アメリカのアカデミー賞にもノミネートされているので、ヴィム・ヴェンダースが監督で淡々としているらしいが、観とこうと。
あっ~、やっぱ私には駄目でした。確かに余韻はあるよ。余韻はねえ。「東京」もじっくり描かれているよ。
私と同年代設定の、役所広司演じる平山(この名前からして小津安二郎の映画の作品に使われている名前だ)の、淡々とした毎日が多少の事件を絡めて描かれる。そして、彼は明日も現状に満足して、木漏れ日を見るながら生きて行く。そんな、2時間。
平山は無口なので、仕事で使う車で流れるカセットテープの歌詞が彼の心情を語る。昔の歌なので、何となく聞き取れる。
平山がなぜ、このような毎日を満足しながら生きるようになったかは分からない。アパートの1階に荷ほどきされていない段ボールがあるので、5年前はもっと広い場所に住んでたんだろう。運転手付きの自動車で娘を迎えに来た妹が「好きだったでしょ」と鎌倉紅谷の紙袋を渡していたから、鎌倉の良家の出身か?
神社で、派手な女性が画面の隅に映るので、エンドロールで探したら研ナオコだった。
あと、あがた森魚が弾くギターで、石川さゆりの、浅川マキの歌詞の「朝日のあたる部屋」が聞くことができるという、ちょっと変わった体験ができる。
不思議だったのは、生活に窮してる平山が、姪のニコのためにあの自転車をどう用意したんだろうか。そして、平山はあの食生活でなぜ、腹が空かない?謎だ。
まあ、自分のスケジュール中心の週3で日雇い労働で隠居生活を送っている私も似たような生活かな。
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