Il film del sogno

現実逃避の夢日記

ガールフレンド・エクスペリエンス /闇の列車、光の旅

2010-07-19 01:49:00 | 日記
7/18(日)晴れ
やや寝坊して10:00起床。布団の上で幾つかのプランを検討した結果、渋谷へ向う。最寄り駅より20分、便利になりました。薄汚い餓鬼どもがわんさかいて一番嫌いな繁華街なのであるが、当地でしか上映していない(単館)ものが多い。老舗のシネマライズでは才人スティーヴン・ソダーバーグの新作がかかっている。主演に人気ポルノ女優サーシャ・グレイをフューチャーして高級エスコート嬢の日常をドキュメンタリータッチで描いた物語。自給20万以上の疑似恋人を手持ちのハイヴィジョンカメラが追う。撮影も毎度のことだが監督自身。細かなエピソードをモザイクのように積み上げてニューヨークのセレブ御用達であるヒロインの輪郭を描く。顧客との会話、恋人との諍い、インタビュアー、友人との会食歓談・・・。高級娼婦の日常から現代社会の矛盾や経済情勢、果ては陰画とも呼ぶべき実態が浮かび上がってくる。かの国のエロスの女神は知的な風格さえ備わっている。素顔が一番美しかった。10人と関係を持てば淫乱と陰口を云われるが、1万人と寝れば聖女になる。トップ・プロであり続けることは難しい。
午後は日比谷まで足を伸ばす。2本目もここシャンテでしか上映のない米・メキシコ合作。中南米から米国への密入国者を描いたこれも実録調なつくり。ホンジャラスノの少女と仲間を裏切ったメキシコ人ギャング青年。徐々に心を通わせていく二人と貨物列車の屋根にしがみついて国境を目指す逞しい人々。大傑作≪クロッシング≫を観てしみじみ思ったが、例えば新聞報道で『脱北者、ウン万人』『密入国者、ウン10万人』の活字でしか認識していない事実がある。こうした映像媒体での実態を知ると世界は広いと実感する。自身が無力であることも。夕刻、ジムでルーティンのエクセサイズ。
コメント
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