塾の授業だけでは足りません

2012-11-22 17:06:08 | 学習塾・勉強の仕方

塾に通っている生徒の中には、とんでもない思い込みを持っている子供もいます。

 「塾で教えてもらえるから、学校の授業は聞かなくてもよい。」

 「塾でやるから、家では全く勉強しなくて良い。」

ある場合、思い込みというより、その必要性に全く気付いていない子供もいます。

特に、数学と英語に関しては積み重ね教科です。 新しく習う内容はそれ以前に学んだこととつながっていますので、1つ1つ身に着けていかないとどんどんついていけなくなる教科です。たとえば数学ですと、中1の初めに習う正負の計算のやり方がわからないと、方程式が出てきても解けるようになりません。正負の計算と方程式は単元が全く別ですが、関連しあっています。また、以前習ったことはもう分かっているとの前提で当たり前のように出てきます。一例として英語。1年で三単現のSを習います。その後全く別の文法を学んでいるとしても、当たり前のように問題に出てきます。習った文法を使った文がバンバン出てきます。

ですから、きちんと新しく学ぶ度に確実に自分のものにしていく努力をしないと、どんどん遅れていってしまう厄介な科目ともいえます。何が何でもおろそかにはできない科目なのです。

ところが、先に述べたように、塾の授業で全てやってもらおうと「まる投げ」をしてくる生徒もいます。 もしその生徒が週に1回80分しか授業をとっていないとしたらどうでしょうか。学校で週4回つまり50分×4回で計200分で進んでいくものを、塾では80分でこなさないと遅れてしまいます。ただでさえ塾の授業時間が少ないのに、生徒が学校で授業も聞かず何にもわかってない状態で塾に来るならば、どのような結果になるでしょうか。授業のほとんどは説明に時間を奪われ、十分な演習量が確保できません。この状態で家に帰されても、比較的出来る子ならば別として、そうでない子供の場合は、宿題を解こうにもやり方をわすれてしまってこなすことが出来ず、そのままで次の授業に来る状態となります。そして、塾ではまた前回の解説から始まり、でも学校ではさらに先に進んでいってしまい、このようにどんどん遅れをとっていくのです。

それで、たとえ塾に通っているとしても、学校で習ったことはをその日のうちに自分で復習をしておくことは絶対不可欠なことなのです。 残念ながら、保護者の方もこのような認識を持っておられないことが多く、そのため子供が自宅で学校の復習をするという習慣も生活の中に取り入れられていないことが多いです。

塾に通わせていてもどうも成績が上がらない、と思う場合は、上記のような状態になっている可能性があります。 本人が塾頼みにせず、自分で学校の復習を行なうこと、これを生活習慣として定着させることはまずは各家庭で取り組んでいただきたいことです。それがどうしても難しい場合は、通塾回数を増やすしかないといえます。

どちらにしても、生徒本人にも保護者の方にも、週1回の授業ですべてをまかなうのは厳しいという現実があることを知っておいて下さればと思います。 


 

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