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2020.12.5 『深沢』(ふかざわ・212m)  馬産地で三角点を目指す

 日曜の朝は厚真町の原野で目覚めた。

外気温が-2℃のこの朝、

-25℃対応のシュラフに入って寝ているのに、

なんだか寒いような気がして、

またよく眠れなかった。

どういうこと?

 『深沢』は安平町と厚真町の境界上にある。

そしてこれに登るには、

安平町早来守田から、

途中までではあるが、

地形図に林道が記されている。

これを利用しようと現地に行ってみると、

その入口に「進入禁止」の警告板だ。

ここは「橋本牧場」の所有地のようだ。

この林道入口横に、

大きく「橋本牧場」と書かれている。

橋本聖子参議院議員の実家か?

「進入禁止」と書かれていたのでは、

それを無視して侵入することもできず、

地形図を再度確認する。

そして南側から尾根に取り付き、

尾根筋を詰めてピークを目指すことにした。

取り付き点まで行ってみると、

ここにも胆振東部地震の爪痕が残っており、

災害復旧工事の最中だった。

ただ、この日は日曜日なので工事は休みだ。

ウィークデーだったなら、

工事関係者に申し訳なくて、

登るのをあきらめたところだった。

 7時50分、巨大な砂防ダム建設現場横をスタート。

すぐ牧草地に上がる。

そして笹薮に入った。

笹の密度は濃いが背丈が低いので、

問題なく登って行く。

Co.150で尾根上に上がると、

作業道跡が現れるも、

密生した笹に覆われて利用する意味もない。

笹を漕ぎながら広い尾根筋を進む。

時折木々の切れ間から東方面の風景が望まれる。

広葉樹林帯の樹木は薄いのだが、

とにかく一面笹の海だ。

そしてCo.160から180にかけての辺りがひどい!

密度が濃い上に丈も私の背を超えた。

入り組んだ濃い笹の茎が脚に絡みついて、

さっぱり進めない。

思わず「このやろう!」と声に出して抵抗する。

このひどい笹は距離にして50mほどか?

それがやけに長く感じる。

ようやく笹地獄を抜け出すと、

また元の密度に変わり、

ひどく楽に感じた。

あれが目指すピークか?

と期待させる小ピーークをいくつか過ぎ、

9時20分、四等三角点「深沢」

時間は短いが山旅の最後が最も苦労させられた。

標石が笹に埋もれていたので、

できるだけ丁寧に刈り取ってやった。

 下山は笹に埋もれながらも、

シカ道を探っていくらか楽ができた。

しかし例の笹地獄にはやはり飲み込まれることとなり、

その中をもがいてもがいて脱出。

その後樹林帯を抜けると、

広々とした安平町の風景を楽しみ、

10時40分、駐車地。

後片付けを済ませ、

この朝目にした馬が草を食む風景を、

再び眺めて帰途に着いた。

二泊三日の山旅で、

8つの三角点に立ってきた。

晩秋の里山歩きは実に楽しく、

深く心に刻まれるものであった。

 

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