7/15(土)晴れ
梅雨は既に明けているな。朝食後に愛犬と散歩。早朝から凄まじい暑さである。7:00まえからこの調子では日中どうなる。自転車に乗って近所のシネコンへ。本日初日8:25上映の初回に客席2割。内訳は朝に強い年寄、子供にせがまれた親子、贔屓役者目当ての彼氏(彼女)に付き合うアベック、といったところか。少年コミック→TVシリーズ→映画化、というお決まりの路線で若年層をターゲットにした2010年のアニメと2013年の続編は公開時に劇場鑑賞。以下、当時の日記から≪場内は小・中学生のグループや親子連れで満席。吾は予備知識全くなく白紙状態。しかし、荒唐無稽なキャラや設定、ゆるいギャグさえ受け入れれば、お話は至極真っ当な古典的な活劇。一部で外注による絵の乱れが気になったが、概ね大画面を活かした疾走感や構図にスタッフの高い技量を感じる。きょうびのお子様方が、こうしたメディアがきっかけとなって幕末の実史を学べばそれで良し。オープニングとラストには呵々大笑した。製作サイドのサービス精神満点。シナリオのクレジットに、もしやと思い調べたら、やはり大和屋竺の子息であった。ニヒルなアウトサイダーが魅力的だったのは血統か。・・・以下略≫ 本作は異端・奇才から徐々にメジャーへと進出してきた福田雄一が監督して、アニメからの再現力は高く(コミックは知らぬが)、そのテイストは良く抽出されていると思ふ。古いたとえで恐縮だが、強引な世界観、ナンセンス、下ネタ、業界ネタ、楽屋オチ、主人公の開き直りなどなど、この手の劇画タッチのパロディ=ギャグものには、みなもと太郎の«風雲児たち»や«ホモホモ7»がある。歴史は繰り返す、エンターテイメントもまたしかり。終映後、練馬駅前の床山で散髪。一旦帰宅して午睡。夕刻から愛犬と散歩、ジムで遠泳。
7/14(金)晴れ
連休前の週末。案件なく研修資料を作成。昼に讃岐うどん。トッピングにさつま揚げとアナゴの天麩羅。680円也。午後も資料作りに精を出して定刻退社。渋谷で途中下車してユーロスペースで渋いインド映画を鑑賞。キャパ144席に対して観客30名前後と空いております。かの国は人口13億超、最大の娯楽である映画も年間1,700本以上製作されているらしい。方言を含めると800以上の言語が話されて、加えて宗教や人種の問題もあり、本作でもその多様性や価値観の違いなどの諸事情が垣間見える。こうした作品に接するたびに遠く6,000キロ離れた異国でも我々と同じ日常の生活があることを実感する。映画文法の妙と云おうか、一件脱線した細かな描写があとをひく。テンパったアベックが肩を寄せ合って蝟集するホテル街を通って帰路に就く。
7/13(木)晴れ
快晴続く。つまらぬ社内事情で上長が顛末書を認め不愉快極まりない。昼食に冷やしキツネ蕎麦。午後は案件を仕立てて1時間の無意味な残業。日比谷まで徒歩移動。ナチュラルローソンのイートインで時間をつぶして目の前のシャンテ・シネにて米国インディー作品を鑑賞。観客は高齢層の単身者中心に10数名とガラガラ。全国14館の興行だが、親の七光りならぬビッグネームの細君が齢卒寿を超えての長編劇映画初監督ですと。五十路を超えても艶冶な主演女優もゆかりのキャスティング。中年男女ふたりがカンヌからパリまで、ひたすら食って呑んで名所旧跡巡りの優雅な観光三昧。失礼ながら高齢を感じさせぬ若々しい感性と編集。毒にも薬にもならぬグルメと歴史蘊蓄モノと云ってしまえばそれまでだが、流石にラスト近くには少し人生の陰影を浮き彫りにさせるシーンあり。それにしても生殺しのようなオトナの旅の終焉。消化不良ととるか美徳と感じるか。ちょいと綺麗すぎやしませんか。新橋まで戻って各駅停車でゆるゆる帰宅。
7/12(水)晴れ
