風吹く豆腐屋

内容はいろいろ。不定期更新中。

旅行記4 <ローテンブルク~フランクフルト~パリ>

2010-07-28 18:53:42 | Weblog
予告通り、今回の記事が最後となる。
(最後にするためにかなり長いものとなってしまった・・。
覚悟してスクロールしてほしい)

ではローテンブルクの中世犯罪博物館で撮った写真から。



▲出迎えてくれた「鉄の処女」のレプリカ?

wikiによれば(博物館できちんと説明を読んでおけばよかったと今更ながら後悔・・)
現存する「鉄の処女」はほとんどが模造品。
唯一ニュルンベルクにあったもののみが本物とされていたが、
大戦中空襲で焼けてしまったんだとか。

ローテンブルクにあるものもやはり模造品の可能性が高いということだったが、
それにしても100年ほど前に作られたもの。
残酷な使用方法とともに興味深いことに違いはない。



▲とげ付き椅子

使用方法は説明を読まずとも想像がつく・・



▲内側にはとげがびっしり

これも一緒に展示ししてあった絵が無くてもいい。



▲恥辱のマスク 豚

懲罰としてこういうマスクをかぶせ往来に立たせる…という方法が取られていたんだとか。
確かに恥ずかしいだろうが、罰として十分な効力を持っているだろうか・・


▲恥辱のマスク 鶏

動物をモチーフとしたデザインが多かった。


▲恥辱のマスク

中にはこんなものも。長く出た舌にも意味があったはずなんだけど・・・



▲斬首刀

トルコの首切り刀、およびそれに準じるもの。
かなり大きい。相当重いと思う。

レプリカなのか、そうでないのかは分からない・・



▲汚名の笛

笛の演奏が下手な人に対して使われた器具らしい(笑
首と手を固定された状態で人通りのあるところに立たされたみたい。
なんて残酷なみせしめ・・笑

ちなみに「ネックバイオリン」というのもあった。
ただ、それはうるさい女の人の首と手をはめて頭を冷やさせるもので
特にバイオリンが下手な人に使う器具というわけではなかった。
見た目をバイオリンに似せてある、というだけで。



▲貞操帯

遠足で来ていたのか、たくさんの子供を館内で見かけた。
引率の先生はこれを前にどういう説明をしたんだろう・・



▲鉄の処女

多分、こちらが本物の可能性を否定しきれない「アイアン・メイデン」。
内側の棘は後から改造されたものかもしれないため、抜いてあるんだとか。

・・崩れかけた顔が不気味。



▲酔っ払いの樽

酔っぱらった人に装着させる樽。
一見、「黒ひげ危機一髪」を思い起こさせる外見。

・・僕も入れられかねないな。



▲魔女狩り用器具

魔女に触れると大変なことが起こると考えられたため、
「魔女」の首にこれをはめて誘導したんだとか。



▲恥辱のマスク

これも恥辱のマスクシリーズ。
ただ、これは顔の各パーツに意味合いが込められていた。
鼻が浮気性な人のありようを象徴している・・んだったかな。

確かそんな感じ。



▲処刑用の器具

実際に使ったのかどうかは不明・・
これで即死させることはかなり難しいんじゃないかと思う。



▲死刑執行人の装束

罪人は息にも毒が含まれていると考えられたので、
死刑執行人が自分の身を守るために装着した服とマスク。

その考え方は現代の医学にも通じる…かも。



▲死刑執行人の仮面

罪人はどういう気持ちでこの無表情な仮面を見たんだろう?
「魔女」など全く罪のない人もたくさんいただろうに・・



▲処刑に使った刃物

だからこれでは死ぬまでにかなり苦しむことになるだろう・・



▲見るからに拷問器具

間違いない。これは拷問器具。



▲再びローテンブルクの家

いろいろ見た後だったので、ちょっとほっとした。



▲壁の中の一番高い塔、レーダー門


展望台に入るのには2ユーロ必要。
急峻な階段に不慣れな欧米人が苦労して上り下りしているのがおかしかった。

でも、階段を後ろ向きに降りるのってむしろ怖くない?



▲レーダー門から見た壁

「現在でもこの街の住人の7割は壁の中に住んでいます」
と日本語のアナウンスを聞いたときには、
てっきり街を囲む壁自体が大きな共同住宅になっているのかと思った。

この景色を見てその間違いにようやく気がつく。



▲ローテンブルクの街並み1


▲ローテンブルクの街並み2


▲街を囲む壁:上って歩くことができる



●フランクフルト


▲フランクフルトの駅

田舎町に別れを告げて、フランクフルトに出た。
今まで小さな街を巡ってきたのでずいぶん都会に感じた。

電車の乗り換えまで2時間ほど時間があったので、フランクフルト名物
「フランクフルター・ブルスト」と「リンゴ酒」を求めて街に繰り出した。



▲道端の店で

とりあえずビール注文。


▲ソーセージとライ麦パン。

残念ながら1軒目の店に「フランクフルト」はなかった。



▲自転車タクシー

ドイツ発祥のベロタクシー。
こういうのを見てちょっとした感動を覚える僕は変わりものかもしれない。
運転手のにーちゃんにも変な目で見られた・・。



▲欧州中央銀行のシンボル

歩いていて目に入ったので。



▲リンゴ酒

2軒目の店で発見。

昼間からお酒を飲んでいても浮かないのはさすがドイツといったところ。
(酔っていて気付かなかっただけかもしれないが)

「地球の歩き方」によるとリンゴ酒は日本でいうところの焼酎なので、
あまり格式ばった店には置いていないのだと。

無事見つけたはいいけれど、思っていたのと味が違った・・
赤ワインに近い渋さ、そして控えめすぎる甘さ。
そして意外とアルコール度数が高い予感が・・。

後で調べてみると5~10%とのことだったが、これ1杯でかなり酔っぱらった。
精神的な理由も強いと思うが。



▲ソーセージとフライドポテト

リンゴ酒にはありつけたけど、残念ながらフランクフルター・ブルストはなかった。
このこんがり焦げ目のついたソーセージも十分おいしかったけれど、
ここまできたら食べずにフランクフルトを去るわけにはいかない。



