7/25(火)晴れ
寝苦しく熟睡できない熱帯夜。出勤しても案件なく、準備や予習で就業時間は終了。昼食に名店の中華。定刻退社して新宿で途中下車。19:15から開始のポーランド映画に客席は2割程度しか埋まらず閑散。料金一律千円のサービスデーにも拘らずであるから興行面では厳しかろう。それにしても、かの国製作で観た直近作品が直ぐには思い出せない。スマホで日記を検索すると2012年に観たアニエスカ・ホランド監督の≪ソハの地下水道≫まで遡る。本作も女流監督の手による独特のリズムで孤独な父娘とカウンセラーの交流を描く。開巻10分、縊死体が飄々と歩くところから掴み充分。役者3名のアンサンブルが素晴らしい。練り込まれたシナリオと精緻な構図。テーマは暗く重いが、大型犬や奇妙なダンスをする中年婦人など異化的脇役陣がコメディーリリーフを演じてクスリとさせる。ホラーサスペンスの手法で観客をミスリードして、ラストでは臍下丹田がジンワリ暖かくなるような心地よい余韻に浸った。個人的には楽曲は不要と思ふ。愛する(信じる)者に病む者なし。作中のセリフが効いている。
7/24(月)曇り時々晴れ
3連休明けの奉公先では大きな変化なく事務処理に精を出す。昼食は最上階の食堂でワンコインのから揚げ弁当。美味くもなし。珍しく非生産的な残業を1時間半もして新宿で途中下車。20:30から開始のフィリッピン映画をレイトショウ鑑賞。現在国内で唯一の上映館であるが、男女比率3:7、キッチリ10名と閑散。性的マイノリティである主人公と友人・親族たちとの群像劇。題名通り、主人公は早くに棺桶の中。その艱難辛苦の短い生涯を色彩豊かに時系列をバラして回想風に描き、まぁその語り口は極めて映画的なでありました。昔はGLBTなんて云わなかったですが、いつの時代でも一定の比率で存在しており、昨今は随分と市民権を得ているように思ふ。世の大多数の人々は、所謂≪ストレート≫でありましょうが、誰もが人様に明かせない性癖のひとつも持っている筈で、こうした作品に触れて儚くも力強く生きた≪ヒロイン≫の矜持や無念を察するのも宜しいかと存じます。各駅停車の地下鉄に揺られて帰宅は午前様。