猛暑続く。大物案件が流れた代わりに小口が数件。なかなか暇にはなりませぬ。スタッフ会議が一件。昼食に牛タン、カツと麦とろ定食。950円也。定刻15分遅れで退社して渋谷へ向かうべく地下鉄駅へ降りるも事故遅延でホームは人で身動き取れず。地上へ出て銀座まで徒歩移動。シネスイッチにてイタリア映画を鑑賞。単身過半中高年中心に20名と閑散。本国では大きな賞も獲っているそうだが、興行には関係なし。心の病める人々の施設で出会った女性ふたりのロードムービー。主演のヴァレリア・ブルーニ・テデスキってフランソワ・オゾンの«二人の5つの分れ路»で好演していたのですっかり仏女優だと思っていたらイタリア出身なのですね。欧州文化人は2~3か国語話せるのが当たり前だそうだが、それにしてもマシンガンのようなセリフ廻しが圧巻。反してバディーのミカエラ・ラマッツォッティは、陰に篭った蒲柳の質。生まれ育ちも違うが、≪危うい≫ということだけは共通しているふたりの場当たり的な道程と交流が肝となる。重いテーマを扱ってはいるが、脇役がコミカルで衣装などはカラフル。純粋であること、あり続けることはある種の疾病状態なのかもしれない。熱気を帯びた夜の銀座の表通りは逍遥して帰路に就く。
7/11(火)晴れ
猛暑続く。大物案件について地方拠点の担当者、スタッフらと長い協議。昼食に焼きパスタ。和風味、牛蒡とネギがパスタに合うか。夕方から研修の講師。定刻退社して新宿で途中下車。シネマカリテにて全く予備知識なく邦画を鑑賞。場内単身者中心に20名弱と閑散。京都が舞台。17歳の男子高校生が主人公。上映時間66分、起承転結があるわけでなく、清澄な筆致のスケッチのような小品でありました。学生監督の自主映画かと思ったほど。この手のレアものが上映されるところに独立単館系のミニシアターの意義がある。主演の二人が売り出し中のイメージがあったので帰宅して日記を紐解くと、この監督のデビュー作と直近作も観ている。特に前作«ボンとリンちゃん»は、≪バウンスkoGALS≫≪Pain/ペイン ≫≪ラブ&ポップ≫に近い系譜のオタク・風俗もので、無名役者3人(うち一人が今作の高杉君)のアンサンブルとセリフが素晴らしかった。軽快でいて鋭く深い。たいした才能だと大いに感心した記憶あり。こうした抒情も撮れる監督だったのですね。それにしてもこの尺で料金に割高感在り。興行サイドは少し考えたらどうか。早目に帰宅して机上で仮眠。
7/9(日)晴れ
週明けから猛暑続く。定刻起床。持ち越した仕事を仕上げて独り昼食に出る。美味くもない定食をひたすらスマホを弄る女子事務員と相席で摂る。650円也。午後も精進して定刻退社。新宿で途中下車して武蔵野館で先週末から公開の洋画を鑑賞。最近、ナチス=ヒットラー関連映画が増えたように感じる。本作は我が子の戦死をきっかけに第三帝国へ静かな反抗を行った平凡な夫婦の実話。 権力の前で我々は皆一様に臆病で卑怯で付和雷同するのではないか。ふたりの行った行為は隠密ではあったが、あの時代に信念をもって行動した人間がどれだけいたろう。 保身の為に見て見ぬふりもするし、隣人を密告さえする。 重厚な史実の再現に、人間として最も尊いものは極限状況におかれて、なお持ち続けられる高潔や品位であることを教えられた気がする。真っ先に2005年製作の独映画«白バラの祈り»を思い出した。何やら世間はキナ臭くなってきている。地下街を30分程逍遥して通勤快速にて帰宅。
7/9(日)晴れ
猛暑続く。昨日同様。定刻起床。朝食後に愛犬と散歩。自転車に跨り近所のシネコンまで。開始前にカフェで朝刊精読。公開2日目8:50開始の初回の客層は家族連れが過半。されど座席は3割も埋まらない。大手が出資して360を超える劇場での公開は強気の興行である。どんなに事前情報を遮断してもジブリの過去作との類似は明白。敢えて挑戦したとしか思えないのだが、それが成功したか否かは評価分かれるだろう。ジブリファンでもない自分だが、これほど既視感が邪魔をした作品はちょっと思い当たらない。意識が集中せぬまま終映。まわりのちびっ子たちは笑顔満面で父母に手を引かれていた。そう、この子らには本作がオリジナルなのかもしれぬ。哀しいかな経験が楽しき鑑賞を妨げることもある。一旦帰宅して自失の清掃。15:00ジャストに工事屋現る。ネットをニューロ光から再度AUへ。少し午睡をして愛犬と散歩。駅前で夕餉孤食。