▲駅にて

ビールの品ぞろえも豊富。



▲ビールカクテル

駅の中にあった飲食店でついにフランクフルター・ブルストを発見。
だいぶ酔っぱらっていたので、度数の低いカクテルを注文。
一つはレモネード割、もう一つはコーラ割。



▲フランクフルター・ブルスト

ついに3軒目にしてありつけたフランクフルトのソーセージ。

・・でも、見た目通りの味でとくにおいしくはなかったという皮肉な現実。


●パリ


▲パリに到着

パリ行のICEには駆け込み乗車・・
かなり酔っぱらってもいたし・・いろいろな意味で危なかったな・・

宿は翌日に備えてエッフェル塔の近くに。



▲カフェの朝食

何でもなさそうに見えるけど、おいしかった。
・・値段もそれなりだったけど。







▲名もないパリの景色たち

この日は信じられないくらいひどい雨だった。
一度びしょぬれになってホテルに帰らなければならなくなったくらい。

だから、写真もあまり撮れなかった。
ここにあるのは雨があがったときに視界に入った景色。


▲セーヌ川越しにみえるオルセー美術館

この後、写真の奥に見えているオルセー美術館に入った。
撮影は禁止されていたので、残念ながら写真は全くないが・・

昔美術の教科書で見たような気がする絵をたくさん眺め、美術館を後にした。
それ自体は満足できたけれど、広さと展示物の多さにへとへとになった(笑



▲ノートルダム大聖堂

昼食のために入ったカフェの窓越しに―。



▲昼食

オニオングラタンスープ・エスカルゴ・エスプレッソ。

エスカルゴはサ●ゼリヤでも安く食べられると聞いたけど、
せっかくなので本場で食べてみようとおもいたつ。
バジルと塩がきいていて、とてもおいしかった。

スープにもフランスパンが入っていて食べ応え十分。



▲メイン?

なんとかムッシューとなんとかマダム。
卵が付いているほうがマダム。その発想がなんだか面白い。

料理自体はフランス風ピザトーストといったところ。



▲ルーブル美術館入口

オルセーで疲れきっていたにもかかわらず、
比べ物にならないほど大きいルーブル美術館に果敢に挑むことに。

あいにくの天候だというのに入口には長蛇の列。
さすがは世界的に有名な美術館だと思い、最後尾に並んだまさにその時、
「今日はもう終わりだ。入りたいなら明日来い」と係員らしき人が英語で叫ぶ。

・・・え?

ここまで来て入れないの?

周りの人たちは粘っていたが、らちがあかなかったので早々に他の場所に行くことに。
革命記念日だったから人数制限でもしていたらしい。

残念だが仕方がないので、他の名所に行くことに。



▲ちっちゃい凱旋門

正式な名前なんて知らない。世界史ちゃんと勉強してないし。



▲おっきい凱旋門

空いた時間を利用して徒歩でシャンゼリゼ通りをてくてく歩く。
凱旋門に着いた時には、午前中の大雨が嘘のように晴れていた。



▲凱旋門の上から

螺旋階段を休まず一気に登り切った。

登りきったところで、前にいた若い韓国人の女の人と
後ろにいた中年の白人と顔を見合せて笑った。

はあはあ肩で息をしながら。










革命記念日ということで、夜はエッフェル塔のそばで花火が催された。
10時くらいから始まる予定だったのに、実際に始まったのは11時を過ぎていたと思う。
全く、おおらかな人たちだ。

アーチ越しに花火を見たり、突然のライトアップに息をのんだり。
日本の花火とはいろいろ違うな・・と思いながら楽しんだ。



▲終わった後




 


帰りも行きと同じくヘルシンキ経由で関空に帰った。
ずっとカップルの隣で苦しんだのは最初に書いたとおり・・(笑

以上で旅についての報告を終わる。

こんな冗長な記事に付き合ってくれて、ありがとう。

考えたこと、その2

2010-07-27 20:30:31 | Weblog
写真はあと1回の投稿ですべて掲載し終わる予定。
今回はあえて文章のみの記事を投稿する。

交互に掲載したほうがバランスが良いという個人的な理由から―(笑


●レーダーホーゼン

ミュンヘンでレーダーホーゼンをはいているおじさん方を見かけた。
レーダーホーゼンというのは今回訪れたドイツ南部の民族衣装…
早い話がひも付きの短パンである。
何かのイベントをこなした後か何かで、「お疲れ!」とにこやかに言いあっているように見えた。

それを見て思いだしたのは村上春樹の短編。
「回転木馬のデッドヒート」という皮肉なタイトルの短編集に
「レーダーホーゼン」というタイトルの文章が掲載されている。

少し気になって、帰国してからその本を読み返してみた。
そうして初めてその短編集の魅力に気がづいた。
…大人のための文庫だったんだな、と。

レーダーホーゼンを見た経験が不思議な感慨をもたらしてくれた。
これも予想外の旅のお土産といったところだろうか。


●お土産

お土産を十分に行きわたるだけ買って帰れなくて申し訳ないと思っている。
ただ、僕がそのことをすっかり忘れていたわけではないことは、名誉のために言っておきたい。

どうやら、外国では食べ物よりも置物やTシャツなどグッズのほうが
お土産として優れていると考えてられているらしい。
というのも、お土産店で売られているのはそういったものばかりだったのだ。
例えばノルウェーなら、
(写真でも見せたが)気味の悪いトロル人形を至る所で見かけたし、
「I LOVE OSLO!!」という決まり文句や
ノルウェー国旗が印刷されたTシャツもたくさん売られていた。

だけど、そんなものお土産にもらってうれしいだろうか…
僕なら、もらっても困るだけだ。

だから必死にお土産になりそうなお菓子を探した。
だけど、なかなか見つけられなかった。

国内の観光地ならばお土産用のお菓子であふれているというのに。
こういう違いも文化の違いの一端なんだろうな…と思った。


●コーヒー

向こうの自動販売機にはコーヒー飲料が全くなかった。
どの自動販売機飲み物としては、果物のジュースと水くらいしかない。

自動販売機だけでなく、カフェなどでもアイスコーヒーを見かけることはなかった。

どうしてだろう?

普通のコーヒーを出す店は多いし、
エスプレッソマシーンを売っている店もたくさん見た。
なのに、どうして「冷やす」という発想がないんだろう?

コーヒーを冷やすことが宗教的タブーというわけでもあるまいし…。


日本に帰ってきてから無糖のアイスコーヒーを買いこんだ。

・・おいしい。


●ペットボトル

日本であれば、ペットボトルの底をみれば炭酸飲料かそうでないか一目瞭然なのは周知の通り。
ところが外国では必ずしもそうではなかった。

圧に耐えられるように加工されているペットボトルももちろんあるのだが、
平坦な底に炭酸飲料が入れられているものも少なくなかった。

ただし、そういうものは若干作りが甘いように感じた。
蓋がきっちり閉められなかったり、開けにくかったり・・。

何でもないペットボトルにも一定基準の質を求める。

これも日本人の国民性?


