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2020.12.12 『鬼武士』(おにぶし・294m)~『五十沢』(ごじゅうざわ・176m)  予期せぬ大展望!

 土曜の朝、途中でHiromiを拾い、

厚真町を通りむかわ町に向かった。

積雪がないこと、

天候が晴れやすいことを考慮すると、

この時期は太平洋高気圧の影響を受けやすい地域がいい。

実際にこの朝も、

江別の自宅を出たときは、

少々雪が降っていた。

それが由仁町を過ぎると晴れだし、

厚真町からはスッキリした晴れ模様となった。

 道々59号線をむかわ町に向かって走り、

むかわ町栄地区で右折し、

「五号沢川林道に入る。

すぐに現れる「五号沢橋」を渡り、

少し走ると右手に廃道になった、

古い林道入り口が現れたので、

そこを駐車地とし、

9時ちょうど徒歩でスタートした。

そして200mも歩くと、

施錠されたゲートが現れた。

この辺りの林道ゲートは、

どこも頑丈さに欠ける、

実に頼りないものだ。

ゲートを過ぎて進むと、

最近車が入った痕跡はなく、

広くて明るい林道が気持ちよい。

地形図通り直線的な林道が続く。

歩いていると進行方向右手に、

土砂崩れの生々しい跡が見られた。

紛れもなく2年前の胆振東部地震の爪痕だ。

ただその土砂で埋まったであろう林道は、

それらがきれいに取り払われていた。

まだまだ使命を果たさなければならない、

重要な林道ということだ。

そんな災害の風景を目にしたり、

結氷し始めた小沢を眺めたりと、

飽きのこない林道だ。

それに林道そのものがきれいだ。

エゾシカの痕跡が薄く、

故にそのフンを目にすることもない。

安心して歩ける。

そもそも林道ゲートにあった、

この山域での「発泡禁止」という警告板が、

何よりも我々に安心感を与えてくれた。

 Hiromiとペチャクチャしゃべりながら歩き、

Co.150で林道脇の小尾根に取り付いた。

当初の予定通りだ。

尾根筋ははっきりしている。

細尾根の部分もあるが問題ない。

登っていくと、

突然前方に大きな反射板が現れた。

これは想定外だった。

相変わらず元気なHiromiがガシガシ登り、

反射板の上に出た。

するとそこは北から南方向に、

遮るもののない展望が開けたピークだった。

そしてそばの木には、

これまでよく目にしてきた、

黄色い私製標識がつけられていた。

どなたがつけられたものかは知るよしもないが、

こういう標識はないよりあった方がいい。

ただ、三角点ピークは更に一つ奥にあるので、

先にそちらに登って標石を確認。

10時25分、三等三角点「鬼武士」

標石周りはきれいだった。

そして反射板の上に戻って、

素晴らしい風景を楽しみながら、

ちょっと早めの昼食とした。

それにしても、

ここでこんな素晴らしい展望に巡り会えるとは・・・

 下山は登路の尾根をそのまま下って林道へ。

ゲート方向に向かって戻るが、

しばらく歩くと往路では気付かなかったものが、

突然目に飛び込んできた!

それはなんと杉の木ではないか!

北海道では道南の一部にしかないと聞く。

それがまたどうして、

この林道沿いに林立しているのか?

数は多くないが貴重なものを見ることができた。

 その後五号沢川に支流が流れ込む地点から、

急な尾根に取り付いた。

この尾根の先には、

標高が200mに満たないものの、

四等三角点が存在する。

それに登ってみることにした。

もう地面が凍りつき、

固く締まっているので、

急な尾根の登行は危険だ。

Hiromiは四つん這いになって登る。

しかし登りきると、

笹つきの尾根は広く、

傾斜が緩やかになった。

広い笹原を越えながら、

いくつかの小ピークを過ぎて、

12時40分、四等三角点「五十沢」

標高が200mにも満たない四等三角点なぞ、

訪れる人もなく、

標石が笹に埋もれていたので、

Hiromiと思いっきりきれいにしてやった。

 下山は種々現れる作業道を利用し、

登路の一本東側の尾根を、

五号沢川に下った。

そして林道に戻ると、

もうそこはゲートのすぐそばであり、

13時20分、駐車地。

予想を遥かに超える素晴らしい山だった。

必ず再訪するであろうことを確信して山を離れた。

 

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