風吹く豆腐屋

内容はいろいろ。不定期更新中。

金でつかむ幸せ

2010-10-30 18:03:44 | Weblog
深夜番組を見ていて、久々にいらっとすることがありました。
一般人の私服を専門家が評価するというコーナーでのこと。

テレビ取材を受けたある一般男性は

「今自分が着ているものは、合計で90万は超えてるんですけどね~」

と得意げにうそぶいていました。


別に服飾費にお金をかけることを不快に思ったわけではありません。
僕の癇に障ったのはそれが学生だった点。
十中八九親に金出してもらって買っているんだろうに、
なにへらへら笑いながらそれを自慢げに語っているのだろうかと。

いい服を着るのは大いに結構だけど、
せめて自慢するのは自分でそれだけ稼げるようになってからにしろと言いたいです。


ファッションセンスがないから僻んでんの?とでも言われたら返す言葉がありませんが(笑


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新聞に「収入が増えれば幸福感が増える」という記事が載っていました。

「日々の幸せを感じる度合いは世帯年収があがるにつれて高くなる傾向があるが、
610万円を超えるとほぼ頭打ちになった」そうです。

これは、アメリカで45万人を対象に行われた電話調査の結果です。

「楽しい気分」や「幸福感」と言った良い感情と
「悲しみ」「ストレス」など悪い感情を電話前日に経験したかどうかを尋ね、
感情的な「幸福度」を便宜的に評価したそうです。

一方、人生の満足度については頭打ちになりませんでした。

「考えうる最良と最悪の人生があるとしてあなたの人生はどの位置か」という問いに対し、
年収が高い人ほど自己評価が高まる傾向にありました。


つまり「高い年収で満足は買えるが、幸福は買えない」と研究者は結論付けています。
「高収入の人は小さな喜びを十分に味わえないのでは?」とも。


この調査では、同時に他の要素についても調べています。

●「不健康」「頭痛持ち」「孤独」「喫煙者」
→幸福度・自己評価ともに低い

●「大卒」
→自己評価は高いが、幸福とは限らない
(学歴と収入が相関関係にないことの反映?)

●「高齢者」
→ストレスが少ない(日本でも同じことが言えたらいいんだけど!)

●「信仰心の篤い人」
→幸福度が高い(信じる者は救われる…というやつですね)


日本でも同じことが言えるかどうかは少し微妙ですが、面白い結果ですよね。


 
不幸は誰の上にも均等に降りかかると言ったのは誰だったか・・
この調査によれば、その命題は必ずしも正じゃありませんね。
少なくとも「金がなければ不幸になる」傾向はありそうだから。

一例をあげるなら高価なワクチンがそうでしょうか。
重篤な病気を予防することができるかできないかで、
不幸を未然に防げるかどうかが変わってくる…
この場合、金が不幸なイベントを減らしたと言えます。

また、同じ不幸に陥った時も、
経済力があるかないかで対処法が大きく変わってくるのは間違いないところ。



こういうことを考え始めると、
僕のお金に対するコンプレックスが一層深刻化していきます。

死を思う子供、思わない子供

2010-10-28 03:40:48 | Weblog
人は、子供のころに死の恐怖に怯えた経験のある人と全くない人に分けられるそうです。
面白いほどにきれいに2つのグループに分類されされるらしいです。

死の恐怖にとりつかれるのは、おおむね小学生の低学年ごろ。
死について実感を伴った理解ができるようになるのはその頃だから、ということでしょうか。

僕にもその経験があります。
あるとき不意に自分も必ず死ぬという絶対的な事実に気が付き、
恐怖から一晩泣き続けました。
確か小学校の1年生か2年生のころだったように思います。

まぁ一晩だったらけろっとしてただろうとは思いますが。笑


誰しもそういう経験をしたものだと思っていましたが、
そういう経験のない人もいるみたいですね。
彼らからすれば、幼い時分の僕の行動は奇妙に見えるでしょうか。

もちろんそういう経験の有無には
肉親の死を経験したかどうかなど様々な環境要因が関わってくるのでしょう。
でも、そういったことを抜きにして考えても
その2群には決定的な違いがたくさんあるような気がします。
性格はもちろん、一件関係のなさそうな価値観にいたるまで。
まぁ、そういったことについて客観的に評価するのはかなり難しそうですが…。
 

今だって死が怖くないわけじゃないけれど、
それについて毎日深く考えないのはある種の惰性でしょうか。

死におびえて泣いていたあの瞬間こそ、
これまでで一番まじめに生について考えていた瞬間じゃなかったかとふと思いました。

偶然の一致

2010-10-24 12:09:07 | Weblog
月曜日に循環器内科の卒業試験があります。
過去問に、22歳女性のPSVT(頻脈性の不整脈)の症例があるのに気が付き、驚きました。

というのも数日前にまさに同じ状況に遭遇したから。
部活の後輩ですが、年齢・性別・不整脈の種類が一緒。
まずはその一致に驚いたわけですが、
試験直前というタイミングのよさにも驚かされました。
これでPSVTの問題が出ても大丈夫かな。笑


ぁ、ちなみにそれほど重篤な不整脈じゃないはずなのでご安心を。

メール

2010-10-22 01:46:49 | Weblog
ストレスとは能力を超えて与えられた仕事に比例して大きくなるもの。

中学の時の先生が言った言葉ですが、妙に印象に残っています。
なかなか面白いですよね。

あえて付け加えるなら、能力と仕事量はかなり主観に左右されるものだということ。
能力や仕事量の実測値以上に、性格的な要素のほうが強く影響を与えているんでしょうね。

肉体的にはもちろんだけど、精神的に強い人間になりたいです。。

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母親からメールが来ました。

「お元気ですか?
おばちゃん(母の姉)出演のオペラがこの間の日曜日に終わりました。
ボエームのムゼッタ役でした。
私の父が生きていたらもらった役にビックリするかもと思いましたが、
50をこえる年でもちゃんとムゼッタの人柄を恥じることなく、演じていました。(後略)」

 
オペラの配役とか知らんてば。笑
文面からなんとなく想像はつくけど。
あと、なんでこんなに古風なんだ…

後略した内容はプライバシーにかかわるので書けませんが、
世の中は色々なストレスで満ちているものだとしみじみ感じました。


まぁでも、苦しいことだけの人生じゃないよね?

明日で卒業試験も半分終わり。

「美」

2010-10-02 03:10:29 | Weblog





山崎豊子の短編「醜男」という小説を読みました。

ひどく不細工な男が美人の妻を嫁にもらう話。
外見が悪いというだけの理由で、さまざまな不幸に見舞われる悲しい話。
特にラストは胸が痛みました。


どういう分野であれ、美しさは誰しも欲するもの。
でもそれは同時に美しくないものを切り捨てる作業でもあります。
…それって実は相当残酷なことですよね。


夕焼け空を見て美しいと思う気持ちと、美人を見て美しいと思う気持ち。

その2つはどこが同じでどこが違うんだろう?


そんなことを考えているうちに日が沈みました。