●信号無視

僕は特に遵法精神が強いわけではない。
だけど、赤信号はとりあえず止まるべきだとは思っている。

今回訪れた中には、信号があまり厳密に守られていない国もあった。
まぁ、日本だって(僕だって)そうだと言われかねないが・・

いつまでたっても変わる気配のない「変わらずの信号」に道を阻まれたときに思った。
みんなが当たり前に無視するから
変わらない信号のままでも苦情が出ることはないんだろうなと。


●自転車と電車

今回の旅では大きなスーツケースをごろごろ転がしながら各地を回ったので
込み合っている電車に乗る時などは周りに迷惑をかけてしまった。

ただし、パリなどでは自転車をそのまま地下鉄に乗せている人も少なくなかったので、
そんなに肩身の狭い思いをしたわけでもない。


この前帰省した時、地元の某鉄道会社がこんな張り紙をしていたのを思い出した。

「自転車を電車に持ち込まれる際には別途料金を頂きます」

もちろん、迷惑にならないようにタイヤを外すなどするべきだろうが
それにしても日本の会社って狭量だなぁと思わずにはいられなかった。
(I予鉄だけ?)


●ラブハンドル

1つ俗語を学んだ。
本人の前ではジャパニーズ・イングリッシュを心がけるべき。

旅行記3 <ミュンヘン~ローテンブルク>

2010-07-22 23:55:05 | Weblog
この旅行のことを記事にしてから、一時的にアクセス数が倍増しました。
gooブログ中のランキングに入ったのなんて初めて…。

ということで、今回も張り切って写真ペタペタはりつけます。
たくさんあるので覚悟してくださいね(笑



▲ヒースローの中にあった和風(?)レストラン

旅先の至る所でみかけた日本料理店。
この店は日本料理を看板に出しているわけではありませんでしたが、
和食のようで決して和食ではないメニューが面白かったです。

あり得ない組み合わせだったんですが、何だったかなぁ…。




▲参院選の記事

参院選の記事が英字新聞にありました。
海外では日本のことなんてニュースにならないと聞いていたので少し驚きました。



▲なれの果て

でも特に面白くもなかったので、折り紙の材料にさせてもらいました。
インド系のスチュワーデスさんに「NICE FLOWER!!」とほめられました。

花に見えてよかった・・笑



▲ドイツでのむノルウェーの黒ビール

ミュンヘンで宿泊したのは冷房のない部屋でした。
よく冷えたビールのおいしいことといったら…!



▲地下鉄の構内で買ったブリュッツェル

売店にいた不機嫌そうな中年のおっちゃんは英語がしゃべれないようでした。
それでも簡単な買い物はできました。

このパンはビールのつまみとして食べられて初めて正当な評価を得られるパンなんだと悟りました。



▲ミュンヘンフィル、ガスタイクにて


聴いた曲は、Charles Ivesの「The unanswered question」という曲、
Thomas Adesという現代作曲家のViolin concerto、
メインはドボルザークの9番でした。

この写真はconcertoの時の編成。
ソリストはすごく若い女の子でした。高校生くらいだったんじゃないかな?



▲新世界のとき。なぜ脱いだ…

「The unanswered question」という曲は、
フルート4人だけが舞台上、残りは全員舞台裏という斬新な(?)演出で、
現地の聴衆も驚いていました。
プログラムの目玉はコンチェルトだったらしく、
現地の人にはコンチェルト聴きに来たの?と微笑まれました。
日曜日の昼だったにもかかわらず、大勢の人がいました。

でもやっぱり馴染みがあって好きな曲のほうがいいですね・・
2楽章がとてもきれいでした。
あまり「ドイツ!」ってイメージじゃなかったけど。



▲メニュー

ここからはひたすらソーセージとビールを楽しむ旅(笑
たいていはドイツ語の下に英語の表記があります。
日本語表記のメニューを出してくれる店も少なくありませんでしたが、
せめて英語で頼みたいところ…
ちなみに、現在1ユーロ=115円ほどです。



▲1軒目のビール

とりあえず定番っぽいのと、ビールカクテル。
酵母の風味豊かなドイツビールはカクテルに使っても違和感がありません。
これはレモネード割のラドラーだったかな?
怪獣みたいな名前ながら女性に人気なんだとか。



▲ニュルンベルガー・ブルストとライ麦パン

見た目通りとても香ばしいソーセージです。
ビールとの相性も悪いはずがありません。
ライ麦パンもいい香りでおいしいし、キャベツの酢漬け・ザワークラウトもさすがは本場という味。



▲観光地の中心地にある新市庁舎

帰ってきてから親に話すと、両親も新婚旅行の時にミュンヘンに行っていたと知りました。
そういうことは旅行に行く前に教えてくれ…。

「確かからくり時計みたいなのを見たな」

これのこと…?



▲高いところから

ほら、酔っぱらうと高いところに登りたくなるじゃない?



▲大聖堂

ちょうど登った時、そっちのほうから魔笛序曲やカノンが聴こえてきました。



▲歌劇場…かな?

これも後で聞いた話だけど、ミュンヘンではカルロス・クライバーで蝙蝠序曲を聞いたんだと―。

垂れ幕にmario・mario・mario!と書かれているのを見て、
つい笑ってしまいました。すみません。



▲シールドライガー(笑

この街のシンボルはライオン。
確かに至る所でライオンの像を見ました。
中でもこの像は盾に触れると幸せになれるというありがたいものなんだそうで、
現地の人は自転車などに乗ったまま、さりげなく像に触れていました。





