7/12(水)晴れ
猛暑続く。大物案件が流れた代わりに小口が数件。なかなか暇にはなりませぬ。スタッフ会議が一件。昼食に牛タン、カツと麦とろ定食。950円也。定刻15分遅れで退社して渋谷へ向かうべく地下鉄駅へ降りるも事故遅延でホームは人で身動き取れず。地上へ出て銀座まで徒歩移動。シネスイッチにてイタリア映画を鑑賞。単身過半中高年中心に20名と閑散。本国では大きな賞も獲っているそうだが、興行には関係なし。心の病める人々の施設で出会った女性ふたりのロードムービー。主演のヴァレリア・ブルーニ・テデスキってフランソワ・オゾンの«二人の5つの分れ路»で好演していたのですっかり仏女優だと思っていたらイタリア出身なのですね。欧州文化人は2~3か国語話せるのが当たり前だそうだが、それにしてもマシンガンのようなセリフ廻しが圧巻。反してバディーのミカエラ・ラマッツォッティは、陰に篭った蒲柳の質。生まれ育ちも違うが、≪危うい≫ということだけは共通しているふたりの場当たり的な道程と交流が肝となる。重いテーマを扱ってはいるが、脇役がコミカルで衣装などはカラフル。純粋であること、あり続けることはある種の疾病状態なのかもしれない。熱気を帯びた夜の銀座の表通りは逍遥して帰路に就く。
7/11(火)晴れ
猛暑続く。大物案件について地方拠点の担当者、スタッフらと長い協議。昼食に焼きパスタ。和風味、牛蒡とネギがパスタに合うか。夕方から研修の講師。定刻退社して新宿で途中下車。シネマカリテにて全く予備知識なく邦画を鑑賞。場内単身者中心に20名弱と閑散。京都が舞台。17歳の男子高校生が主人公。上映時間66分、起承転結があるわけでなく、清澄な筆致のスケッチのような小品でありました。学生監督の自主映画かと思ったほど。この手のレアものが上映されるところに独立単館系のミニシアターの意義がある。主演の二人が売り出し中のイメージがあったので帰宅して日記を紐解くと、この監督のデビュー作と直近作も観ている。特に前作«ボンとリンちゃん»は、≪バウンスkoGALS≫≪Pain/ペイン ≫≪ラブ&ポップ≫に近い系譜のオタク・風俗もので、無名役者3人(うち一人が今作の高杉君)のアンサンブルとセリフが素晴らしかった。軽快でいて鋭く深い。たいした才能だと大いに感心した記憶あり。こうした抒情も撮れる監督だったのですね。それにしてもこの尺で料金に割高感在り。興行サイドは少し考えたらどうか。早目に帰宅して机上で仮眠。