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2020.12.24 『天狗山』(330m)  原風景の中で雪の里山に登る

 昨日の朝家を出て栗山町に向かった。

栗山の未踏三角点を求めるつもりだった。

しかし現地に行ってみると、

先日の大雪の名残で道路脇の雪が高く、

なかなか駐車スペースを確保することができない。

しかたなくだんだん雪の少ない、

南方面に移動することになる。

そして南角田から「多良津川」に沿って伸びる、

「不動の沢林道」から、

『天狗山』に登ることにした。

そこに行ってみると、

林業関係の作業が継続されているようで、

林道入口まで除雪してあり、

十分な駐車スペースも確保できた。

 積雪はまだスノーシューを使用するほどでもないので、

スパイク長靴で登ることにした。

私の原風景の中のこの山には、

今年初めて登ったが、もうこれが4度目になる。

ただ雪景色は初めて見るので楽しみだ。

 9時45分、林道入口の駐車地をスタート。

林業関係の作業はどこで行われているのか、

少々気になっていたが、

それは林道入口付近だけのことだった。

その後はハンターのものと思われる、

大型四輪駆動車のタイヤ痕が残っていた。

ただそれも最近のものではないようだ。

タイヤで踏み固められたワダチを歩くのは楽だ。

歩き始めて500mほどでエゾシカの防護柵が現れ、

扉を開けて中に入った。

その後また500mほど歩いて、

ヘアピンカーブを曲がったところにゲートがある。

開放されていたことはない。

そして車のタイヤ痕は、

このゲートの前で引き返していた。

この先の「不動の沢林道」は、

一歩一歩湿って重い雪を、

踏みしめて歩かなければならない。

また頭上の枝からは雪の塊が、

折からの暖気で落ちてくる。

歩いているとあちこちから、

それらが落下する音が聞こえる。

バサッ! バサッ!!

その雪塊が頭を直撃したなら、

ヘルメットを被っていても、

簡単に首の骨が折れてしまう。

従って頭上に木々の枝が張り出す辺りでは、

自ずと緊張させられ、

バサッ! という落下音にはドキッとさせられる。

 林道を歩いて針葉樹林帯に入ると、

周囲のトドマツの太い幹に、

ヒグマの爪痕が生々しく残されている。

堅い幹にいったいどれほどの力を加えたなら、

このような爪痕が残るというのか?

そんなヒグマの爪痕が、

ここの針葉樹林帯には数多く残されている。

 林道はCo.250で「天狗山林道」の分岐を迎え、

それを200mほど過ぎた地点で、

北海道電力の送電線保守管理用の刈り分け道が現れる。

そこからこれにのって送電線の直下を登る。

すると背後に送電線をはじめとした、

北の風景が広がり始める。

このルートの一番良いところだ。

そんな素晴らしい風景を眺めながら登り、

Co.280で「天狗山林道」に上がる。

この「天狗山林道」は新しく、

地形図には記されていない。

そしてこの地点からは、

目の前に『天狗山』の頂上部が全て見えている。

それをひと登りして、

11時30分、四等三角点『天狗山』

ここで昼食とした。

その間に木々の間から風景を望むも、

この日はなんだかもやがかかったようで、

遠くが見通せない。

まるで黄砂に覆われたような、

または煙幕に覆われたような光景だ。

 下山は林道をショートカットする。

林道ゲートまでは下らず、

その前に斜面を下って「不動の沢」に下りた。

水量の少ない不動の沢を渡り、

対岸を登り返して林道に当てた。

ちょうどエゾシカの防護柵扉のところに出た。

あとは短く林道を歩いて、

12時55分、駐車地。

いやあ、雪のある原風景の中の、

『天狗山』もまたよかったなあ。

 

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