▲こういう見た目に美しい建物がいたるところに。

面倒くさくなって、途中からそれが何なのか確かめなくなりました(笑
だって数が多すぎるんだもん…



▲2軒目

日本で食事するとなるとほぼ100パーセント屋内だけど、
こっちでは外で食べられるところがたくさん。


▲やっぱりここでもビール


▲この白いソーセージこそがミュンヘン名物

蜂蜜を使った甘いソースをかけて食べるそうなんですが、
個人的な好みを言わせてもらえば、マスタードつけて食べたかったかな・・

ここで相席したアメリカ人とフランス人の若い2人組と少し話しました。
若い男が2人で仲良さそうにしているとまさか…と勘繰ってしまいまうのが悲しいところ。

でも実際どういう関係だったんだろう…



▲逆光

これも何だったのか忘れました。調べたような気はするんだけど。


▲ライオンと石像

さりげなくこういうものがたくさんあるところが面白いです。



▲3軒目はワインのお店。コースターがすけて見えるのがおしゃれ。

3軒目にしてようやく晩御飯を食べることにしました。
そこはビールではなくドイツワインを出す店でしたが、それもよかろうということで。



▲メインディッシュ

レバーの団子、マッシュポテト、ザワークラウト。
ごめんなさい、全部は食べきれませんでした・・


▲サラダ

日本語のメニューで出してもらったはずなのに、なぜか違うものが出てきました(笑



▲店の様子

こんな感じでした。ちなみに時刻は夜8時過ぎ。
もちろん建物の中にテーブルもありますが、みんな外で食べています。
そのほうが気持ちいいですもんね。



▲翌日の朝ごはん

翌日もあさからがっつり。
言われてみれば確かにハンバーガーとドイツには深い関係がある…はず?
とりあえず、ここにいれば肉料理に事欠かないのは確かです(笑



▲ここからはバスで移動

ミュンヘンを出て、ローテンブルクに向かいます。
ちなみに、この道はロマンチック街道と名付けられているそうです。

バスの乗客はほとんどおらず、
他に乗っていたのは新婚に見える韓国人カップルと日本人のおっさん1人。
絶対、赤字だ…

それにしても、おっさんよ…なぜわざわざ「ロマンチック街道」に単身乗り込んできた…。
英語が苦手らしく、運転手とうまくコミュニケーション取れていない様子が
一層哀愁を誘っていました。


余談ですが、このバスは1時間半くらい遅れてくることも珍しくないんだとか。
ドイツ人ってきっちりしているイメージだったのでちょっと意外でした。



▲どんな町にもある大聖堂

街に着くたびに2、30分程度自由時間が与えられました。
街の中心にはたいていこういう建物がありました。
「一家に一つ」じゃなくて「一街に一つ」は大聖堂。


▲麦畑

街を出てから見える景色はずっとこんな感じでした。
この広大でのどかな景色はデジカメではちょっと表現しきれない・・・



▲街並みそのものが観光資源


▲中でも最も美しいとされている建物

マッチ箱のような・・という表現はこういう時に使うんでしょうか。
可愛い建物が並びます。



▲路地裏

路地裏もなんだか素敵。



▲おやつ(笑

せっかくこの国に来てるんだし・・ということで(笑
昨晩残したブリュッツェルは少し硬くなっていましたが、それはそれでおいしかったです。



▲やっぱりひたすら麦畑

あの気持のよい景色・・どうにかして伝えられないものかと思うんですが。
せめてパノラマ写真でも撮ればよかったかな・・。



▲ローテンブルクの大聖堂

その日の最終目的地・ローテンブルクでみた大聖堂です。
このローテンブルクという街、日本人観光客が多いことで有名なんだとか。
確かに日本語であふれかえっていました。



▲ホテルの共用スペース(?)



▲甲冑

見ての通り。壁には鹿の角やはく製もたくさんかかっていました。



▲テディベア

そういえば、ドイツと言えばテディベアの本場でもありましたね。
これ、世界最大クラスのテディベアなんだそうですよ。



▲ローテンブルクの街並み

ごつごつした石畳では荷物を転がすことができなくてつらかった・・・



▲シャボン玉

シャボン玉を吹いているテディベア見つけた。



▲やっぱりこれ

ここでも地ビールをたのみ、


▲郷土料理・ジャガイモのポタージュ、

結構塩辛かった・・


▲やはり郷土料理。

豚肉を煮込んだもの。もっちりとした団子。紫キャベツ。
そしてやっぱり欠かせないソーセージを注文(笑
言うまでもなく、おいしかったです。


▲雨が降り始めたので店内へ

支配人らしいおっちゃんに「よっぱら~い」と言われました。
日本人慣れしすぎていないか・・(笑





今回はここで終わりにします。

次回はローテンブルクの中世犯罪博物館で撮った写真を載せます。
かの有名な「アイアン・メイデン」も見てきました。

乞うご期待。

12個の考えたこと

2010-07-21 04:03:45 | Weblog
今回は時間軸から離れ、思ったことを12個の項目に分けて書いてみます。

写真はまだ半分以上残っているのでいずれまたアップしていきますが、
とりあえず今回は文章だけ。


●チップ?

旅行前に若干不安だったのは「チップ」について。
ガイドブックなどを見れば書いてあるものの、
払わなくてもいい状況・払ったほうがいい状況ってどう違うんだ…?
よくわかっていないまま飛び出してしまいましたが、意外となんとかなりました。

お店でがっつりご飯を食べた時には硬貨を置いていけばいいだけだし、
トイレの前に硬貨の入った皿があれば、使ったときにいれればいい。

「郷に入っては郷に従え」

意外と実践するのは難しくなかったかな?

ちなみに、ノルウェーではチップは高い物価の中にが含まれているそうなので、
チップ単独としてはは全く払っていません。

国による文化の違いって面白いですね。



●親切

今回の旅は現地の人にかなり助けてもらいました。

バスの運ちゃんが重い荷物をバスに積み込むのを手伝ってくれたのは、
運賃に含まれているチップの分の親切だったのかもしれないけど
金銭的に全く関係のない人たちにもずいぶん親切にしてもらいました。

ベルゲンでホテルを探してさまよっているときに
「May I help you?」と話しかけてきた陽気な中年夫婦。

手元にある路線図が改訂前であることに気づかず混乱しているときに
乗るべき電車をドイツ語で教えてくれようとした太ったおばちゃん。
(結局ドイツ語分からなかったけど 笑)

空港行きの電車が止まるプラットフォームが見つからずに焦っていたら
空港に行きたいならこっちだと案内してくれたフランクフルトの黒人のおばちゃん。
(危うく乗り遅れるところだった)

他にも、困っている僕らを見て自然と手を差し伸べてくれた人たちがたくさんいました。
一銭の儲けにもならないのに。

「情けは人のためならず」なんて言葉は、彼らには必要ないのかもしれません。



●カメラ

観光地には当然のようにカメラを首から下げた人たちがたくさんいます。

時代が時代なので、カメラを首からかけていればほぼ間違いなくデジタル一眼。
面白いことにほぼすべてが日本のメーカーでした。
圧倒的首位はNikon、次いでCanon、そしてSONYのαという順でした。

彼らは多分日本のメーカーだということを知らないんでしょうね。

やはり韓国人はサムスンのコンパクトデジカメを愛用している人が大多数でしたが、
日本メーカーのカメラを持っている人も少なくありませんでした。ちょっと意外…

観光地ではずっとすれ違う人のカメラのメーカーを確認して歩きました(笑
その中で最も印象に残ったのは、パリの凱旋門の下にいた無骨なドイツ人っぽいおっちゃん。
旧式のライカを提げていました。