7/8(土)晴れ
梅雨明けを思わせる猛暑の一日。定刻起床。朝食後に愛犬と散歩。愛車に乗って近所のシネコンまで。本日初日9:20開始の初回には朝に強い年寄中心に3割程度の入り。類似多いスペース・パニック。全体的に厳しい評価多いようですが、断固として人様にお勧めしたい。過去の傑作クリーチャーのように残忍な目鼻、凶暴な口などありませんからね。愛くるしいクリオネもどきが、柔らかいヒトデの変種のようになり、更にはイカとタコも加わって形容しがたい一反木綿。無表情(?)に淡々と一人必殺。照明器具に抱きつき震える仕草(芝居)が泣かせる。筋立てはクラシカルなサスペンス・サバイバル。ラストの捻りもある意味定番。ヒットすれば続編ありや。宇宙(船)と云うのは最高の密室にして最悪の戦場でありますなぁ。大満足で劇場をあとにして義父を訪ねて小川町の施設まで。新たに出来た友人と談笑。88歳。滑舌良く健康体。但し話題が際限なくループして骨董のオルゴールの如し。帰宅して2度目の散歩とジムでの遠泳、夕餉を孤食して帰宅。
7/7(金)曇り時々晴れ
週末のたなばた。業務進捗に変化なし。朝にプレ委員会。良質案件ゆえに紛糾なし。昼食に冷やし中華とチャーハンセット、950円也。午後は地方案件のヘルプを頼まれ不本意ながら資料作成。定刻になったので持ち越して退社。新宿にて途中下車してTOHO新宿にて本日初日の洋画を鑑賞。キャパ407席が若年層中心にほぼ満席で好調な出足。これは週末の夜、オン/オフ切り替えたい勤め人などに絶好の演目。一作目同様に筋立てのシンプルな復讐譚。典型的なキャラクタードリブンのアクションもの。車両や銃器の咆哮がサラウンドでバリバリビュンビュン押し寄せて、敵役がバタバタワラワラと倒されてゆく。ロケーションや大道具もだが、小道具や細部にもシッカリお金をかけて贅沢な造り。サブキャラも皆々雰囲気があってよろし。世間にはあんなに殺し屋っているのですね。(笑) 但し、柳の下の泥鰌は2匹までじゃないか。この手のキャラ依存大作は仕掛けが大きくなるほどドラマが空疎になってくる。やる気満々のラストシーンと長いクレジットを見上げて少し懸念。
7/6(木)曇り時々晴れ
連日のレイトでやや寝不足。元からショートスリーパーでが。奉公先のお仕事は積み残した地方案件2件。直販所と葬儀屋。調書を仕上げて承認を貰う。定刻退社して新宿で途中下車。週明けから単館系とピンク映画しか見ていないのでピカデリーで健全な邦画を鑑賞。若年層の婦女子が7割、客席は3割程度しか埋まらず意外や苦戦か。さすが東宝とTBSの製作で全国300を超える上映館での興行作品。キャストも豪華でソツのない造り。スクリーン初見の主演男優を少し見直した。忍びの強者で恐妻家というキャラを飄々と演じてラストのシリアス演技も嫌味がない。中村義洋もすっかりメジャー監督になった。アクションとドラマ部分のバランスの良さに職人肌を感じる。贔屓の蕎麦屋で夕餉を孤食していると隣に昨日観たピンク映画の主演男優が居て、声をかけた。笑顔で返され気分良し。
7/5(水)曇り時々晴れ一時雨
台風接近して不穏な天候。降ったり曇ったり晴れ間が見えたり。嘗ての上司と韓国ランチ。野菜冷麺・千円也。お仕事は案件を1件完成。打ち合わせが入ると進捗が滞る。それでも定刻退社して新宿で途中下車。まず武蔵野館でフランス・ベルギーの合作を鑑賞。キャパ85席がほぼ満席。驚いたことに妙齢の女性が多い。原題はラテン語で意味は«ハレルヤ» 何と皮肉なその響き。これは相当体調が良くないと毒気に当てられて滅入る内容である。純愛でも偏愛でも突き詰めてゆくとホラーになる。安易な感情移入など拒む強烈な欲情と犯行を重ねる主演二人。何かに憑依された如く適役でありました。画面の陰影やザラつきに独特の質感あり、後で調べたら監督はデジタル嫌いで16ミリで撮影したとのこと。場末感溢れる武蔵野館での上映がベストマッチ。次いでテアトルでピンク映画特集3日目を鑑賞。舞台挨拶付で帰宅0時。
7/4(火)雨時々曇り
