信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

農婦デビュー

2007年04月14日 23時25分42秒 |  日記
土曜日の今日は生ごみを捨てる日でもないしゆっくり寝ていましょうとふんわりしていたところ、7時半を廻った頃に、チャイムの音で飛び起きた。
大家さんの娘さんが、今日からJAフアームで園芸品の特売だから、一緒に行きませんかと誘いに来られた。結局我々親子は一日のスタートが出遅れ午後から出掛けることにした。土曜であれ、日曜であれ、この地域には休みはないらしい。サラリーマンの名残でグダグダ理由をつけて、寝坊をしたがっているのは我々だけだ。
犬たちの軽ーい散歩をしたが、昨夜の大雨で八ヶ岳は雪が降ったらしい。頂上から真ん中まで真っ白に雪が積もっていた。神々しい姿にまぶしさを感じた。
午後はムスメは別なお店に買い物に行き、ハハはいよいよJAフアームでお買い物。あらかじめ大家さんの娘さんに聞いておいた、畑に播く石灰や肥料をJAのお祭りのためたくさん立っている特別にわか店員さんに選んでもらった。
畑の広さは花畑も入れたら200㎡でその半分を畑にして使うことにした。
いきなり畑を作る日がこんなに早く来るとは思っていなかった。
本を読んだり野菜作りとか何とかの本で勉強し鍬とか鋤とか道具の勉強もあるし、耕し方とか土壌作りとか予備知識を入れてからでないと手が出ないし、と思うが本音はやることが毎日多すぎて本を読む時間がこの2月以来なくなってしまったためであり。
フアームではお花の苗や野菜の苗がお祭りだからたくさん出回りやすく買える。
見ればどれもこれも欲しいが、まずは一般的な入門編できゅうり、なす、ピーマン、レタス、パセリ、ハーブ類、青しそを買い、お花は我慢してナスタチウムの赤と黄色の苗を6本買った。

なぜナスタチウムかというと昨年の11月、原村のペンションの八ヶ岳紀行に泊まった際、夕食にナスタチウムのお花がお肉料理に添えて出され、ハーブなので食べられることを知った。
朝起きて庭を散歩したら、ハーブの菜園があり、ナスタチウムの花が寒くなり始めていた庭で、元気に青々として鮮やかな花を咲かせていたのが、大変印象的だったのが記憶に残り、自分も作ってみたい動機付けになったのである。
大荷物を車に積んで、家に帰り早速大家さんの親子のご指導の下、畑に石灰を播き、肥料も同時に播き、その後畑を耕した。鍬で耕すのも初めてなので、それを教えていただき、これも見るとやるのは大違い。
家の中から見ていたムスメもさすがに見物は気が引けるらしく、長靴姿で手伝い始めた。鍬は大家さんが柄の調整をトンカチでカンカン打ち貸してくれたもので、50㎡を夕方耕した。
大家さん親子と我々親子が畑で作業していたら、お向かいのセルリー生産農家の奥さんが出て来て、まだ引越ししてきたばかりなのに良くやるねー。農業をやるなんて都会から来た人なのに珍しいね、とムスメまで誉められた。
この地域では次世代の跡継ぎがどこもおらず皆大学まで出て帰って来ないのだ。老人ばかりが働いているが、機械化すれば半端な金額でなくその借金を返すのに働いても働いても追いつかない。
農地を売れば1坪3000円だとかで売ることも出来ない。
広大な田畑を持ちながら、悩みはどこも深いのである。
セルリーやお花のハウスも1棟何百万もするそうで、どんどん機能がアップし高くなるから、換えたくても借金が増える機械化貧乏と同じもので、日本の農家の抱えている問題はどこまでも複雑なものと、ここへ来てから実感している。
畑はムスメが若さと気合で一気に耕したが、鍬の楔を耕しているうちに失くし、暗くなったのでお開きにした。楔を失くして気落ちした彼女は相当疲れたらしく、明日は筋肉痛間違いなしと言って珍しく早く部屋に引っ込んで行った。
明日の朝起きられるかしら?明日も忙しい。
朝9時から近くの公民館で2匹のあほ犬の狂犬病の予防注射があり、その後は又畑に苗を植えたり花壇を作ったりしなければならない。憧れのターシャ、テューダの庭に1㌢でも近づきたい。

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