・・・渋い。


そうそう、この旅では写真を撮ってくれとよく頼まれました。
「はい、チーズ」というわけにもいかず黙って撮ったんですが、
なんか妙に落ち着きませんでした(笑



●笑顔

英語をはじめ、相手との共通の言語はコミュニケーションをとるうえで欠かせないものです。
だけど、それ以上に強みとなりうるのは笑顔でした。
それこそが最強のコミュニケーションツールです。
渋い顔の外国人が笑いに圧倒されて顔を緩めるのを何度見たことか…
僕もそんな武器がほしいものだと思いました。


●新婚旅行

帰国後、親に写真を見せたら
「新婚旅行じゃこんな自由な旅はできないだろうね」と言われました。
一方、ドイツのローテンブルクで出会った日本人観光客には
「新婚旅行だね」と早とちりされました。

日本人が思う新婚旅行っていろいろあるみたい。


●韓国人

今回の旅で最もたくさん見かけたアジア人は、韓国人でした。
家族旅行している人が多かったんですが、
どの一行もなんだかステレオタイプな感じがしました。
中高年の父親、眼鏡をかけた息子、小太りな母は共通で、
あとは祖父母がいたり、下の兄弟がいたり…

逆に日本人はツアー客が大半でした。
これもお国柄?


●日本語

ノルウェー・フィンランドなど北欧は特に日本人に人気の観光地みたいです。
フィヨルドの遊覧船では日本語のアナウンスが流れたし、
「日本円使えます」なんて張り紙もありました。

ただ、ヘルシンキの空港で

「タナカ様、タナカヒロアキ様、名古屋行きの飛行機が間もなく出発いたします。
23番ゲートへお急ぎください」

その日本語の放送を聞いた時には絶句しました。

デパートの迷子放送かよ…

ちなみに日本人の迷子は複数いましたが
英語圏の迷子も少しはいたようでした(笑


●漢字

英語の文書がプリントされたTシャツを着ていたときにふと思いました。
今の僕の状況は、日本で意味不明な漢字が書かれた服を着ている外国人となんら変わらないと。

自意識過剰と言われそうですが、
気づいたときには周りに無地の服を着ている人しかおらず、なんだか恥ずかしかったです。


●小便器

ヘルシンキ空港の小便器はつま先立ちしないと届きませんでした。
そういう時、ちょっと切ない…。


●とあるディスポーザブルの避妊具

ドイツにしろ、フランスにしろ、日本ほどコンビニが普及していません。
たいていのことには困らないけれど、夜なくて困るものが唯一それらしいです。
男性用トイレに入れば、レストランであろうとヒースローのような空港であろうと
たいてい自動販売機がありました。
女性用トイレにはないみたいでしたが、
フランスのメトロでは構内に普通に販売機があるのをみかけました…

それを買っているところを見られるのは恥ずかしいだろうと僕なんかは思うのですが、
彼らにすれば、コンビニで買うほうがよほど恥ずかしい…となるのでしょうか。


●入国手続き

今回訪れた国は全部でフィンランド・フランス・ラトビア・ノルウェー・イギリス・ドイツの6カ国。
乗り継ぎのために訪れただけの国もあるから一概には言えないけれど
入国の手続きが一番煩雑だったのは、日本でした。
そして、その上、荷物検査は「ざる」でした。
僕が仮になにか不法なものを密輸入していたとしても難なく突破できたと思います。

本当にこけおどしでしかない…(それはそれで多少の意味はあるのだろうけど)

あんな無意味なことのためにたくさんのお金を使っていると思うと少しうんざりしますね。


●見送り

英語では一応see offとあてるものの、
見送りの習慣は外国にはあまりないと聞いたことがあります。

パリの空港では、予約しておいた航空券を受け取る窓口が奥のほうにあるので、
別れを早々に済ませて中に入り、長時間飛行機を待たなければいけないようになっていました。

空港でぶちゅーとしているカップルは少なくありませんでしたが、
そのあとはきっと淡白に別れてしまうんでしょうね。

そのドライな感覚がなんだか不思議。
日本人なら飛行機に乗り込むぎりぎりまでねばりたいと思うんだけどな・・

 


以上、思ったことをだらだらと書き綴ってみました。
他にもいろいろあったはずなんだけどなぁ・・

旅行記2 <リガ~ベルゲン~オスロ>

2010-07-19 06:53:08 | Weblog
この記事は前回のものとは趣向を変え、写真を中心に旅を振り返ろうと思う。
(前回分は写真がなかったため仕方なくそうしただけだが…)

写真が多いので、前回の記事でうんざりした方もよかったらどうぞ。



▲シャルル・ド・ゴールの名物エスカレーター(?)

筒の正体は、搭乗口への道。
傾斜のついた坂道をコンベアが流れている。

…ちなみにその中で、こけた。

ちょっと危険だと思う。
まぁ、僕のほかにこけている人は見なかったけど。




▲ラトビアの首都・リガで飲んだラトビアビール(とリンゴジュース)

まさか僕がバルト三国を訪れることになるとは…。
ここを経由したのもやはり飛行機代を浮かすため。

蛇足だが、バルチック・エアーは、控え目にいってもサービスが行き届いているとは言い難かった。
飛行機に乗り込むために寒風吹きすさぶ屋外に連れ出されたのはまあいいとしても…。
(それも8回乗ったうち、ここだけだったが…)



▲ラトビアの団地

この団地、いかにも旧ソ連という雰囲気だなぁとしみじみ思う。



▲ノルウェーの海

時刻は夜の10時近くというのにこの明るさ。
白夜でこそないにしろ、日本人の感覚からするとかなり不思議。
街も夜中まで人でごった返し、騒がしかった。



▲ベルゲン空港のセブン・イレブン

オスロ市内でもマクドナルドと張り合うくらいたくさんみかけた。
(むしろ多いくらいだったかも)
調べてみると、もとはアメリカの企業だけど、今はヨーカドーの傘下にあるらしい。



▲セブンイレブンで売られている商品

ただし、売られている商品はかなり違う。ほとんどが食品。
中でもサンドイッチなどの調理パンが多い。
そして、高い。
北欧の物価は高いとは聞いていたが、500mlのジュースが日本円で300円から350円からというのは…。



▲お茶

陳列棚で怪しげなお茶発見。何が混ざっているんだか…
面白そうだとは思ったけど、500円以上出して買うほどではないと判断(笑



▲フィヨルドツアー用鉄道

翌日はこの電車に乗ってフィヨルドを見に出発。
これに乗り遅れたら一日がおじゃんになるにもかかわらず、駆け込み乗車(笑
寝坊してしまったのにおいしそうな朝ごはんの誘惑に勝てなかった結果…

