風吹く豆腐屋

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シカゴ観光あれやこれ

2018-04-30 14:01:18 | Weblog

4/14~4/20の1週間、海外学会に行ってきました。

場所はアメリカ、シカゴ。

 

寒いとは聞いていましたが、実際滞在期間中の天気予報はこんな感じ。

 

 

4月中旬とは思えない驚異的な寒さです。。

 

 

ちなみにポスター発表とはいえ、英語での発表。

言語の不安もかなりありましたが、どうにか終えてきました。

 

合間を縫って全力で観光してきたので、写真で紹介します。

 

着いた当日の写真。

霧でかすんで高層ビルの最上階が見えないという、かつてない光景。

 

ケチャップを使わないシカゴ名物のホットドッグ。

陰に潜んでいる青い唐辛子が辛い。。

まずいわけではないけれど、一度で満足しました。

 

 

街並みはこんな感じ。気温だけじゃなくて景色もどこか寒々しい。

 

 

学会会場。3つの建物からなる施設で、端から端までは相当距離があります。

日本にはこの規模の箱は多分ありません。

 

●フィールド自然史博物館

 

日本の博物館にある「恐竜の化石」はほとんどレプリカですが、アメリカでは本物の化石が見られます。

恐竜好きとしては外せないと思い行ってきました。

 

一番人気のティラノサウルス「スー」。

今は展示されていないという事前情報がありあきらめていましたが、ガラス越しに見ることができて大満足。

世界一高く取引された化石ということらしいです。

 

この辺も本物だと思うんですが、レプリカかどうかの記載がはっきりなくて断定的なことは言えず。

恐竜以上に古代の哺乳類の骨格標本が多くて面白かったです。

 

 ●シンフォニーセンター

アメリカ5大オケといえば、ボストン、ニューヨーク、クリーブランド、フィラデルフィアに加えてシカゴです(行く前に調べた)。

日本公演があったとすればおそらく4-5万円は超えるであろうチケットが99ドルで買えました。

(学生席は20ドル台だったけど、直前まで席が確定しないらしかったので一般席を購入)

 

 

 

 

曲目は

Walker Lyric for Strings
Copland Lincoln Portrait
Dvořák Symphony No. 9 (From the New World)

アメリカに行って「新世界より」を聴くという、ある意味でご当地プログラム。

リンカーンポートレートは詩の朗読付きで、愛国心の強い現地人によるスタンディングオベーションが見られました。

ドボルザークのほうは当然のように上手で、とても気持ちのいい演奏でした。

べただけどやっぱり終楽章が好きです。
 
ムーティも76歳ながらとてもきびきびしていてました。

こちらのスタンディングオベーションはリンカーンを超える勢いでした。

いいものに惜しみない賛辞を贈るアメリカ分化はとてもいいなと思います。

本当はもっとマニアックなメインがよかったなと思っていたんですが、大満足して会場を後にしました。

 

開演前、席の案内をしていた太った白人のおばあちゃんに何度か話しかけられました。

 

「どこから来たの?」

  ―日本から来ました。

「東京の方?大阪の方?」

  ―東京よりは大阪に近いですね。

「あらそう」

 

みたいなやり取りのあとにっこりして満足げに仕事に戻っていきました。

海外では日本なんて誰も知らないと聞いたものですが、親日家も意外といるみたいです。

 

●道端の現代アート

道端に巨大なオブジェが唐突に出現するのがこの町の特徴かもしれません。

 

銀のマメ。

 

瞬きするプロジェクションマッピング。

手前の石柱には黒人男性の顔が投影されています。ちょっと怖い。

 

●シカゴ美術館

トリップアドバイザーでランキング上位に入った美術館だそうです。

印象派の有名な画家の定番ものから現代アート、東南アジアの石像などいろいろな展示物がありました。

 

美術館のシンボル、ライオン像。

 

カイユボットの「パリの通り、雨の日」

 

スーラの「グランド・ジャッド島の日曜日」


シャガールのステンドグラス。


美術館内での昼ご飯。

ジュースが王冠で封されているのにどこにも栓抜きがない。。。

売り場のおねーさんに栓抜きどこって聞いたら、料理を取り分けるようの大きなスプーンで開けてくれました。

お礼を言って受け取ると「ほんとは手でひねって開けるのよ」と言われたのが今回の旅行の一番のカルチャーショックです。笑

 

言わずと知れたピカソ。

 

