風吹く豆腐屋

内容はいろいろ。不定期更新中。

夜「に」駆ける

2021-04-04 21:22:17 | Weblog
スピッツ好きは「夜に駆ける」「群青」という曲のタイトルを聞くとパクリじゃないかって思うんですよね。(スピッツは「夜を駆ける」)

そんなわけで前々から少し気になってはいました。YOASOBIというユニット。
一度You Tubeで聞いたときは、ふーん‥こういうのが若い子には受けるのねと思ったくらいでした。
作詞作曲者は今26、ボーカルの子はまだ20というし、34の僕が聴くのはちょっと気恥ずかしいと思っていました。

だた最近テレビでこの前の紅白の映像を見て、いいなと思うようになりました。
図書館風のステージで歌ってるのがなかなかおしゃれなんですよね。
最初は音楽そのものというより雰囲気に惹かれたところはありますが、ワーグナーのオペラしかり美術的な演出って実は重要ですよね(とか言ってみる)

この曲は短篇小説に歌をつけるという企画だそうです。
You Tubeの公式映像をみて、なんだ心中の話か‥死ぬ死ぬ詐欺の女の子って嫌いなんだよなと思っていたんですが、くり返し見るうちにだんだん可愛く見えてきました。笑

元になった短篇もネットで読んでみました。その作者も20歳くらいの大学生らしいです。

あーなるほど。この動画と歌詞の通りね、と思ったところまではよかったんです。
残念なのは同じ作者の後日談的な追加の短篇。
ぇ、そのオチ要る?と思わずにはいられませんでした。
ともに1分もあれば流し読みできるくらいの文章量なので興味がある人は読んでみてください。これ蛇足だと共感してくれる人、少なくないと思うんだけどな。

このユニットの他の曲はちゃんと聞いていません。今の所、気に入ったのはこの曲だけ。
あとから考えてみると椎名林檎の愛妻家の朝食にちょっと似たところがある気がするんですよね。速弾きのピアノが後ろでコロコロながれているところなんか。
打ち込みの電子音もゲームのペルソナシリーズの音楽と似てるところがあってこれも僕好み。
今となっては「聞かず嫌い」をしてただけなのかなと思います。

これだけポップスの曲が好きになったのはLemon以来です。Lemonを練習したように、この曲もカラオケで弾けるように練習しています。
ただテンポが速いうえに細かい音符が多いので歌詞をなぞるだけでもまあまあ難しいです。
間奏に至っては何回聴いても覚えられない箇所があって、こちらは今はちょっと諦め気味。

流行りの歌を一曲マスターしておくと、飲み会の2次会で役に立つんですよね。ザ、宴会芸という感じで 笑。
まあ、コロナ第4波なんて言われてる今、そんな飲み会が次いつあるのか分かりませんが‥

テレビでマツコが懐かしい感じがすると評していました。意外とおじさん世代にもささる音楽なのかもしれません。




2〜7%の呪い

2021-04-01 21:22:44 | Weblog


ついてないときは色々重なるものなんでしょう。

やらかしてしまいました。
完全な自分の不手際で誰のせいでもありません。
文献的には2〜7%の確率で1〜6 ヶ月後くらいに検査異常が出ます。必要に応じて徹底した治療をしないといけません。家族への接し方も変わります。
患者さんへの説明で数字を使うことはよくありますが、いざ自分のこととなると確率論じゃ割り切れないなと思いました。可能性が低かったとしても自分がそうなってしまえばその数字になんの意味もない。そう思いますよね。

そんなわけで、2日くらいちょっと凹んでました。

でも今は落ち着きました。
意外と立ち直りが早いのは僕の数少ない長所の1つです。

空が落ちてくることに怯えて過ごすよりは、空が落ちてきたときの対応を考えた上で泰然と過ごす方がいいです。これで割と合理主義者なんです。
自分が思っていたよりもメンタルがタフなのは最近になってわかった僕の強みです。



ユニクロと村上春樹のコラボキャンペーンを見て、懐かしくなって久しぶりに小説を読み直しています。

経験を積むとガラリと読後感の印象が変わることってありますよね。
「多崎つくる」は一度読んで暗いしよく分からないしつまらないと思っていましたが、読み直してみると前より登場人物に感情移入できるようになっていました。
謝りたくても謝れない状況は確かにあるしどうするのが正しいのか判断できないこと(その時だけでなく後になっても)って僕が思っていた以上に多いことなのだと今は知っています。

あんまり変わらないつもりでも着実に僕は年をとっているのだと感じました。そして瑞々しい感性は確かに加齢と共に失われるかもしれないけど、ある種の感性は歳をとって初めて得られるのかもしれません。