写真を撮る余裕はなかったけど、朝ごはんの質としてはこの旅行の中で最高ランクだった。
朝ごはんだけで1500円取られても妥当かなと思えるレベル。

寝坊しなければ、思う存分食べられたんだけど…



▲鉄道から見た風景

当たり前のようにこういう風景が続く。心なしか現地の人たちの表情も明るかった気がする。



▲同じく鉄道から見た風景

カレンダーの写真にでも使われそうな景色



▲バスから見た滝

鉄道から観光バスに乗り換え、ちょっとしたガイドを聞きながら進んだ。



▲これもバスの中から

これは厳密にはフィヨルドにはならないんじゃないかと思うが、
この辺も世界遺産に登録されていると言っていたようだった。
英語だったのでちょっと怪しいけど。



▲虹のかかった滝

肉眼でははっきり見えたけど、写真にするとよく見えないのが残念。
滝は多かったけど、虹が見えたのはこれだけだった。



▲遊覧船についてくるカモメ

ここから遊覧船に乗り換え、本格的にフィヨルド鑑賞。
船にカモメがついてくるところは小豆島行のフェリーと変わらない。



▲遊覧船から見たフィヨルド1


▲遊覧船から見たフィヨルド2

広大な景色が続く。
ただ、この辺から寒さで若干体調不良に…。
気温も肌寒いくらいだったし、風も強かったので体が冷え切ってしまった。
ココアはとてもおしかったけれど、それだけでは回復せず。

「日本円使えます」の張り紙や日本語のアナウンスに驚いた。
日本人は特にフィヨルドが好きな人種らしい。

ただ、「HOT CHOCOLATE」とはっきり書かれているのに、
「ココア!ココア!」と連呼して売り場のお姉さんを困らせている日本人のおばちゃん集団が若干恥ずかしかった…



▲遊覧船から船へ

今度は再び鉄道に乗り換え、山道を進んだ。
なんでも鉄道マニアには有名な鉄道らしい。
やはり日本人も多かった。あまりうれしくなかったが、仕方ない…



▲途中の滝

その昔、旅人が妖精に誘惑されたという伝説の残る滝。
それにちなんで、女の人が派手な音楽に合わせて滝のそばで踊るパフォーマンスがあった。
…なんかシュールだね、と笑いあった。



▲オスロに向かう鉄道

このあたりの風景はとても寒々としていた。
荒涼とした山肌。低い気温。
晴れていれば幾分違って見えたのかもしれないが…。



▲7月の雪

ついに今いるのとほぼ同じ高さで雪を見るように。
道理で寒いわけだ…



▲オスロのホテルの食事

ベルゲンほどではなかったが、とてもおいしい朝食だった。
(パンはもちろん、ハムやチーズが豊富)
これまでの道中、ほぼ晩御飯抜きという夜も何度かあったので、とてもうれしかった…
その日は急がなければいけない用事もなかったので、時間をかけてゆっくり食べた。

ちなみに、ノルウェーのホテルの質は朝食にスモークサーモンがあるかどうかで見極められるという話だったが、、
ベルゲンのホテルでもオスロのホテルでも、ともにあった。
ちゃんといいホテルを選んだらしい(笑

ノルウェーの朝食で印象に残ったのは、ライ麦を使ったクラッカー。
この地方の名物なのかは結局わからずじまいだったけど。



▲ホテルの内装

たくさんの絵が飾られていた。
室内にもたくさんあり、エロい絵がいっぱいかかってるねーと言って笑っていたが
後になってそれらがすべてムンクの模写だと分かった。
無知とは恥ずかしい…



▲ホテルの中に棺桶?

棺桶らしきものが、ホテルの廊下に無造作に置かれていた。
…一体どういう意味が込められているんだろう。



▲オスロの街並み

写真には写っていないけれど、大道芸人のような人たちがたくさんいた。
12時過ぎてもにぎやかだった街なのに、朝もにぎやか。



▲大聖堂


▲大聖堂内観

僕にははっきり分からなかったが、南のほうとは少し様子が違うらしい。
ロシア正教とかと関係あるのかなぁと…無責任な推測をして後にする。



▲トロル1


▲トロル2


▲トロル3

トロルのお土産でいいならばオスロ市内のどこでも買えた(笑
だけど、こんな人形もらってもどうしようもないよね?
(もちろん、お土産はもっと小さい)



▲ムンク・ミュージアム

不思議なことにアジア系・イスラム系の外国人居住地のそばにあった。
地価が低いんだろうか?

フェラーリが「家に飾っても恥ずかしくないような絵画」を
お土産に要求していたのを思い出したが、
エロい絵が多かったり、微妙に高かったりしたので、断念。



▲名物:スクリーム・ケーキ

もちろん本物の「叫び」も見たけど、なんだかこのケーキのほうが印象に残っている(笑
それにしても芸術家に統合失調の患者は多いな・・・と改めて思う。
薬もない昔、名をはせた人のほとんどが不幸な一生を送ったことだろう…。



▲ノルウェーのビール

その晩飲むためのお酒を買ってからノルウェーを発つことに。
僕はダーク・ホースという黒ビールを購入。

そろそろ現地の物価の高さにも慣れはじめていた…慣れとは恐ろしいもの。





今回はここでおしまい。

この記事はひたすら写真紹介になってしまったので、次はもうちょっと文章を書こうかな。

旅行記1 <7/7> 

2010-07-19 03:44:37 | Weblog
旅行から帰ってきてからずっと虚脱状態が続いています。

何をする気力も起きません。
練習をさぼり、問題集の表紙を長い間眺めるだけ眺め、
結局何もしないまま時間だけが過ぎていきます。

旅行は楽しかったんです。

でも楽しかった分だけ、ほろ苦い喪失感を残していきました。

仕方ないので、この旅を振り返って文章にしてみることにします。
仕方がないので、というのも変な言い方だけど。


最初に、この旅の狂気と思いつきに満ちた旅行経路を載せておきます。

 
 
模式的ではありますが、まぁ大体こんな感じ。
お暇な人は辿ってみてね(笑


以下は丁寧語を抜いて記してみます。ある個人的な目的のために。

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―


●7月7日 旅の始まりはスキンヘッド 

出発する日は6時起きだった。
ちなみに準備を全くしていなかったので寝たのは4時ぐらいだったが、意外となんとかなった。
「遠足の日の朝」の法則はこういうところでも適用されるらしい。

関空ついたら最初に外貨両替所に向かった。
ユーロは岡山でも両替できたけれど、
ノルウェークローネなんてマニアックな通貨はあいにく入手不可能だったから。


ところが、なんとそこでは「大変申し訳ありませんが、
こちらではノルウェークローネは在庫を切らしております」なんて言われてしまった…。
しょっぱなから予定外の事態に。