現代アートコーナーにウォーホル。アメリカっぽい。

 

ホッパー「ナイトホークス」

ウッドの「アメリカン・ゴシック」が展示されておらず見られなかったのは残念でした。

 

 

誰の作品か忘れましたが、stillというタイトルがついた現代アート。

手術器具の中に打腱器が混ざっているところが素人だなあとニヤニヤ。

 

美術館の写真ももっとたくさんありますが、このくらいにしておきます。

すぐ出るつもりで速足で回ったのに3時間くらいは中にいました。

建物自体がごちゃごちゃしているうえに順路がなくて分かりにくいので、

時間を節約したいなら事前に施設内の構造を把握しておく必要があります。

 

これが4月の当たり前の光景。。

 

高層ビルがおしゃれできれいな街でした。

 

学会会場内のマクドナルドでハンバーガーとコーヒーを注文したら出てきたのがこれ。

いい加減な仕事が目に付くことはあります。

 

今回30人規模のご一行様の食事会を幹事として企画しました。

事前のメールでのやり取りが面倒くさかったけど、無事終わりました。

この写真はコースの中のメインディッシュRoasted Prime Rib of beef 450g。

頑張ったけど食べきれず。

 

 

中華街に行ってご飯を食べました。

ファーストフードで荒れた胃腸に辛くない中華が染み渡りました。

 

滞在期間中で唯一晴れた1日のみ、トランプタワーの最上階がはっきり見えました。

 

シカゴはジャズやブルースも盛んな街だそうです。

飲み会の2次会としてジャズバーに行ってみました。

なかなか日本…というか岡山にいたのではこういう経験できないので面白かったです。

 

日本でも流行っているという脱出ゲームをしてみました。

現地の黒人カップル2人と我々4人でチームを作って挑戦しました。

外から店の人が適宜ヒントをくれるのですが、残り1分でクリアでき大盛り上がり。

こういう経験をしていけば英語話せるようになりそうな気がしました。

初対面の黒人とハイタッチする機会なんてもう二度とないと思います。笑

 

ぶれぶれですが、スポーツバーで大谷が出場している試合を観戦しました。

シカゴのチームが出ない番組はチャンネル登録されておらず、

店の人が15分くらい悪戦苦闘していましたが見事見ることができました。

この日は打たれまくってましたが。笑

 

とうもろこしの愛称があるんだとか。

 

夜のシカゴリバー。

 

これもシカゴの名物料理だというイタリアンビーフ。

肉はゆでてあるので比較的食べやすいと最初は思ったけど、やっぱり肉が多すぎる。

 

シカゴ発祥のギャレットポップコーン。

お土産の中で一番喜んでもらえました。

日本にも進出しているものの、岡山にいてはなかなか食べられそうにないのでよしとします。

 

娘用のぬいぐるみ、ギャレットポップコーン、フランゴのミントチョコ、ファニーメイのチョコレート。

シカゴならではのお土産を頑張って買いそろえました。

 

●国際外科医学博物館

悪天候のため皆で観戦する予定だったメジャーが延期。

浮いた時間でマイナースポットを巡ってみました。

僕も一応外科医なので、外科博物館とやらに足を延ばしました。

 

今も使われている器具が博物館に展示されている不思議。90年代にはすでに今と同じ形で開発されていたとのこと。

最先端の癌研究を学びに行く一方で、外科手術が数十年変わっていないというのは対照的で興味深いです。

 

 

 

結石。

ネットでこの施設を訪れた日本人がこの15番を「尿路結石」と書いてありました。

僕の目には「胆石」にしか見えません。

本当に尿路結石と書いてあるのか確認したところ、カルシウム結石としか書かれていませんでした。

こうやって情報が間違って伝わっていくんだなとしみじみ。

 

 

リンカーンパークの植物園の中には金魚やコイがいました。意外とみかけるアジアの文化。

 

郊外では人懐っこいリスが走り回っていました。かわいい。

 

アメリカ癌学会に行き、ガンを見ました。

 

●ペギーノータビート自然博物館

この博物館は子供向けの学習施設という印象でした。

年中蝶を羽化させている部屋というのがウリだとのことで立ち寄ってみました。

色々な蝶(一部は蛾)が同じ部屋に飛んでいるのは圧巻ではありましたが、

それ以上にちょこちょこ走り回っているこのウズラのほうがかわいかったです。

 

