トム・クルーズ主演で、ハードSFかと思ったら、2070年の滅亡寸前の地球が舞台の、あま~い、ベタベタの恋愛映画だった。
なので、じんわり温かい気持ちになるけど、ちょっと退屈。ストーリーも先がバッチリ読めちゃったし。SFとしては、雰囲気はあるけど、設定が弱い。
ラスト、彼が出てくるのも読めるし。
放射能で荒れ果てた地球がさあ、なんか見慣れてしまってて。目新しさがない。
バイクに乗って汚染地域に行く姿は「AKIRA」っぽいし、ステルス製ヘルメットを鎧のように着用している姿は「スター・ウォーズ(エピソードⅣと言わねばいけないらしい)」のサンド・ピープルかと思った。
ジャック(トム・クルーズ)が乗ってた、パトロール機「バブルシップ」はカッコ良かったけどね。
侵略者も、マザーコンピューターみたいのだけで、あそこまで地球をメチャメチャにしたらしいが、やっつけたとはいえ、正体がさっぱり分からん。
でも、生き残った人類はあの結末でホッとしたらしく、あんまり活躍しなかった女戦士のゾーイ・ベルは、最後フリルのついた洋服着てたなあ。
ジュリアを演じたオルガ・キュリレンコは、「007/慰めの報酬」でもカッコ良かったのに、なんかあんまりパッとしないねえ。この映画をきっかけにブレイクすればいいのにねえ。
で、登場人物の少ないこの映画で、良かったのはヴィクトリアを演じたアンドレア・ライズブロー。ヴィクトリアはずっ~と前から、ジャックが好きだったし、消されたはずの記憶も、その恋心から、ずっと前から戻っていたんだろうなあ。
ジャックがジュリアを見るまでは記憶が戻らなかったにもかかわらず。だから、あの写真を飾っていたり、ジャックの記憶が戻りそうになると体を張って、たとえ偽物の関係で維持するのに必死だったんだろうなあ。自分達が操られているのも分かってて、それでも、2人の、2人だけの関係を続けていきたかったんだろう。
キャー、ベタベタの恋愛映画だわい。