結局、その代わりに現地のATMで使えるキャッシュカードを作ってもらった。
日本円で入れておいたら、旅先で現地の通貨が引き出せるというすぐれもの。
北欧にはATMがたくさんあることは知っていたので、それをお願いすることに。

結果から言うと、それでユーロを引き出すこともでき、かえってキャッシュよりも重宝したんだけど、
いきなりこんなことになって大丈夫かなと不安に駆られたのもまた事実。

…まぁ、空港の中に他の両替所がいくらでもあることに思い至らなかった僕はたしかに馬鹿だったわけだけど。


その窓口でカードを作ってもらっているとき、
隣の窓口には、スキンヘッドにスーツというこわもてのおっさんがいた。

「はよせえや!乗り遅れるやろが!」

「何分かかる?…10分?5分でやれ!」

虫の居所が悪かったようで、怒鳴ってばかりいた。
乗り遅れるとしたら、それは余裕を持ってこない自分が悪いのにね。

僕は、隣の窓口の可愛そうなお兄さんに心から同情し、
僕の対応をしていたお姉さんが内心ホッとしているだろうことを思って、心の中で笑った。

尤も、臆病な僕もまた、からまれないように身をすくめていたんだけど。
面倒くさいことにはかかわりあいにならないのが一番…。



飛行機はフィンランド航空ことフィンエアーを利用した。

スチュワーデスさん(キャビン・アテンダント?)は聞いていた通りきれいだった。
個人的には、通路を挟んだ向こう側にいた乗客の女の子のほうが好みだったけど(笑

デジカメを大きな荷物のほうに入れてしまっていたので、残念ながらこの間の写真は無し。
シベリアの大地には三日月湖がたくさんあってなかなかきれいな景色だったから、
それを紹介できないのはちょっと残念なんだけど。


生まれて初めての機内食や飲み物のサービスに満足し、ヘルシンキ到着。
この辺から日本人がぐっと減り始め、旅行してる気分になってきたなぁと感じていたら、
後ろから日本人の団体さんがやってきた。

「さっき会社から電話かかってきてさー。こんなときまでしんどいわー」
そう言いながらも、がははと笑う本人たちは上機嫌。
対照的に、さぁいよいよ日本語の通じないところに来たぞ…と心細さをかみしめていた僕はげんなり。

このがっかり感、分かってもらえるかな?

(後になって分かることだが、ヘルシンキの空港では割と日本語が通じる。
僕としてはなんだか不本意だけど)

空港で、同じように一人旅をしているらしい韓国人の女の子を見かけた。
同じ極東の人間としてなんだか応援したいような気分になった。

…そういう気持ちも団体さんに台無しにされちゃったけど。



ヘルシンキで乗り継ぎ、パリのシャルルドゴール空港に向かった。


この旅では、僕の座席に間違って座る人が計2人いた。
8回飛行機に乗ったことを考えると多いのか少ないのかよくわからないけど、
とりあえず、今後その状況になってもスムーズに席を代わってもらえる自信がついた。
文法も単語も不要で、最低限のジェスチャーができればいいと分かったから(笑

ところが、代わってもらった僕の窓際の席は、
二重窓の内側の部分が明らかにずれており、一重窓になってしまっていた。
(つまり、外気と中を隔てているのは外側の1枚のみ)

高度があがるに従って外側の窓に結露がつき、それが凍るのが見えた。
外気はマイナス何十度。
…もし外側の窓に何か異変があったら僕はどうなるんだろうと
戦々恐々としながらその窓から外を眺めていた。

まぁ、そんな心配も杞憂に終わり、何もないまま無事パリに着陸。
(そんなに簡単に事故が起こってはたまらない)

そのことで文句は言わなかったけれど、
今思えばちゃんと伝えといたほうがよかったなと少し後悔している。
自分さえよければ…、という考えはやはりほめられたものではないよね?




サマータイムということもあるんだろうけど、パリは時間の割に驚くほど明るかった。
日本人が生活リズムを崩してしまうのは時差の問題だけではないだろう。


現地についてすぐ、カササギを見かけた。



▲カササギ。 泥棒なんて呼ばないで!

カササギは七夕伝説で橋を渡すとされている鳥。
この旅では至る所で見かけたが、日本では九州くらいでしかお目にかかることができない。

だから、7月7日に七夕伝説にちなんだ鳥に久々に出会った、というわけだが
この苦しい説明に納得いただけるだろうか?



その日は空港近くのホテルに宿泊した。
僕は全くフランス語が分からないわけだけど、
ホテルのチェックインはなぜか全部フランス語で行われたという不思議。



▲ホテルの窓から



ここまでの話はきっとつまらなかったことと思う。
一部の人が期待しているような話はなかったし、旅はこれから。

次回からは幾分面白い話もするつもりだし、写真の数も増える予定。



乞うご期待?


逃避行、終了。

2010-07-16 16:02:09 | Weblog
逃避行を終えて、帰ってきました。

いろんな場所に行って、いろんな人に会って、いろんなことをしてきました。


だけど、それはここには書ききれないくらいたくさんの経験。
僕の乏しい文章力では、恐ろしく冗長な記事になってしまいそうです。

旅のことを記すことは約束しましたが…どういう風に書こうかな。



強行プランだった割には疲れていません。


・・ぁ、いや、帰りの飛行機は疲れたか。

パリからヘルシンキを経由して関空へ帰ったんですが、
パリからヘルシンキまでは新婚夫婦の隣、
ヘルシンキから関空まではカップルの隣でした。(両方とも日本人)
何だろう…この取り合わせ(笑

ハネムーンであろう二人には一方的に気を遣って気疲れし、
未婚っぽいカップルには目の届く場所でいちゃつかれ、精神的にぐったり(笑

ようやく関空に降り立ったときには
なんだか体の中心にぽっかり穴があいているような気がしました。
10時間以上カップルの隣に座っていなければならないのは拷問だと思いました(笑


ちなみに、両者を見極めるのは意外と簡単です。
新婚夫婦は初々しい感じがして、未婚カップルはただひたすらべたべたしています。

そう言われた時はそういうものかと思いましたが、
現実に見てみると、確かにその通りでした。
勝手なイメージだし、確認はしていませんが、きっとあっていると思います。




この旅で最も印象に残ったのは、何といっても外国人の親切さでした。

フランスで、ドイツで、ノルウェーで、
困っている東洋の旅人を見かねた人たちが積極的に話しかけてくれました。

(フランス語は全く分からないし、
ドイツ語はドイツ語だということがわかる程度、
英語でさえ、ゆっくりしゃべってもらってようやく分かる程度だけど、意外となんとかなる)