終日曇天時折降雨。蒸し暑い。嘗ての同僚の昇進祝いにランチを奢る。地下鉄一駅乗って溜池山王のビル最上階で野菜の食べ放題。午後も雑用やら申請の下調べ。夕刻、50分一本勝負のお勉強会の講師。不本意な1時間の残業をして新宿で途中下車。カフェで経済雑誌を斜め読み。巨大電機メーカー消滅の危機特集。新宿テアトルでは恒例のOP PICTURES+フェス開催。20:50開始の演目に観客50名前後、ほぼ100%殿方劇場にかかる一般映画はTVほどではないにしろ、制限がかかっていると思われるが、«ピンク»映画には、エロスやバイオレンスを通じてまだ自由な発想や野心的な表現に挑戦している諸作がある。侮ったり色眼鏡で観てはいけない。きょうびネットなどで女性の裸体やミもフタもない媾合シーンなどは幾らでも閲覧できる。本作でも間歇的に挿入される濡れ場は、単なる儀式(お約束)に過ぎない。人間(男女)の不可解さや理不尽さ、抗えない劣情などをキチンと描かれ容赦がない。限られた資金と日程で作られているのは明白で、漂うチープなテイストも一興である。
7/3(月)曇り時々晴れ
蒸し暑い週明け。トップニュースは中学生棋士の連敗ストップと都議選の自民惨敗。案件もなくのんびりと研修資料などを作成して業務をこなす。昼食に2種のカレーとナンの食べ放題。定刻退社して新宿で途中下車。シネマカリテでジョニー・デップとバネッサ・パラディの娘が主演するおバカ映画を鑑賞。アホな女子高生とミニナチ軍団の戦いという荒唐無稽、語るも脱力なお話。親の七光りとはいうが、両親揃って出演しての親ばか振り。現在公開中の≪ダンサー≫は未見であるが、もう少し作品を選べないものか。そういえばおっかさんも昔タイトルだけだがエイリアンと対決しておりました。(笑)このままでは帰れないと新宿テアトルにて邦画のレイトショウを鑑賞。所謂ピンク映画である。低予算、スター不在なれどシナリオ良し役者も達者で大いに感心した。
定刻より30分寝坊。7:00朝食後に愛犬と散歩。自転車で近所のシネコンまで。ディズニー製作の大ヒットシリーズ(第5弾)ではあるが、9:30開始の回は場内3割以下とやや不入りで拍子抜け。以下、第4弾鑑賞日の日記。『過去3作で第一シリーズが終了し、本作は新たな展開の一作。新設されたユナイテッド自慢のI-MAX(3D)による上映。作品自体は、まぁ予算たっぷりのお決まりの大活劇で、劇場を一歩出たら忘れてしまう内容(現に過去3作の内容をきれいさっぱり忘れている)であったが暇つぶしにはもってこいの演目。画面の中にいるような臨場感は誇張ではない。3Dも確実に進化しております。映像と音響の一大饗宴に酔い劇場を後にする。』この日のシチュエーションと感想と全く変わらぬ。しかし、前半はギロチン処刑から間一髪のコミカルな脱出劇、後半は≪十戒≫の出エジプト記も仰天の海割れのスペクタクルに手に汗を握った。ハンス・ジマーのスコアは血沸き肉躍る。帰宅して家内清掃、愛犬と2度目の散歩、併せて都議会議員選挙投票を済ませて帰宅。
7/1(土)雨のち曇り
定刻起床。雨天で散歩に行けない愛犬は恨めしそうである。朝食後に愛車で近所のシネコンまで。早朝から洋画の海賊ものや邦画の忍者ものは初日とサービスデーが重なって満員御礼。当方は溜まったポイントでジャパニーズホラーを鑑賞。場内ミドルティーンのカップルや女子グループが3組ほど客数一桁で上映開始。そういえば昔むかし秋田の映画館でたった独り「呪怨」を観たことがあった。ガランとした劇場が一番怖かった。敢えてB級やアナログな手作り感を狙った造りがかえって新鮮だった。我々はあまりに高度なCGやSFXに慣れきって衝撃映像に免疫・耐性が出来てしまっていると思ふ。お話はどうと云うことはないですわな。幼児虐待、呪い・・・謎をたぐると伊勢のサーカス団、というのはは少々飛躍かと思うのだが(笑)。レトロ感満載。贔屓の麦ちゃんは適役ですねぇ。相方が弱いので引き立ちますな。そのまま雨の中を埼玉の外れまで義父を訪ねる。往復5時間、滞在20分。施設内はカラオケ大会真っ最中。帰宅して愛犬と散歩、ジムで遠泳、夕餉を孤食。