「カウンセラー」と呼ばれるだけの男が、もう悪の道に入っちゃったのに、いろんな人に2時間かけて延々と「この道で失敗するとこんな風に殺されるぞ」とか「戻るチャンスがいくらでもあったのに」とか、説教され続ける映画だ。
説教され続けるだけの映画なので、カウンセラーが死ぬシーンはない。
途中で、誰が裏切り者(黒幕というほど大げさではない)か分かるので、以下ネタばれではない。と思うが・・・一応以下注意。
なんでマルキナ(キャメロン・ディアス)だけが、飄々と一人で(組織もなく)生き残るのかが分からない。元々、ブラピ演じるウェストリーとは寝てたから、二人で薬を横取りする計画を立ててたのに、組織に取り戻されたんでマルキナが裏切ってウェストリーの財産を巻き上げたようなストーリーにも思えたんだが。分からん。違うかも。
本当は6時間分位あったフィルムを編集し過ぎて、訳分かんなくなったような映画だ。
話題の開脚シーンは、確かに健全な男子はうなされるかも。フロントガラスの下で見てたハビエル・バルデムはうなされてたもんな。
ぺネロぺは、なんで逃避行に行くのに真っ赤なドレス?と思ってたら、ゴミ捨て場で目立つように立ったのか。
まあ、主役達はともかく、メキシコの裏社会の描き方は凄かった。淡々と、お爺さんの代から、家族全員でこの裏社会の仕事の一部をしてきたんだろうなあ。法とか正義とか関係なく。
冒頭の、職を求めてアメリカに不法入国しようとしているメキシコ人達が、映画を見終わった時には、真面目に職を求めようとしている健全な人間に思えてくる。