お土産コーナーにあったニット製のネズミの解剖キットモデル。アメリカ人の感性はよく分かりません。

 

ハゴロモガラスという鳥が異国情緒あふれる歌を奏でていました。

こういう鳥を見るにつけても遠くに来たなあと感じました。

 

 

道端の巨大な現代アート。

道を曲がった先に突然現れるのでちょっとびっくりします。

 

空港で飲んだサミュエルアダムス。

アメリカのビールって思っていたよりおいしかったです。

暑ければもっと進むんだろうな。

 

上記ビールと一緒に、本格派ハンバーガーを空港で食べました。

確かにおいしいけど、毎日毎日こういう食事ばかりで嫌にならないんだろうか。。

 

 

遊んでばかりのように見えるでしょうけど、勉強もちゃんとしました。

発表も観光も楽しく、充実した1週間を過ごしました。

機会があればまた海外学会行ってみたいなと思います。


なますを吹いてみた春の日曜日

2018-04-09 21:47:36 | Weblog

 

 

この前、郊外の病院での非常勤勤務に向かっているときのこと。


はじめてネズミ捕りにつかまってしまいました。


全然速度を出しているつもりはなかったのですが、

「ここ制限速度50㎞/hなんですよ。17㎞オーバーですね」とにっこり。

歩行者とか自転車はまずいないし、路肩に店も全くないような郊外の道。

ここが制限速度60㎞/hじゃない方がおかしいだろと正直思いました。

(まあそれでもオーバーではありますが)

 

「ずいぶん急がれていたようですが、何か理由でも?」

「〇時から仕事です」

「ああ、それはそれは」

嫌味交じりの不毛な問いにイライラ。

解放されたあともしばらくしょぼーんとしていました。

 

1週間後。

同じ道を通る必要があったので、制限速度を厳密に守って通行してみました。


当然のように、追い越し禁止区域では後続車ずらり。

ほらみろ、だれ一人こんな制限速度なんて守ってないじゃないかと、その時は思いました。

片側2車線になるや否やびゅんびゅーんとみんな僕を抜き去っていきました。


でもしばらくして気づいたんです。

車間距離を縮めることなく後続してくる一台の車があることに。

 

そのドライバーも最近捕まった・・なんてことはさすがにないだろうから、

普段から制限速度を厳密に守ることを心がけている人だったんでしょう。


交通マナーの悪さで有名な岡山にも(僕も決して人のことは言えない)

そういう殊勝なドライバーがいるんだなと、

ネズミ捕りにつかまることで初めて気づいた春の日曜日でした。

 

国の手のひらの上でいいように転がされている気がして嫌だけど、

捕まることで安全運転を心がけようという気にはなりますね。

いつも焦る必要がないように、余裕をもって出かけるようにしようと思います。

 


外科医は裁縫上手?

2018-04-02 20:16:46 | Weblog

けがした人の傷を縫っているときに「外科の先生は裁縫も上手なの?」と聞かれることがあります。

「どうでしょうねー。使う道具が違いますからわかりません」といつも答えています。

 

昨晩、20年ぶりに裁縫する機会がありました。

新年度が始まるのにあたり、娘の保育園で使う布団に名前を書いた布を縫いつける必要があったんです。

ほとんどは妻がしました。

前の職場ですることが多かったとかで手際がよかったです。

 

僕も針と糸を借りてやってみましたが・・ダメでした。

まず玉結び、玉止めができない。

あらぬところに糸をかけてしまう。

・・何より、遅い。

 

悔しかったので外科縫合練習用の持針器と攝子(ピンセット)を持ち出してみましたが、使えませんでした。

外科縫合用の針は湾曲していて端に「弾器孔」という糸をかける穴がある(イラスト参照)のですが、

布にこの針を使えこの部分が針穴を広げ、玉結びした部分が抜けてしまう恐れがあります。

(人の組織は弾性があるのでそんなこと気にしなくていいんですけどね)

それ以上に厚みがない1枚の布は攝子ではつかみにくく、あえてそれらを使うメリットがありませんでした。

 

しばらく、どうにか外科の器具を使って効率よく裁縫する方法がないか考えてみましたが、結局いい方法を思いつきませんでした。

やはり裁縫には専用の道具を使うに限るようです。

(ただ一点、玉止めだけは外科用の持針器を使うと普通の裁縫道具を使うよりもきれいにできました)

 

結論、

 

外科医の裁縫が上手かどうかは人による 笑