暑くなるにつれて「飲む点滴」こと経口補水液のCMをよく見かけるようになりました。
ステマではありませんが、夏場の熱中症予防として経口補水液は非常に有効だと思います。近くのドラッグストアなどで簡単に手に入るので是非有効活用してください。
各自の予防により熱中症で救急外来を受診する人が減れば、病院で働く人間からしても非常にありがたいですんですよね。・・経営者側にとってはそうでもないかもしれないけど。笑
問題点はちょっと価格が高いことでしょうか。確か定価は500mlのペットボトル1本が200円程度。救急外来で点滴してもらうのに比べれば安く済むとはいえ、つきつめればただの砂糖入り塩水なんだからもっと安くしてほしいもの。
スポーツドリンクも熱中症予防におすすめとよく宣伝されています。ただ、スポーツドリンクは清涼飲料水としてのおいしさが重視されているので、糖分たっぷり。飲んだ後にかえって喉が渇くという印象を持っている人も多いんじゃないでしょうか。
そこでスポーツドリンクから経口補水液を作る方法を考えてみました。
OS-1、ポカリスエット、アクエリアスの成分は以下の通り。
【OS-1,ポカリスエット,アクエリアスの成分表】
OS-1にはスポーツドリンクの2-3倍のナトリウム(食塩)が含まれており、糖分はおよそ半分と言うことが分かりました。
というわけで、作り方です。
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【スポーツドリンクから経口補水液(1L)を作る方法】
<材料>
・スポーツドリンク:500ml
・水:500ml
・食塩:2.5g
<手順>
1)スポーツドリンク500mlに水500mlを加えて2倍に希釈する
2)食塩を2.5g加える
これだけ。小さじ1杯で食塩6gだそうですので、半分弱加えてください。
(OS-1は経口補水液の中でも塩分が少ない方なので、丁度半分加えても問題ありません)
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ついでなので、
【塩と砂糖と水だけで経口補水液(1L)を作る方法】
<材料>
・水:1L
・食塩:3g(小さじ1/2)
・砂糖:25g(大さじ3)
・レモン汁など:適量
<手順>
全部混ぜる。以上。笑
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ネットで見つけたレシピでは砂糖をスポーツドリンクに近い量入れるようになっていましたが、OS-1を再現するのであればこちらの方が正確です。ただし、おいしくないと思うので、レモン汁などで飲みやすいようにする工夫が必要だと思います・・。
ひとつだけ注意しなければいけないのは、経口補水液には塩分が多く含まれていること。OS-1の500mlのペットボトル1本に1.5gもの塩分が入っています。肝臓、腎臓、心臓の病気や高血圧などで塩分制限をしている人は注意が必要です。
摂取の目安は1日に1本500ml、多くて2本1000mlまで。
この記事がこの夏の熱中症予防に少しでも貢献できれば、医療従事者として冥利に尽きます。