日も乾杯!
といっても、今日シャンパン飲んだの私一人でした。誕生日主賓の姑も娘も息子も飲まず。
東京、夜には雪になりました。この冬はじめて雪のなかをあるきました。たぶんつもらないだろうけれど。
大丈夫だったでしょうか?
道路も凍っていますから、足元にはお気をつけ下さい。
お姑さんの誕生日だったんですね。
お祝いしてくれる人がいるっていうのも幸せなことだと思います!
お酒もお祝いの方がいいです。
私もあんまり飲めませんけど(笑)