「レスラー」のダーレン・アロノフスキー監督。冒頭はナタリー・ポートマンの後頭部のアップで、家から稽古場の劇場まで、一緒にカメラが移動する。なるほど。「レスラー」と同じだ。
で、2時間、白鳥の湖の主役に決まる以前から、自傷行為癖と精神的に不安定になっている主人公をじっくり、たっぷり見せられるので、ちょっと飽きるし、ストーリーも面白くてしょうがない訳ではない。幻覚に付き合わされるだけだし。
そりゃ、ナタリー・ポートマンはアカデミー賞主演女優賞を受賞するよなあ、という熱演だ。体もバレリーナだし、いくら小さい頃にならっていたとは言え、ここまでちゃんと踊るとはびっくり。足の動きとかすごかった。まあ、専門の人が見れば、突っ込むところもあるんだろうが、私の素人目にはちゃんとしたプリマドンナだった。
前に、友人の付き合いで、バレエの発表会で「白鳥の湖」を観たことがあるが、比べ物にならないもん。もちろん、ちゃんとプロのも観た事あるよ。ただこの発表会はダンサーやエアロビのインストラクターなどの大人が習っている教室の発表会だったんだが、踊りの間も誰もちゃんと止まってられないなくて、足や手がプルプルと遠くからみても震えてたもんな。素人とプロとはここまで違うのかと、その時にすごい思った。
リリー役の人は、踊る時に、髪の毛おろして肩の動きが見えなくして、上半身のアップを多用してごまかしてた。
だから、全身アップで踊る、ナタリー・ポートマンのバレリーナは本当に素晴らしかった。
ウィノナ・ライダーは印象的な役だったが、顔がちゃんと写るシーンが少なくて、ちょっと可哀想。ヴァンサン・カッセルは、キスされた時に顔に拍手!
お母さんはバーバラ・ハーシー!「エンティティー/霊体」の「フォー・エバー・フレンズ」も観てまっせ~。