白人も黒人も関係なく、概してみんな優しかったです。

肝を冷やした場面も何度かあったけど、今思えばそれもいい思い出。
逆にそれがなければ現地の人とコミュニケーションをとる機会もなかっただろうなぁ…。



きちんとした食事が取れず、
じゃがりこで飢えをしのぎ、お酒で腹を満たした夜もありました(笑

でも、そういうのも思い返してみると、やっぱりいい思い出なんですよね。


だから、海外旅行を考えている人には、
あえてツアーを選択しないのも一興だということを強調しておきたいです。

まぁ、移動に無駄は多かったし、
大きなトラブルに見舞われなかったのも幸運だっただけなんでしょうが…。

 


こうしてあったことを振り返っていると
文章で旅行のことを記録しておきたい気分になってきました。

多分、近いうちにまた更新します。

旅に出ようと思うんだ

2010-07-05 16:36:22 | Weblog
人生において、楽しいことや面白い事よりも
つらいこと悲しいことつまらないことのほうが多いです。圧倒的に。

だったら生まれてこなければよかった、というのはあまりに悲観的。

どうせ苦しい人生なら、少しでも楽しく生きる工夫をするほうがよほど建設的でしょ?


だから海外旅行にいくことにしました。
一切のことを忘れて、旅を楽しんでこようと思います。

7日の朝に発って、16日の朝に関空に帰ってきます。


去年の夏、牛馬のように(?)こき使われたので、
いつのまにかまずまずの金額がたまっていました。

今回はそれを使い切るくらいのつもりでいます。
去年は不満ばかり募らせていましたが、
これのおかげで旅費が出せるんだから人生万事塞翁が馬、といったところでしょうか。


旅行にはトラブルがつきもの。
実際に遭遇すると、想像していたよりも動揺し、不安になると聞きました。
今回はツアーではないし、準備も万端からは程遠い状態なので、
トラブルなく帰ってこられるとは思っていません(笑
 
でもまぁ、多分なんとかなります。
僕は意外と楽観主義なんです。


余談ですが、7月7日に数カ月ぶりの再会っていうのもなんか面白いなと自分で笑ってしまいます。
図ったわけではないんですけどね。

冷たいココロ、正義のココロ

2010-07-01 01:10:55 | Weblog
(この記事は長い、硬い、暗いの三重苦に加え、
元ネタを知らないとおそらく全く分りません 笑)


おそらく多くの人にとって、
正義とは炎のように熱いものというイメージがあるんじゃないでしょうか。
それが間違っているというわけではありませんが、
僕の思う「正義」は必ずしもそうではありません。


少し前に東野圭吾の「手紙」を読んだんですが、
その中になかなか興味深い言葉が出てきました。

短く言えば、理不尽な差別はあって当然のものだとする考え方。
むしろ差別や偏見を肯定するような言い回しでした。

(拡大解釈しすぎといわれるかもしれませんが…)

反感を覚える人がいてもいいと思います。
むしろいなければ大変なことだと思います。

でも奇麗事やウソを並べることが嫌いな僕からすれば
ある意味で胸がすくような思いもします。



次に思い出したのは、「ブラックジャックによろしく」のNICU編に出てきた弁護士。

僕は概してあの漫画が嫌い…というか主人公の自己満足的な正義感が嫌いです。
漫画だから主人公の独善的な行為が受け入れられる形で終わっているけれど
現実にはそんなに都合良く事が運ぶものか…と反感を抱かずには居られません。

ですが、NICU編だけは面白かったです。
障害を抱えていようと
命はそれだけで絶対的な価値を持つ貴重なものだという主人公の考え方には同意できるし、
一方で、所詮他人でしかない部外者(主人公)が奇麗事を並べるなと
憤る弁護士の気持ちも痛いほどに分かるから。
この世の中は弱者が生きていくには厳しすぎます。


偏見は絶対になくならないものだと思います。
自分の中にも確実にあります。
もっとも、世の中の大半の人間がそうだと思います。
それはある意味で自分の身を守る生理的な働きだから。


ただ、それが生理的なものだと分かってはいても、
障害児ゆえに時にいじめに遭い、
卑屈になりながら成長してきた弟を見てきた僕には
その弁護士の言いたいことが痛いほど分かります。


なのに、自分の中にも弱者に対する偏見の目があるのを常々感じているわけです。
弟に偏見の目を向けた人たちと同じように、僕も他の弱者に対してそうしてきました。
もしかすると弟にすらそういう感情を持っているのかもしれません。
だから、そんな僕には出生前診断が間違ったことだとは言えません。
弟を傷つけているのは心ない連中のせいだ、とは決して思いません。


他人に奇麗事など言われたくない。
何をもって幸せとするかなんて永遠に他人にはわかりっこないんだから…。
それはどこまで行っても変わりようのない事実。

たとえ親であっても子の幸せなんて分からないわけですからね。
期間を区切ったうえで法律的に「殺す」権利が親に与えられているというのも、
考えてみれば恐ろしく自分本位な制度です。
その目的が将来予測される子に降りかかる不幸を回避するためなのか、
それともそれによって自分が被る心労を避けたいと願うものなのかははっきりしません。
(今はどちらかだと仮定します)


血たとえ血のつながりがあろうとも、自分でないものはどこまで行っても結局「他人」。
人が原則的に自分の身を守るための選択をしてしまうのは
仕方のないところだと思うんです。
こういうことを考えることすら、自分の身の保身の一つ…。




ごちゃごちゃしてきたので、「手紙」の話に戻ります。

こういったことを踏まえたうえで、
「偏見」を容認してしまってもいいとは思いませんか?



冷めた考え方ではありますが、
正義にもとるようなものではないと思っています。
自分の弱さ・ずるさ・不正を認めたうえで、表面だけ繕うことはしない。

僕の今のスタンスとしてはこんな感じです。
だから、物議をかもしたらしいその言葉も僕には受け入れられます。


反論は当然あるでしょう。

この考え方を否定する人として真っ先に父親が思い浮かびます。
こういう話をし始めると結論の出ない不毛な口論になるので、
「大人になった」僕はそういう話は控えるようにしているんですが(笑












 


・・・あまりに眠たかったから早く寝ようと思っていたのに、
妙なところでスイッチ入ってたぎってしまいました。。

実習でそういうことを考えるきっかけはありましたが、
睡眠不足って妙な刺激を与えてくれるもんですね・・^^;