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2020.12.27 『仁達幌』(にたっぽろ・242m)  地震の爪痕を見て進む

 日曜の朝は-10℃の中、

また少し寒い状態で起きだした。

ところは安平町早来守田。

新しいシュラフをインターネットで発注した。

安いので性能はどうなのか?

届いてからのお楽しみ。

 7時30分、「知決辺川」に沿って伸びる、

林道入口を徒歩でスタートした。

駐車地点には大きく「工事関係者以外立ち入り禁止」、

と書かれている。

それで日曜日だと工事が休みだろう、

と予測して立ち入ることにした。

ただ車の乗り入れはいささか気が引けるので、

2kmちょっとある、

目指すピークへの取り付き点まで歩くことにした。

空気が冷たく手先が痛くなる。

この辺りは2年前の「胆振東部地震」で、

土砂崩れが多発したところだ。

そのあとを受けて災害復旧工事が進行中なのだ。

 歩き出して間もなく、

古いトラクターや車の残骸が放置されていた。

その残骸の様子から察して、

地震による被害ではなさそうだ。

それより田園地帯だったこの辺りが、

山から崩れ落ちてきた土砂に埋まり、

離農を余儀なくされた農家が、

やむなく放置していったものだろう。

誠に無残な残骸だ。

その後林道は直線的に伸びて行く。

かつてそこを通っていた林道は、

全てが土砂に埋め尽くされ、

災害復旧工事によって、

新たな林道が蘇ったようだ。

真新しい林道が続く。

そして主に進行方向左手の山肌が、

凄まじく削ぎ落とされている。

土砂崩れの生々しい跡だ。

そんな土砂に押し流された樹木が、

あちこちに集められて山となっている。

また、進行中の復旧工事に関わる重機が、

この日はたくさん休止状態にあった。

 地震による凄まじい景色を眺めながら2.4km歩いて、

8時10分、尾根に取り付いた。

林道を歩きながら見てきた笹が、

かなり濃かったので心配していたが、

運良く取り付き点からの尾根の笹は薄かった。

そうなると登行、歩行が楽しくなる。

天気もよく青空が素晴らしい!

尾根筋は明瞭で歩きやすい。

二つの明瞭なピークを過ぎると、

一旦下降して最後の登りとなるが、

そこで笹が密度を増した。

先を行くHiromiが笹の海に飲み込まれそうだ。

ギリギリ頭が笹の上に出ている。

そしてようやくピークに達したようだが、

笹が濃くてなかなか三角点標石を、

簡単には見つけられないようだ。

そこへ私が到着してすぐに見つけた。

深い笹の中だ。

早速タチバサミを出して笹を刈る。

8時55分、二等三角点「仁達幌」

綺麗になった三角点で記念撮影。

初登の儀式はバウムクーヘンではなく、

この日はHiromiが持参した、

小さなまんじゅうだった。

 下山を開始する前にちょっと位置をずれて、

北に広がる伐採地の風景を眺めた。

やはり広い風景はいい。

 下山で林道に下りる際、

登路の尾根筋を外して隣りの尾根を下った。

すると土砂崩れで生じた樹木が、

入り組んで山となっていた。

そんな光景が数えきれないほど散在しているのだから、

地震というのは本当に凄まじい力をもっている。

 8時55分、林道に下った。

そしてまた地震の災害現場を眺めながら歩き、

10時20分、駐車地。

この山行は二等三角点に立てたことより、

「胆振東部地震」の凄まじい爪痕が、

強く深く印象に残った。

 今年も残すところ数日。

私の山行は29~30日で年内最後となる。

とりあえずこの日は一旦帰宅して、

夕方Hiromiといつもの反省会。

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